今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

七夕になると思い出す

2022年07月07日 | (故)みう(おかあさん)
3年前の今日、七夕に書いた記事が「後悔先に立たず」
その直前に書いた記事が「みうよ、今は幸せかい?」
お前との出会いは、もう7年も前になるんだね

家裏生活時代のみう

わが家の家裏を根城にして暮らし始めたお前は
IBDに苦しむテツと、介護に明け暮れる自分をいつも励ましてくれた

リビング前にて

お前をわが家に連れてきてくれたソトチビはもういない
どこかで達者でいることを願うばかりだ

通いのソトチビとのツーショット

ようやくお前を家に迎えたと思ったら
ニャーから迫害を受けて家内隠遁生活に

ニャーが怖くて下りれない

でも、イエチビのおかげで雪解けの日々がやってきて
お前本来のやさしさや奥ゆかしさが見えて来た

(保護者念願の)ニャーとのツーショット

と思ったら今度はリン一家やちび太が加わって大家族
もの静かで控えめなお前は何とも目立たない存在で

いつも一歩後ろに下がって

遠慮に遠慮を重ねるお前に保護者は心配が尽きなかった
でも、おまえは少しづつ頑張った

「この家の家族になれてよかったニャン」

みう、オジンはお前をずっと見守っていたんだ
テツと自分を励ましてくれたあのとき、絶対幸せにすると誓ったからね
そしてようやく
気兼ねなく自分らしく暮らせるようになったかなと思った矢先

みんなで仲良くお昼寝タイム(ソファ上奥がみう)

そう、3年前の今日、突然倒れたお前
気になることはいろいろあったのに、しっかり医者を選んで調べなかった
まさに後悔先に立たず

最後の闘病中

(それから1ヶ月の闘病の末、みうはオジンの膝の上で息を引き取りました)
※写真は過去記事「みう追悼」にまとめてあります。

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PURE HEART<汚れなき心> ~みうの思い出~

2021年06月06日 | (故)みう(おかあさん)
久々にみうのことを書くんだな、そう思っただけで楽しくなった。
「みうロス」と言ってしまえばそれまでだけど、そんな単純なことじゃない気がする。
19年付き合った「テツロス」が癒えるのに4年かかった。
このブログで書き続けた「テツとの対話」は、自身の傷心への方剤でした。
でもみうを失った心の叫びは、何かそういった「ロス」とは違うのです。


2015年10月、ソトチビが連れてきたみうの初見参(外時代の名前は「おかあさん」)

自分もトシだから、これまで数々の永訣を経験してきました。
両親、恩師である会社の上司、友人たち・・・
それに文太、ハナ、くも、テツ、チビ、テン、みう、ルイ・・・
人も犬も猫も、それぞれに思い出があって比較ができない。
ただ、猫たちの思い出には共通した何かがある。

家裏で暮らし始め、2度の冬を通いのソトチビと過ごした(奥にみう)

ハナとくもは保護者の欲目で、入院先で寂しく逝かせてしまった後悔。
事故死のチビを除いて、最後の旅立ちに付き添って見送った。
そのときに共通したあの厳かな気持ち。
その気持ちが、みうの場合は見送った後にもどんどん強くなる。
"添い寝"ではなくまさに自分に抱かれ、膝の上で旅立ったみう。
そんな経験が特別な感情を抱かせるのだろうか。

とっても絵になる2匹でした (結局みうは手術することなく、発情することもなかった)

穏やかで控えめ、奥ゆかしさと気立ての良さ、それでいてひたむきだったみう。
そんなみうこそ幸せになるべきだと、みうのどの記事にも溢れる自分の思い。
愛おしさ? いや、それもあるけどもっと奥深い何か。
そんなみうに象徴される、猫族いや動物たちが持つ何か。
われわれ人間にはないもの。

2017年の春に家の中に居を移したが、一足先に店から家に迎えたニャーの迫害を受ける

実はもうわかってるんです。
このブログの最初の記事「はじめまして」に、それらしきことを書いている。
それは、人類が長い進化の過程で垢や埃に汚れる前に持っていた心。
磨く前の宝石の原石のような、自分の表現能力を超えた心。
動物たちが、今も持ち続けている心。

みうの好きだった場所(ニャーは怖くてもオジンとの信頼関係が救いだった?)

