山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

春の山菜料理 再び

2024年05月24日 | 山菜料理

 本日は、非常にめでたい。

 なんてったって、予想がピタリと当たって、採りたかった山菜を戴くことができたんだから。

       左からコシアブラ、フキノトウ、赤コゴミ

 量的には、決して多くはないんだけど、これは仕方がない。

 そもそも、今回行ったO川の採り場は、アオミズの名産地ではあるけれど、他の山菜はそんなに多くは採れないのだ。

 これだけ戴けただけでも、山の神様に感謝感謝!

 さて、帰宅したら調理です。

 今回の収穫物をどのように調理したか、記録しておきますね。

 まずは赤コゴミなんだけど、当初は天ぷらにしようと考えていたんだけど、思ったよりも量が多いので、今回も乾燥保存することにしました。

 帰宅後すぐに開始です。

 どうしてかと言うと、明日の予報が悪いから。

       3分間茹でたら

 ザルに広げて、軒先で天日干ししました。

        これが正午頃の様子

 日暮れまでに、かろうじて干しあがりました。

 これで、一年中食べられます。

 赤コゴミの天ぷらを止めた理由は、もう一つあります。

 一緒に揚げる予定のフキノトウとコシアブラが、余りにも美味し過ぎるから。

 ここに並べるよりも、干して戻した方が、遥かに赤コゴミの美味しさを楽しめるはずなのです。

 つまり、適材適所ね。

 天ぷらの方は、もう何度も作っているので、冷蔵庫で待機してもらって、夕食前にパパッと調理となります。

       コシアブラと

       フキノトウです

 ただ、ちょっとしくじりがありまして、夕食のメニューに刺身も加わってしまったので、どれがメインディッシュだか分からなくなってしまいました。

「今日って、何かの記念日だっけ?」

「ははは、(;^_^A」

ま、こういう日もある。

       美味しいことは、いいことだ

 さて、ここまで登場していなかったけれど、もう一品あります。

 それは、薹の立ったフキノトウ

 これも、海抜の低いところでは、伸び切って綿毛を飛ばしています。

        太いけれど柔らかい!

 これも、今シーズン最後かもしれないので、

       これを使います

 商品名は、『鷹の爪』。ペペロンチーノを作るために買い置きしてありました。

 これを刻んで、

       他の材料と一緒にごま油で炒め煮

       汁気が殆ど飛ぶまで煮詰めたら

 ちょっと怖いので、鷹の爪は外に出して、

       出来上がりです

 ちなみに、調味料は、フキノトウが00g強あったので、酒みりん醤油各大さじでピタリと決まりました。

 今回、鷹の爪を使った理由は、この鷹の爪の辛味が好きなのと、これから暑くなってくるので劣化防止とを兼ねています。

 翌日の弁当のおかずにも入れてもらったけど、これがあったら他のおかずはいらないと言うぐらい美味しかったです。

 フキノトウとコシアブラは、半分残してあるので、後日、また続きを楽しませてもらおうと思います。

 いやあ、返す返すもありがたい山の恵みです。

 この素晴らしい山菜たちをまた味わえたことにひたすら感謝です。

 ご馳走様でした!


できるかな?季節の巻き戻し

2024年05月23日 | 山菜採り

 現在、マタギの山菜採りは絶好調。

 この時期としては、過去最高と言ってよい月山筍やウドの収穫を楽しむことができている。

 だったら、それでいいじゃんと言いたいところなのだが、心残りが一つ。

 それは、あまりにも早く春が過ぎ去ってしまったこと。

 あまりにも早すぎて、春山菜の旬があっという間に通り過ぎてしまったのだ。

 この時期、色々な山菜が次から次へと顔を出すのだが、それに遅れまいと山菜の生育状況に応じて採り場を変えながら対応していく。

 しかし、遺恨を残してしまった山菜がコシアブラ

 いい採り場があって、ここ数年、高品質のものを安定して収穫してきたのだが、今シーズンは季節の進みを見誤って、採り損なってしまったのだ。

 コシアブラは既に、固く大きくなって、たわわに茂っている。

 なんとかならないかと考えているうちに、思いついた。

 春山に行けば、採れるはずだよ!

 うん、決めた。

 次の休みは、春山に出掛けましょう!

