猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

幼い依頼人

2024-05-14 21:23:07 | 日記
2019年の韓国映画「幼い依頼人」。

ロースクールを卒業した後、就職に失敗し児童福祉館に臨時で
就職した弁護士のジョンヨプ(イ・ドンフィ)は、継母(ユソン)か
ら虐待されている姉のダビン(チェ・ミョンビン)と弟のミンジュ
ン(イ・ジュウォン)に出会う。その後法律事務所に就職した彼は、
ダビンの鼓膜が破れ、更にミンジュンが死んだことを知る。ダビ
ンが弟の殺害を自白したことに衝撃を受けたジョンヨプは、彼女
の弁護を引き受けることにする。

2013年に韓国で実際に起こった漆谷(チルゴク)継母児童虐待死
亡事件を基にしたサスペンス。ロースクールを卒業して出世の道
を突き進むはずだったジョンヨプは何度も就職に失敗し、姉の勧
めで臨時に児童福祉館に就職する。ある日、継母から虐待を受け
ている10歳のダビンと7歳のミンジュンの姉弟に出会うが、さほ
ど深刻に考えていなかった彼は、また来るという言葉だけを残し
て去る。数日後、法律事務所に就職したジョンヨプは電話を受け
ダビンの鼓膜が破れたことを知る。ジョンヨプは継母からダビン
を引き離そうとするが、かえって誘拐犯扱いをされ、その後弟ミ
ンジュンの死に加え殺人の被疑者とされたダビンを見て衝撃を受
ける。ジョンヨプは真実を明らかにするため、ダビンの弁護士に
なることを決意する。
世界中のあちこちで起きている児童虐待事件。何故10歳の少女
は弟殺害で容疑者にならなければならなかったのか。ジュンヨプ
は法律事務所に就職し損ねたため、児童福祉館であまりやる気も
ないまま働いていた。そんな時父親の後妻から虐待を受けている
姉弟と知り合う。ジュンヨプは携帯電話の番号を渡して、何かあ
ったら電話するように言っただけだった。しかし事態はジュンヨ
プが考えているより深刻だった。
姉弟が継母にひどい虐待を受けていることを知ったジュンヨプは、
彼らを助けるために奔走するが、弟のミンジュンは死んでしまい、
姉のダビンが被疑者となってしまう。ダビンが自供したと報道さ
れるが、ジョンヨプは信じられない。ニュースなどでよく韓国で
は容疑者をマスコミが取り囲んで取材しているシーンを見るが、
10歳の子供にまでそれをするのだろうか。マスコミは「ダビン
さん、何故弟を殺したんですか!」と叫ぶ。いくら容疑者とはい
え小学生にである。
ダビンのクラスメイトで同じアパートに住む少年・ムンジョン(
ソ・ジョンヨン)の存在がいい。彼はダビンが継母から暴力を受
けている時ジョンヨプに電話をかけ、「ダビンが殴られてる!」
と伝える。ジュンヨプはダビンの家に走り、ダビンを助け出して
姉の家に避難させる。その後をムンジョンが泣きながらついてく
るのだが、そのシーンは胸に迫るものがあった。それにムンジョ
ンはダビンが無実である証拠を持っていたのだ。
ジョンヨプ役のイ・ドンフィは眼鏡が似合って、ハンサム過ぎな
いのがいい。そしてダビン役やムンジョン役の子役たちがとても
うまい。更に継母役のユソンの憎たらしいこと。あんなに怖い顔
で怒鳴られたら、子供たちは恐ろしいだろう。継母は本当にあん
な人だったのだろうな、と思った。悲しく、やり切れない映画だ
が、観る価値は充分にあると思う。イ・ドンフィの走る姿が印象
に残っている。


アフタヌーンティーに行きました。大変おいしゅうございました。


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2 コメント

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児童福祉も介入中々できない現実が…。 (ウラジーミル・アスポン)
2024-05-16 20:28:24
この話では、お姉ちゃんのダビンは弟のミンジュを殺してないみたいですね。
普通に考えると、継母が犯人である事が多いです。
でも、離婚家庭で継母や継父のいるような自動を虐待する家庭では、上の子が下の子を殺す話もありますね。
虐待家庭では、虐待だけでなく、育児放棄傾向です。上の子が下の子の面倒を子供であるにも関わらず担当させられて、ウンザリしているうちに殺害に至るケースもあります。
だから、このストーリーでも、お姉ちゃんが弟を殺したと世間が思ったのでしょうか…。

この話では、継母が自分で継子のミンジェを殺したのに、継娘のダビンに罪をなすりつけようとしたんですね。犯していない罪の自供を強要していますね。
2013年に実際あったチルゴク継母児童虐待死事件を基にした映画なんですね。
実際には弟でなく妹ですね。設定とか変更して、映画として面白く作り直した感じですね。

韓国でも、児童福祉はうまく働いてないようですね。
ジョンヨプは就職した児童福祉館で、そこで出会ったダビン&ミンジュ姉弟の事を気にかけてはいたようですが、それでも救う事が出来てないですね。
児童福祉館があっても、日本と同じで、よほど証拠がない限り介入できないでしょう。

ジョンヨプは職業を児童福祉系から法律事務所勤務に変わってしまったので、虐待受けてる子を保護する立場ではないです。
母親から姉弟を保護しようとしても、誘拐犯扱いされるだけですよね。
もう職業的にも保護する立場にありません。

その後、弟のミンジュは死に、犯人はダビンになりビックリですね。
ミンジュは助けられないけど、犯人扱いされてるダビンだけは救おうとしたんですね。

ダビンの同じアパートに住む少年・ムンジョンは、ジョンヨプ個人の携帯の電話番号を知っているんですね。
児童福祉館の電話番号なら分かるけど、ダビン姉弟だけなら未だしも、主人公は同じアパートの少年のムンジョンにも携帯番号を教えているんですね。


アフタヌーンティーはのエビとブロッコリーのスパゲッティが春っぽい雰囲気ですね。
紅茶もパンも美味しそうです。
うちの最寄りのアフタヌーンティーは雑貨だけだったりします。
カフェもあるといいです。
Unknown (杏子)
2024-05-17 02:34:24
>ウラジーミル・アスポンさん
コメントありがとうございます。ダビンは弟を殺していません。
継母が暴行して死なせてしまい、ダビンに自分が殺したと言えと強要します。
この継母がほんとに憎らしいんです。悪魔のような女です。
子供たちにはちゃんと食事をさせているので、育児放棄ではないのでしょうけど、
カッとなったら抑えが効かないんでしょうね。

上の子が下の子の面倒を見るのにウンザリして、下の子を殺してしまった事件、ありましたね。
まだ記憶に新しいです。親は何をしているんだろうと思います。

日本の児童相談所も子供を救えないことが多いですね。
虐待されていることがわかっているのに、なかなか踏み込めないんですね。
もっと強い権限を持ってもいいと思うんですけどね…

主人公のジョンヨプは元々弁護士ですから、法律事務所に職場が移ってからは
姉弟を保護できなくなってしまいますね。

殺人の容疑者になったダビンを救おうと奔走する姿は感動的です。
ダビンの同級生のムンジョンのダビンに対する友情も感動的です。
とても見応えがあって、いい映画でした。

アフタヌーンティーは紅茶はもちろんですが、パンもおいしいです。
ウラジーミルさんのお宅の近くにもカフェができるといいですねえ(^-^)

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