今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

猫らしく生きたい ~難治性口内炎とサクラの覚悟~

2024年05月27日 | サクラ(新顔)とキジロ(黄白)
ほぼ2ヶ月ぶりとなったサクラの近況です。
投薬や食事介助のために保護者が強制的に介護部屋に追い込むのを除けば、
2階には殆ど行かなくなりました。
シロキの終末期、まだ少し元気だった頃は2階でサクラといることが多かったのですが。


生前のシロキ(手前)とサクラ、オバン部屋にて

1階ではぶらぶら所在無げで人間から逃げてウロウロ。
定位置(根城)も定まらずリビング出窓の箱中やピアノ下の隙間に隠れたり。
どこにいても長いこといられずまたウロウロするばかりだった。
保護者もサクラを驚かさないようにわざわざ遠回りしたりと、結構気を遣っています。
不憫ではあったけど、自分で決めなければ納得できないだろうと見守っていた。
幸いなのは、これまでの食事介助の実績で保護者にはそれなりに慣れていること。

リビングソファ上のサクラ(左)、保護者が動くので落ち着かない(右はリン)

今月初め頃になって、ようやく自分の場所を見つけました。
洗面所は風呂場入口の横にある棚の一番下。たまたま空いてるのを見つけたようだ。
それまでは何かと保護者から与えられてばかりだったサクラ、自分で見つけたのがよほど気に入ったらしく、人が洗面所使っても風呂に出入りしても洗濯しても、とにかく隠れた気分になって出てきません。

風呂場入口の棚に隠れるサクラ(カーテンで覆われています)

でも、トイレの他に1日に4回は出て来る機会がある。
朝のウェットカリカリ、夜のウェットカリカリ。保護者が猫飯の支度を始めた時です。
洗面所から出て来てお腹を空かした連中と一緒に待機。
食べたくない時も多いようだけど、それでも何となく出て来ることも。


「腹減った~」とわめくヒョウ(左)と並んでご飯待ち

結局サクラは、家庭内ノラの道を選んだようです。
口内炎の痛みと共存していく覚悟ができたのでしょうか。
実際見ていると、普段は落ち着いているので大丈夫そう。
食べているときに、一度はグアッとのけぞって首を振ったり両手で口を掻きむしったり。
口の中の食べ物をまき散らしてすっきりするとまた落ち着くようだ。
「グアッ」はカリカリの時に多いが、口の中の患部に触れてしまうらしい。
今まではそれで食べるのを止めてしまったけど、今は気を取り直してまた食べ始める。
サクラ用に特別なご飯を作ってもそれを食べずに他猫の残りを漁って食べるので、今ではみんなと同じものを出してます。
みんなと同じように扱う。それがサクラの望みだと思うので。

ちび太顔負けの盗み食い常連に

サクラが普通の生活になって思うこと。実は大変なムラ食いなんです。
まったく食べなかったりいつもの3倍以上食べたり、嗜好もその都度変わる。
同じご飯でも、前回はガツガツ食べたのに今回は見向きもしない。
そんなことが日常茶飯事、サクラにとってはそれがルーティンなんだろう。
水を飲む量も他の猫よりは少ないようだ。

それで思った。そんなサクラの特質も知らずに飲食の介助をしていた。
ノルマ的に飲まされ、食べたいときじゃないのに人の都合で食べさせられる。
サクラにとっては苦痛の日々だったのかもしれない。
そんな生活をもう1年半も続けたサクラ。逃げ出したくなるのも当然?

投薬の時だけは2階の介護部屋に追い込んで、以前のようにチュール等でのませています。
頑として飲まないときもあるけど、お腹の空いているときにやれば成功率が高い。
しばらくはこの状態で様子を見ようと思っています。

飲食介助の定位置に来ると、何をするのかサクラもわかっているようだ

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卒業?それともただの逃避?

