(有)村田牧場通信

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今年の出産が全終了!

2021年04月21日 | 情報
4月13日にエイシンキルデアがキタサンブラックの牡馬を出産したことはこのブログでお伝えしましたが、実はその日に全部で4頭の出産がありました。

結果、その日で今年の当場における出産はすべて終了しました。

もう少し早く記事をアップしたかったのですが、ここ数日間時間が取れず、彼らの誕生後から1週間ほど経過してしまいました。




エイシンキルデアは4月13日未明に出産してますが、そのあと午前中のうちにゴシップクイーンがサトノダイヤモンドの牝馬を出産しました。







牝馬らしい、少し線の細い綺麗な馬です。

母はフレンチデピュティ牝馬なので、その系統と相性の良いディープ系種牡馬のサトノダイヤモンドを配合して生まれました。

当場で初めて生まれたサトノダイヤモンド産駒ですが、当場は同じディープ系種牡馬のディープブリランテやキズナと相性が良いので、サトノダイヤモンドも積極的に配合していきたいと思っています。




さらに、4月13日の夜を迎えてから、スルターナがカリフォルニアクロームの牡馬を出産しました。







カリフォルニアクロームにとっては、日本供用後の初年度産駒になります。

大きめのサイズは母譲りでしょうが、やや脚長で走り回っている姿にバネと柔軟性を感じさせるものがあり、好馬体の立派な当歳牡馬です。

父母の成績からはダートタイプの馬が生まれるかと思いましたが、生まれた馬体を見る限り芝をこなす可能性もありそうです。

カリフォルニアクロームは興味深い血統パターンをしているので、ニアリークロスなどでそれを活かしながら配合したつもりです。




そして、スルターナの出産の約1時間後には、クライオブザソウルがキタサンミカヅキの牝馬を出産しました。







キタサンミカヅキは、昨年から優駿SSで供用開始した種牡馬です。

父キタサンミカヅキはキングヘイロー産駒のなかでは馬格があるほうで、この当歳牝馬も小さくないですし、彼女の少し脚長に見せる馬体は母父ハーツクライの影響かもしれません。

血統的にはキングヘイロー×モガミヒメ牝系を踏襲する配合にして、そのほかではサクラハゴロモ=アンバーシャダイの全きょうだいクロスも織り交ぜました。


これで今年の出産はすべて終了したことになります。

牝馬が多い年でしたが、全体的に好馬体が多く繁殖牝馬、当歳そして1歳とそれぞれのカテゴリーで飼養管理の改善をしてきた成果が出ていると感じています。

この先も順調に成長できるように気を抜かずサポートしていきます。



pacalla 重賞制覇レポート『ディープボンド』村田牧場編(阪神大賞典)

2021年04月15日 | セール上場馬
本日、当場も参加しているファンと牧場をつなぐサイトpacallaの編集長から、当場生産馬で先日のGⅡ阪神大賞典に優勝したディープボンド号の「重賞制覇レポート」を掲載したとの連絡を受けました。


pacalla 重賞制覇レポート『ディープボンド』村田牧場編(阪神大賞典)


今回も望田潤さんに取材していただき、私のほうで対応させていただきました。

前回の重賞制覇レポートの際にディープボンドのことはある程度お話しさせていただいたので、そのあたりを望田さんが考慮してくださったのか、今回は他の当場生産馬の血統・配合面を絡めてのご質問もいただきました。

血統や配合に関しては正解のない分野だと考えますが、それぞれの生産馬に対する血統や配合の考え方を答えたつもりです。

前回同様、今回の記事も競馬ファンの皆さんに当場のことを知っていただく契機になれば幸いです。

是非ご一読ください。



【関連記事】
pacalla 重賞制覇レポート『モズべッロ』村田牧場 編(日経新春杯)

pacalla 重賞制覇レポート『ディープボンド』村田牧場 編(京都新聞杯)



エイシンキルデアがキタサンブラックの牡馬を出産!

2021年04月13日 | 情報
4月13日に当場繫養の繁殖牝馬エイシンキルデア号がキタサンブラックの牡馬を出産しました。







キタサンブラック×Kitten's Joy牝馬の配合であることから、予想通りスラリとした馬体に生まれました。

脚元も柔らかく、ある程度大きくなりそうな印象で、しっかりと立って運動するようになると見栄えがする馬体になるでしょう。

当場の出産予定も残り3頭になりまsた。

事故なく無事に出産できるように、最後まで牧場一丸でサポートしていきます。



クラシックスがヘニーヒューズの牝馬を出産!

2021年04月05日 | 情報
4月4日のGⅠ大阪杯では、当場生産馬のモズベッロが出走。

雨が降り重馬場になってから、6番人気まで人気を上げて出走を迎えたモズベッロは、スタート直後やや後方からの競馬になりましたが、道中はコントレイルの後ろを追走する位置で展開します。

3コーナーあたりから徐々にペースが上がるなか自身もポジションを上げて行って、1枠1番の発走ながら最終コーナーを回る頃には大外に持ち出して先頭集団を追走する形になります。