 考えてみれば当たり前のことなんだけど、秋や冬は高いところから降りてきて、春や夏は低いところから登っていくんですよ。

 だったら、まだ夏が登りついていない高い場所に行けばいいのだ。

 地図を見て、今、山菜採りを楽しんでいるS川よりも海抜の高い場所を探す。

 で、500mほど高いO川の採り場に行ってみることにした。

 夏になってから何度か入ったことがあるんだけど、この時期に入るのは初めて。

 でも、今年の天候なら、丁度いいような気がする。

 ダメならば、それで構わない。

 行けば何かが掴めるはずだと考えて出発することにした。

 そして、辿り着くと、

       新緑の足元は雪の中

       雪の割れ目を沢水が流れる

       水芭蕉が花盛りですね

 間違いなく、春だぜ。そして、山菜も、

       赤コゴミが丁度

       コシアブラは出始めと

       採り頃とが混在してます

 ついでに、

       森の主も目覚めたようですね

 主さんのテリトリーは、なんとなく分かったので、そちらには深入りしないで、こちらの探索を楽しみましょう。

       雪の消え際からは顔を出したばかりのフキノトウ

       コブシが花盛りみたいです

       カタクリと土筆じゃないの

 いやあ、ここは間違いなく、まだ春です。

 おかげ様で、願ってやまなかった春の山菜たちに、再び出会うことができました。

 山の神様、こんな素晴らしい出会いを用意して下さり、ありがとうございました。

 おかげ様で、至福のひと時を過ごすことができました。

 

 ちょっと気が重かったんだけど、神様からのプレゼントを携えて、また、夏のような暑さの下界に帰ることにしました。


やっぱり月山筍は別物

2024年05月22日 | 山菜料理

 昨日は妻の誕生祝いで出番を失ったんだけど、今シーズン最高の収穫だったネマガリタケは、美味しいうちに調理しなければならない。

 翌日にはタケノコご飯にすることを家族に予約。

 で、作ってみることにしたんだけど、ある疑問が浮かんできた。

 それは、

「月山筍(ネマガリタケのこと)って特別よね。」

「やっぱり違う!」

という声が多数あること。

 確かに『孟宗竹』と『チシマザサ(月山筍=ネマガリタケのこと)』では、育ち方も形状も大きく異なる。

 食べてみても違うことは確かなんだけど、どこが違うのかと聞かれると、しどろもどろになってしまうのだ。

 その辺の確認もしたくて調理に臨んでみることにした。

 ただ、やっぱり今シーズン初の月山筍のご飯なので、若干『映え』を意識しています。

        具材を準備

 ※米4合に対してタケノコ300gに鶏もも250gと、油揚げ2枚(油抜き済)にニンジンの千切り(『映え』狙い)

 ※月山筍のタケノコご飯の場合、先端のとんがりを残すことが大切なんですが匙加減が微妙(長すぎると食べづらい。短すぎると映えない)

 ニンジンは別にして、この時点で大きな違いがあることに気付かされます。

       こちらは『孟宗竹』の時の画像

 ※酒60、醬油55g,顆粒出汁適量で味を整えます

       水を足してお米の量に合わせます

       用意した具材を入れてスイッチオン

       こちらが孟宗竹のとき

 やっぱり、ニンジンは別にして大きく違っています。

       炊きあがりました(すごくいい香り!)

       盛り付けると、こうなります

       こちらが孟宗竹の時

 どうですか?二つのタケノコご飯の違い、気づかれたでしょうか?

 実は、マタギもよく分からずに食べていたんです。

 ただ、月山筍の方が香りが高くて、味が瑞々しいんです。

 どうしてか。

 よく観察しているうちに気付きました。

 そうです。画像では、香りも味も分からないけれど、色が違うんです。

 月山筍は、緑色を纏っているんですね。

 多分、この緑色があることで、孟宗竹では感じられない初夏の爽やかさを味わうことができるんだと思います。

 ま、観察報告はこの辺までにしておいて、じっくりと戴きましょう。

 今シーズン初めて食べる月山筍のタケノコご飯、堪能させていただきました。

 ・・・毎度の言葉になるんですけど、

 山の神様、この豊かな恵みに感謝です。ありがとうございました。

 

 もちろん、孟宗竹には孟宗竹の甘みや食感の楽しみがあるんですよ。

 この二種類のタケノコは、別物として楽しませてもらうのが正しいんでしょうね。

 これからもありがたく楽しませていただきます。


美味しくできてホッ 誕生日ケーキ

2024年05月21日 | 日記とレシピ

 山菜採りに満足!

 山菜ランチに満足!