猫と人の心は何が違う?
猫には競争とか妬みとか優劣とか、人のように他者と比較する発想がない。
誰かを恨んだり、誰かのせいにすることを知らない。
悲しくても苦しくてもつらくても、自暴自棄とか厭世的になる感情がない。
ネットに溢れる猫に関する知識。
人と関わる猫が人に合わせる様を、人が人の感覚で評価しているに過ぎないのです。

仲間が増えるとニャーとの関係も改善し、家と仲間に溶け込んでいった

猫たちはいつも真っ直ぐで自分の気持ちに正直だ。
人のように、自分をよく見せようとする作意がない。
化粧もなければ着飾ることもなく、もちろん駆け引きなんて微塵もない。
そして、人のように相手を裏切ることがない。
不幸に見舞われても悲しみに襲われても、自分の境遇をありのままに受け入れる。
そしてひたむきに生きようと努力する。それこそが、彼らの全てだからです。

療養のため家に来た強面のテンちゃんとは、一緒にいることが多かった

彼らを看取ったときに抱いた厳かな気持ち。
傷つきやすい純粋な心を抱き続ける、彼らに対する畏敬の念なのかもしれない。
みうはとりわけそれを感じさせてくれる存在だったのです。
だから、もっと長生きしてほしかった・・・自分の至らなさを悔やむばかりです。

みうに「参りました」のポーズをとる幼子チキン (7月1日、みう発症の1週間前)

みう:2019年8月9日没

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みうからのメッセージ

2020年08月09日 | (故)みう(おかあさん)
今日はみうの一周忌
忘れもしない去年の今日、朝6時
オバンに起こされリビングに下りると、みうが痙攣していた
抱き上げてなだめて、気付いたときは息絶えていた
考える間もない、5分間の出来事だった

あれから1年
命日と盆が続くこの時期、今年はみうの初帰り

あっ、いた!

あれだけ穏やかでやさしくて
控えめで奥ゆかしいみうのこと
こっそり戻って来ると思ったら



ネコたちは既に感じていた
みうが彼らと一緒にいる
彼らに合わせて気を集中すれば
みうを感じることができる



やあ、みう
お前はちっとも変ってないね
あの時以来取り乱していた自分が恥ずかしいくらいに
でも、もう大丈夫だ



すると、みうのメッセージが見えてきた
ネコたちはみな、みうのようにやさしい心を持っている
そんなネコたちが謂れのない迫害を受けている
彼らに悲惨な運命をもたらす一部人間の悪行に
決して目を背けまい
そして、断固として立ち向かおう



わが家のネコたちを見ていたら、あることに気付いた
みうの魂は還ってくるんじゃない
もともとこの家にいたんだ
そう、ネコたちの心の中で、自分の心の中で
みうは今も生きている

いつもやさしく、この家を見守っている


わが家の守り神となったみう

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家裏の守り神

2020年07月29日 | (故)みう(おかあさん)
もうすぐみうの一周忌命日
お店の守り神になったテンちゃん同様
みうの遺骨を少しだけお守り袋に入れて
家裏の、みう目線で見晴らしのいいところに移しました




天国のみうが、迷わずに一時帰省できるように

テツに見守られて夕食 (家裏で暮らし始めた頃)

あの楽しかった家裏時代を懐かしむことができるように

勝手口前でリラックス

毎日欠かさずやって来るサクラやキジロを見守れるように

今日のサクラは、食事後みう(お守り袋)に一礼しました

できたら、行方知れずのソトチビを呼び戻しておくれ

やさしさが漂うソトチビとのツーショット
(ブス顔だったのでボツにしようと思った写真ですが・・)

みうよ、やっぱりお前には家裏の風景がよく似合う

「いつもオジンと一緒なんだニャン」

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みうの思い出 ~病気のこと~

2020年07月14日 | (故)みう(おかあさん)
みうの命を奪った病気のことは、みうのためにも書かなければとの思いがずっと強かった。ところが書き始めたら、すぐにわかった。今更みうの病気を語っても、まさに「死んだ子の年を数える」のと同じでやるせなさが残るだけ。ましてや医学的な興味があるわけでもない。要はみうの話題にしがみついてみうを傍に感じたい。結局は未練なんです。それがわかったので、タイトルは素直に「みうの思い出」としました。

みうが愛用していたリビングのベッドは、闘病生活の舞台となった

前庭疾患という病気についてはみうが亡くなった2日後にまとめて書いた。(過去記事「何がみうに起こったのか」) 病院の先生にも確認しながら、自分でも詳しく書いているなと思います。みうの闘病を支えながら末梢性であることを信じ、いや信じようとしていた。2度の眼振の再発も、眼振の水平性の確認も、跳び直り反応の喪失もナックリング異常も(前出過去記事参照)、すべては自分の願望へと結びつけていた。それが最後の最後にどんでん返しを食らって、みうを失うという最悪の結果に陥ったのです。まともな精神状態ではなかったのだろう、初めから「予後不良」だったと自嘲的にまとめあげて、最後は運命論で締めくくっている。