2024年03月26日 | サクラ(新顔)とキジロ(黄白)
被介護猫サクラの近況です。
最近は自分の部屋(物干し部屋=旧子供部屋)にいることが殆どありません。
容体がよくなったのでしょうか。

リビングの窓辺で日光浴するサクラ

先日キーを病院に連れて行ったとき、サクラの話をしました。
ただし先生はいつもの女医さんではなく若い男の先生。
最近は日を決めて応援に来ているそうで、自分が会うのは初めて。
サクラを保護し介助を始めてから1年半、ステロイドの副作用が気になっていた。
その話をするとメタカムを紹介された。

メタカムは女医さんに言われて試したけど、サクラの痛みが緩和せず止めた経緯がある。
その時は高い薬だからと小分けしてくれたので助かった。
ところが迂闊にも、先日はそのことをすっかり忘れていたのでした。
ひと瓶購入してしまった。5500円。
帰ってからよく調べてみると、やはり副作用は結構あるようだ。
いやはや、トホホの買い物だったと後悔した。

他の猫たちの存在はまったく気にならないようです
ただし保護者からはひたすら逃げまくる (*_*)

そこで与え方を工夫して、1日置きに所定量のブレを5回、3日空けて1日置きにメタを5回。これを繰り返し行ってみることにした。
すると案の定、メタの4回目頃からサクラの痛がり方がひどくなった。
中3日の薬フリーにサクラが耐えられるかどうか、注意深く見守りながら続行。
すると、何とその空白日の初日にサクラが活発になってきたのです。
メタカムが効いてきたのだろうか、痛がる素振りもほぼ見られなくなった。

先日の猫夕食の支度をしている時でした。我慢できない早飯組の中にサクラがいた。
えっ? 一瞬わが目を疑ったが間違いない。
こっちを見上げながら、他猫の間をひょこひょこと歩き回っている。
結局その時は他猫と同じものを食べて、おかわりも2回した。

廊下を回ってキッチンにやって来たサクラ (手前はココ)

その後リビングに来て、コタツ掛布団の上でニャーと並んで休息に入った。
それ以来、サクラは大半の時間をリビングで過ごすようになったのです。
サクラが他猫を気にしないので、他猫もサクラが気にならないようだ。
ただ人間に対する警戒心は強く、保護者が動き回ると2階に逃げていく。
でもそれまでの物干し部屋や押し入れではなく、夫婦どちらかのベッドが中心だ。
そのうち人の動きにも耐性ができてきたらしくあまり逃げなくなった。
先週あたりはコタツの中を覚え、他猫に交じって1日中入っていることも。


「あれ? 誰これ」サクラの傍を通り過ぎてから思わず振り向くキー

さらに、サクラがリビングやキッチンの猫用水桶から自ら水を飲んだ。
まだ夫婦で3回しか目撃していないが、おそらく保護して初めてのことではないか。
それまであらゆる工夫をしたが効果なく、いつしか飲まないもんだと決め込んでいた。
保護者にとって、何よりサクラ自身にとって、将来への希望が見えた瞬間でした。

その反面困ったことも。
自分で食べ自分で飲むと言っても、1日の必要量と較べればまだ圧倒的に少ない。
人を怖がるので強制給餌ができない以上、自分で飲み食いしてもらうしかない。
これまでは物干し部屋の出窓が飲食介助の場所で、それはサクラ自身も自覚していた。
その場所を卒業してしまったのです。キッチンに来ても、いつも食べるわけではない。
大半は、催促はするけど何を出しても食べないという状況です。
もともと少ないサクラの体重が明らかに減少。さらに脱水症状も目立ってきた。

調子のいいときは(ちび太顔負けの)盗み食いまでするようになったけど・・

シロキもそうだが、骨が皮を突き破りそうになってきたサクラ。
見た目は元気そうだけど、そんな状態では本人(猫)がよくてもこっちがたまらない。
それに薬もやれないし、バイオデンタルも止まったままだ。
ついに強制的にかつての出窓に追い込んで、かつてのように飲み食いサポートすることに。
ところがです。サクラが頑として口を開けない。
今のところ、それまでの3倍の時間かけて3倍のチュール使って何とか。
それでも2日に1回くらいが限度かと。

サクラはみんなと一緒になって何だか楽しそうだけど、今の状態が続くとも思えません。
前の介助生活に戻るのか、それとも介助を卒業して普通の猫になるのか。
今、サクラは大事な時期を迎えています。


傍から見たら、普通の猫と何も変わらないんだろうな

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ダイフクに続いて今度はキジロ

2024年03月20日 | サクラ(新顔)とキジロ(黄白)
キジロの前回記事(2/17)で、首の左側から喉にかけての大きな傷を書きました。
当時は投薬で治りつつあると。実はその後になって対応を大幅に変更したのです。
というのもキジロは、昨年の同じ時期にも同じ症状を患ったことを思い出した。
 注)昨年の過去記事「危険な賭け・再び」(3/18)、「その後のキジロくん」(4/25)
4/25の記事にも書いてますが、「白癬」 という糸状菌(真菌)による皮膚病の疑いです。