直線では勝ち馬レイパパレには及びませんでしたが、前方を走っていた1~3番人気の馬を交わして、最後は2着でゴールしました。

重馬場を苦にしないのもありましたし、良い頃のモズベッロを知っている鞍上の池添謙一騎手がうまくエスコートしてくれたことも、この2着につながりました。

優勝ではないものの、GⅠの舞台での2着は褒めてあげたいと思います。




さて、4月3日に当場繫養の繁殖牝馬クラシックス号がヘニーヒューズの牝馬を出産しました。







母クラシックスはゼフィランサスの全妹にあたるので、生まれた当歳牝馬は血統的に現役馬ダンケシェーンと同血ということになります。

クラシックスにとっては2番仔で、初仔の1歳牡馬(父アジアエクスプレス)の出来が良く、それならばアジアの父のヘニーヒューズのほうも配合してみようという流れがありました。

母はJRAでは入着止まりで、南関東で2勝という競走成績ですが、この牝系の祖モガミヒメも地方のみの競走成績ながらここまで枝葉が拡がる牝系を築いてくれています。

クラシックスも初仔そして2番仔と産駒の出来が良いですし、全姉ゼフィランサスがディープボンドを出すのならばと、今年はディープ系種牡馬との配合も視野に入れています。







クラブ募集馬4頭の近況

2021年04月01日 | クラブ募集馬
季節の変わり目を迎えて雪が解けたことから、1歳馬たちも放牧地で自由に走り回れるようになってきました。

今回は、当場生産馬のなかでクラブ募集されている4頭の近況をお伝えします。


まずは、ローレルクラブ提供馬ゼフィランサスの2020の近況からです。







3月30日時点の本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】154m 【胸囲】173cm 【管囲】20.2cm 【馬体重】393kg

全体的に順調に成長していますが、胸囲は先月より減っています。

これは意識的にボディコンディションを調整した結果で、青草が生え始めている時期を迎えているので、意識的に飼い葉を抑えて太り過ぎないようにしています。

春を迎え始めた時期も関係してか、気性的に少しテンションが高くなった感があるものの、集放牧時はどっしりとしていて余計なことはしません。

なお先日、半兄ディープボンドがG2阪神大賞典を良い内容で勝ってくれました。

本馬も半兄と同じく馬格に恵まれた馬なので、兄に続く活躍を期待したいです。




次に、ターファイトクラブ提供馬ハーランズルビーの2020の近況です。







3月30日時点の本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】151cm 【胸囲】167cm 【管囲】19.0cm 【馬体重】376kg

この1ヶ月に関しては、数字上は大きな変化がありません。

以前は飼い食いが旺盛というタイプではなかったのですが、1歳を迎えてからは整歯したことも影響してか良く食べる印象です。

それでも、胸囲や馬体重に大きな変化はありませんでした。

実は、この1か月間の当場の全1歳馬平均において、胸囲に関しては前回の測尺よりマイナスでした。

馬によってはゼフィランサスの2020のように飼い葉を抑える馬もいたのですが、本馬のように大きく飼い葉を減らしていない馬もいます。

そのなかで胸囲が少し痩せた最大の要因は、単純に放牧地における運動量が増えてシェイプアップした点にあると思います。

本馬も数字上はそれほど大差のない1ヶ月でしたが、それでも運動量が増えたためか、身が入ってきた感があります。




同じくターファイトクラブ提供馬のクロワラモーの2020の近況をお伝えします。







3月30日時点での本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】147cm 【胸囲】162cm 【管囲】18.5cm 【馬体重】352kg

本馬はシルエットこそ大きく変わりませんが、体高が上がって馬体重が増えたことにより、一回り大きくなった感があります。

その一方で胸囲は減っていて、彼女の場合も運動量の増加が原因だと思われます。

単純に飼い葉を多くして太らせることが簡単なのですが、これからの時期は青草を摂取することを想定しなければならないので、これくらいの成長がちょうど良いと思っています。

この1ヶ月も、前回の近況同様に気性面でテンションが上がりそうで上がらないまま、少しずつ大人びている印象です。




最後に当場からの提供ではありませんが、当場生産馬であり、友駿ホースクラブから提供されているハーワンズワンダーの2020の近況を報告いたします。







3月30日現在の本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】151cm 【胸囲】170cm 【管囲】19.5cm 【馬体重】383kg

写真を撮る際に睨まれてしまいましたが、相変わらず扱いやすいタイプです。

本馬は2月に3cmほど体高が伸びた分、この1ヶ月は変化がありませんでした。

他馬同様に胸囲が減ってシェイプアップした時期もあったのですが、この1週間くらいでまたふっくらした感があります。

少しずつ暖かくなってきたなかで、1歳馬厩舎の馬房の裏戸を開けるなどして換気をする季節を迎えています。

1歳馬にとっては久しぶりなので、馬房から外が見える状況にソワソワする馬もいるのですが、本馬はもともと馬房でのんびりするタイプなので関係ありません。

馬房で寝たい時は寝る、放牧地では良く運動して青草を探して食べるというタイプで、その意味では欲望に素直な馬だと言えます。




今年の冬は天候不順など厳しい冬でしたが、クラブ提供馬の4頭は熱発もせず昼夜放牧にしっかり適応していました。

それぞれ骨格もしっかりしていますし、順調に成長していると思います。

昨年の当歳時に比べて、精神的に成長してどっしりとしてきましたし、そういう点からも冬期の昼夜放牧を経験した意味があったと思っています。

暖かくなり青草が生えて、冬毛が抜ける季節を迎えています。

この1~2ヶ月で見た目の雰囲気も変わってくるでしょう。

次回の近況までしばらくお待ちください。