 しかしだ、まだ終わっていない。

 何と言っても、本日は妻の誕生日

 「どうする?」

「ご飯は私が作る!」

「じゃあ、お父ちゃんはデザートか。」

「うん。」

こんな会話というか契約が、昨日までに娘と成立していたのだが、何を作るのか決めていない。

 本日は、結構気温が上がっているので『アイス・・・』で行こうかなと思って、買い物に出かける妻に、蕎麦の麺とともに生クリームを頼んでみた。

 で、結局のところ何を作ったかというとイチゴケーキ

 かなり手間がかかったので、全部紹介することは難しいんだけど、頑張った事実は大事だと思うので顛末の一部を残しておくことにしました。

 主にスポンジケーキの方を記録しておきます(美味しかったんだよ)。

       卵3個を卵黄と卵白に分けて

       卵黄に砂糖30gを足してホイップ

   牛乳60gにサラダ油30gを加えてレンジでちょっと温めて混ぜる

       卵黄にちょっとずつ入れていき、バニラオイルも数滴

       薄力粉90gを篩いかけて馴染ませます

       卵白は冷凍庫で10分ほど冷やして塩一つまみ

       ある程度ほぐしたら砂糖20gを加えてメレンゲに

       更に20gずつ2回足して

       ツノが立ったら

       1/4程を生地に混ぜ込んでから

       メレンゲに戻して馴染むようにそうっと返しながら混ぜて

 ケーキ型の流し込んで、トントンと空気抜き。

 170℃のオーブンで30分焼いたら、すぐに型を30センチの高さから落とすと、膨らんだ生地がすうっと縮みます。

 

       網の上に逆立ちさせて冷めるまで待ちます。

 この間に、

       イチゴのスライスや

       ホワイトチョコの生クリームを作っておきます

 ただ、かなり頑張ってみたんだけど思った通りに固まってくれません

 多分、チョコを溶かす時に生クリームの一部を沸騰させたことが問題なんだと思うんだけど、これは、次回への課題です(気温じゃないと思う)。

 さて、スポンジケーキに戻ります。

       生地を型から外します(割れ目は気にしない)

       ショートケーキ用に6等分してから2段に切り分けて

  生地にブランデー風味のシロップを塗って生クリーム⇒イチゴスライス

       上の段を戻してデコレーション

 一応、完成です。

       娘の作品でお祝いをした後に

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 生クリームのまとまりが良くなくて、見栄えがしないのだが、食べては、すごく旨かったです。

 香り、味、食感、どれも非常にいい。

 何と言っても、妻が大喜びして食べていたからOK!

 ということで、誕生日おめでとう!!!

 いつもありがとうね。


山菜最盛期のランチ事情

2024年05月20日 | 山菜料理

 本日の収穫物は、

       重くて

        硬い

 そんな中に1本だけ、

       細身で柔らかい山菜

 オオナルコユリと申します。

 無事に連れ帰ることができました。

 この手の山菜、下手な積み方をすると、重い山菜と固い山菜の圧力で、帰宅するまでに潰れてしまいます。

 ここで忘れてならないのが山菜の詰め方の鉄則、『山菜は縦に詰め』ということになります。

 想像していただければ分かると思うんですけど、横に置いて積み重ねていったら、下に入った山菜が上からの圧力で潰れてしまうんです。

 だから、『縦』が大事なんですね。

 さて、こちら様は、山菜の女王と言って間違いのない甘くて美味しい山菜です。

 さっと茹でて、

       おひたしに

 こんなに少なくても非常に嬉しい。美味しく戴きました。

 続いてウドなんですけど、ドンコロ煮にするための素材は、既に待機中。

 したがって、また塩漬け保存かな?と思ったんだけど、ウド好きのYちゃんに連絡したら、喜んで引き取ってくれるとのことなので、刺身用だけ残して嫁ぎ先決定。

 そしてタケノコは、これまた3日前に採った分が茹で食用と焼き食用として待機しています。

 とりあえず、

       茹でては冷まし

       新聞紙で包む作業を繰り返していくと

       なんとか下ごしらえ終了

 これまた、引き取り手を募集した結果、何とかなりそうです。

 ホッと一息。

 さて、なんだかんだやっているうちに、またまたランチタイムが来てしまいました。

 本日の食材を考えると天ぷらですね。

 何と言っても、今年は、まだタケノコの天ぷらを揚げていない。

 ここで、思い出してしまいました。

 そう言えば、出番を待ってる子がいたっけ。

 慌てて冷蔵庫を探ると、

       コシアブラがいたんでした

 ハカマと付け根の木質部が残っていれば日持ちするんですけど、既に半月経っています。

 さすがに、調理するなら今でしょう。

 ということで、本日のランチは、新旧の山菜を使った山菜天ぷらそばです。

       いつものように冷たい衣に漬けたら

       170℃ほどで、あっさりめに揚げていきます

       茎が細いので揚げすぎ注意です

       タケノコは、もっと派手にできるんだけど

 採りたての美味しさを最優先に楽しみましょう。

 ※茹でたタケノコを使っています

 竹輪とアミエビとタマネギのかき揚げをちょっとあしらって、

       どうぞ召し上がれ

 今回は、極太の田舎蕎麦風の麺で戴きました(妻のチョイス)。

 春から初夏へと歩みを進める山の移ろいを楽しめる一品になったと思います。

 ああ~、美味しかった!

 これから我が家の台所と食卓は、ますます季節の味に埋め尽くされていくことになると思います。

 山の神様、本日もありがとうございました。

 そして、これからもよろしくお願いいたします。