昨年白癬を発症した時のキジロ

そこで昨年と同じように例の古い「ニナゾール」所定量を5日間与えてみた。
するとほどなくして傷口は姿を消し、周囲の剥げた部分にも毛が生えてきた。
で、めでたしめでたし、というわけにはいかなかったのです。
この時期はキジロの引っ付き虫除去が日課だが、首の右側に異変を感じていた。
食べるときはいつも左向きなので右側は見えない。
で、明るいうちに来た折の食事中に、携帯ビデオで首の右側を撮影したのです。
写っていたのはとてつもなく大きな"患部"でした。


発見当時の患部はぐじゃぐじゃだった

皮膚が割れてパックリと口が開いていた。毛の剥げた部分は喉まで伸びていて、首の左側の患部と繋がっていた可能性が強い。
とにかくニナゾールに抗生物質、最初の3日間はメタカム(消炎鎮痛剤)と止血剤。
様子を見ながら投薬続けてますが、3週間経った現在も外観はあまり変わらず。
ただ、患部が乾いて来たのが少し救いです。

1週間ほど前の状態(だいぶ乾いて来た)

実は前回記事でダイフクにニナゾール投薬を始めたのもこの頃でした。
ニナゾールは連続投与を避け、5日与えたら3日、最低でも2日は空けています。
また相手が真菌なので取り扱いには十分注意。特にその都度手洗いは必須。
自分も妻も化学系の出身で培養の知識もあることが役に立った。
それに、キジロが毎日来てくれるので観察を続けられることが何より。
できたら通院せずに治したいところだけどそううまくいくかどうか、注意深く見守っているところです。

雨宿り中のキジロ、暖かくなって寝床を使わなくなりました

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平穏な暮らしのようだけど

2024年02月17日 | サクラ(新顔)とキジロ(黄白)
キジロが愛情寝床を使ってくれました。
最初は1月21日、その日は前夜から本降りの雨でした。
朝早くに妻がずぶ濡れで勝手口にいるキジロを確認。食べた後左方向に消えたので、雨宿りかな?と思って確認すると寝床に入っていたと言う。
早速確認して、感動しました。
サクラがいなくなった昨冬からキジロ用に調整を続け、初めて使ってもらえたのです。
しかしその日は午後16時頃になって雨が止むと、いつの間にか寝床から消えていた。

初めて愛情寝床に入ったキジロです

2回目は朝からやけに寒かった2月5日、午後から降り出した雨が夜19時頃になって雪に変わった。ちょうどその頃キジロがびしょ濡れでやって来た。食べた後確認したら寝床に入っていた。
実はこんなこともあろうかと、寝床の毛布を日干ししておいた。しかもその日は夕方になってカイロを2つ入れておいたのです。読みがドンピシャでした。
ところが雪が止んだ夜中の23時過ぎ、勝手口で鳴き声を聞いた妻が確認するとキジロがいておねだり、食べた後は寝床には入らず消えてしまったと。
キジロに催促されたのは初めてだと妻が言った。
そう言えば自分もキジロの催促鳴きを聞いた事がない。いつも静かに、こっちが気づくまで勝手口の下で待っている。

この時のキジロはとても暖かそうだった

キジロが寝床を使ったのはこの2日だけ。他は氷点下の寒い夜でも使うことはなかった。
思うにキジロは他にもっといい場所を確保しているのかもしれない。
そのキジロですが、先日は夜になって妙な状況で現れた。
その夜は時折猫の叫び声が響きわたり、その必死の鳴き方が捨て猫のそれに似ていて、もう何年も聞いていなかったが、放ってもおけず外に飛び出して探し回った。
しかし鳴き声は自分を避けるようにこっちに行けばあっちから、あっちに行けばこっちから聞こえ、懐中電灯の光では視界も限られて、結局見つけることができずにそのうち聞こえなくなった。
家に入って勝手口からもう一度確認すると、キジロがいたのです。
キジロは勝手口に背を向けて、落ち着いた様子で辺りを見回していた。
その翌日の夜も捨て猫らしき声がして、勝手口を開けるとキジロがいた。
キジロは食べ終えるとそのまま消えてしまい、鳴き声も聞こえなくなった。

鳴き声はその2日間(の夜)だけで、それ以後聞くことはなかった。
後になって思うのは、あの鳴き声はキジロだったのかもしれない。
初めて聞くキジロの発情鳴き? 真相は不明だけど、捨て猫よりは可能性が高そうだ。


深夜、キッチンからの漏れ明かりに浮かんだキジロ

最近になってキジロは大怪我をしました。
久々に夕方まだ明るいうちに来たキジロ、例によって引っ付き虫を取ろうとして、首に手を回したその感触の異常に驚いた。
見ると首から喉にかけて大きく毛が剥げ、その中心には長い深傷が。
傷は生々しく血が滲んでいた。

 
首から喉にかけてざっくりと・怪我の原因は不明です

捕獲して医者に診てもらうことも考えたけど、できればネットに入れての診察は避けたい。
取り合えず動物用の抗生物質、止血剤、消炎鎮痛剤を処方して様子を見ることにした。
ここに来て傷口も乾いて来たので、今は抗生物質の投与を続けています。

食べてるときは気づかなかった左首の怪我

これまでキジロは自由で悠々自適な暮らしを満喫しているように見えた。
食べ物さえ確保できれば、ノラの生活もこれまた楽し?
でも種族保存の本能に縛られるすべてのノラは、自由を謳歌するなんてことはない。
なぜならその本能は、種族保存のためには命を賭すことさえ要求するからだ。
だから、ノラでいる限りいつも危険と隣り合わせ。
平穏に見えても、つかの間の平和を享受しているに過ぎないのです。
現在満員のわが家の保護部屋。やっぱりキジロのために、早く卒業させないと。

下の3枚はビデオから場面取りした写真です

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介護部屋の住猫

2024年01月13日 | サクラ(新顔)とキジロ(黄白)
先住グループと新保護グループの融和の他にも、昨年からの懸案事項はいろいろあります。
クウをはじめとする粗相問題は新保護グループを迎えてますます深刻に。
ポニーやちび太の抜け毛の跡がなかなか生え揃いません。
でも何と言っても一番の気がかりは、介護部屋(物干し部屋)の住猫サクラです。

介護部屋はお店の温室から来た熱帯果樹が同居してます (出窓右側にサクラ)

8月の記事にコメントを頂き、難治性口内炎猫の寿命が2,3年だったというのは、正直なところショックでした。
今のサクラにはステロイド(ブレドニゾロン5mg)を3~4日に1錠、バイオデンタルを毎日1錠すり潰して与えています。
状態はどうかというと、普段は平穏そう。
ただし、痛みに耐えてもがいたり暴れたりする姿を多くて1日に数回見かけます。
それに平穏そうと言っても、猫は穏やかなときと痛みに耐えているときの表情が同じなので、実際にはどうなのかわかりません。

日が当たり始めた介護部屋:わが家では最も日当りがよい部屋です

相変わらず自分から飲まないので、水にモンペチスープを混ぜて与えています。
チュールが好物なのでスプーンとチュールでスープに誘導。
初めは頑としてチュールすら舐めないけど、根気よく匂わせると嫌々舐め始める。
そうなれば口をスープに誘導し、チュールでだましだまし飲ませます。
かつてはたまに自分からスープを飲むこともあったのですが、今はチュールなしでは飲みません。
ひとつ大きな進歩がありました。ウェットを食べるようになったのです。
かるかんのパテ。何十種類ものウェットを試して、ようやくたどりつきました。
(あるいはサクラが変わったのかもしれません。)

寝床に粗相して洗濯中、仮の箱に入ってます

今ではシーバやカリカリ(かるかんの腎臓病用)よりもパテが主食です。
スープと同じで初めは頑として口をつけないが、食べ始めたときの勢いは凄まじいものがあって、ガツガツと一度に1袋(70g)以上食べることもよくあります。
不思議なことに、飲み食べしているときは殆ど痛がりません。
たまにグアッとなってもんどり打っても、すぐに気を取り直してまた食べ始める。
そんなとき、サクラの生きることへの強い意志を感じるのです。

将来への不安は絶えない。
こんな介護がずっと続くのだろうか。推定6才になったばかりのサクラはまだまだ若い。
逆に、コメント頂いた方の猫ちゃんのようにそのうち徐々に食べなくなって・・。
そんな保護者の不安をよそに、サクラの日常は安定してます。
昼間は物干し部屋、夜はオジン部屋押入れの寝床に移動。出入りは自由です。
家中自由に行けるのだけど、今はこの2部屋で十分のようだ。
他猫との親和性も十分で警戒することもない。
サクラの苦手はただひとつ。いまだに警戒しまくりの保護者です。

店にあったココレオの寝床を常用するサクラ、かつては箪笥の上にあった

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