しかしみうが悲運だったかどうかなんて、本人(猫)が決めることだ。「テンちゃんFOREVER」に書いたように、みうが保護者である自分の愛情をしっかり感じていたならば、人生(猫生)の長さなんて関係ない、みうは幸せだったと言うに違いない。そして「テツとの対話・その20 最後の5分間」にあるように、みうが逝く直前に自分に抱かれていることを認識していたと思えることは、みうだけじゃなく自分にとっても心底救いになったのでした。


7月7日、倒れた日の病院帰りはまだ余裕があった

さて、みうの病気を語るときは"倒れる前"と"倒れた後(前庭疾患発病)"に分かれます。
みうのもともとの異常
・手術跡が見えないのに発情しない
・難聴(完全ではない)
・周期的に涙を流し、ときに血の涙、血の目やにとなって目を赤く腫らす
・耳の縁にかさぶたができてポロポロと欠ける、耳に水虫のような膨れができる
・臭腺(こめかみ腺)のあたりから時折出血する

これらは家裏時代からあったものと思われます。家に迎えてからは2人の先生に診てもらったが結膜炎とかアレルギーの見立てで、2年もの間断続的に手を変え品を変え投薬したけど治らなかった。特に耳の異常は、家に迎えてからも進行悪化の一途でした。

この倒れる前の症状のひとつひとつについて、いろいろ調べてみたのですがここでは省きます。というのも、これらが前庭疾患の発症と関わりがあるのかがわからない。(先生には「ないでしょう」と言われた。) ただ、倒れたときに初めて診断された耳ダニによる異常(鼓膜の損傷と中耳の炎症)は、もっと早く気付くべきだったことは間違いない。

症状が出たときのみう(左から目、耳、こめかみ腺)
この後耳の縁はかさぶたになっては欠け落ち、耳全体が小さくなっていった

猫の前庭疾患について、みうの症状については前述過去記事に書いているので、ここでは一般論として簡単にまとめます。前庭疾患は平衡感覚を司る神経に支障をきたす病気で、黒目が揺れる眼振、よろよろして歩行困難、顔や身体が斜めになる斜頸などの症状が特徴。主に「末梢性」と「中枢性」がある。

・末梢性前庭疾患
中・内耳炎、感染、耳の中の腫瘍やポリープ、外傷、甲状腺機能低下症等によって起こる。中・内耳の炎症によって起こるケースが最も多い。治療は抗生物質や抗炎症薬が中心。原因となる病気を治癒すれば前庭疾患も治まるので予後良好。通常2週間ほどで治るケースが多いが再発することもある。尚、原因がわからないものは「突発性前庭疾患」と言われ、この場合は何もしなくても数日で治る。

・中枢性前庭疾患
頭部外傷、脳炎、脳腫瘍、脳血管障害、感染などにより起こる。脳幹を障害する炎症性疾患が最も多い原因とされるが、ダニ紅斑熱やFIPでも脳のこの領域が障害を受けることが多くある。治療や予後は原因によって異なり、抗生物質、消炎剤などを用いる。発作を伴うなど状況によっては、脳圧降下剤や抗てんかん薬が必要な場合もある。  

末梢性か中枢性かの見分け方には眼振の方向性などあるが、前述過去記事に張ったリンク記事に詳しく書いてあります。みうの場合は耳ダニの発見や中耳の炎症、また眼振の方向性から末梢性と思われたが、闘病が10日過ぎて眼振が再発したあたりから四肢の不自由やナックリング異常が見られ、中枢性ではないかとの疑念が日増しに強くなっていった。少なくとも眼振が再発した際には、先生に中枢性の検査を依頼すべきだった。だけど当時は中枢性=予後不良=死のイメージがあって、最後まで踏み出せなかったのです。早く対策を打っていれば少しは状況が変わったのだろうか。


倒れてから2週間近く経ち、状態が安定してきた頃に眼振が再発した

みうはその後落ち着いたと思った頃に2度目の眼振再発し、倒れてから33日目にあの痙攣の朝を迎える。そしてこの保護者に何の対策を考える時間も与えず、あっという間に逝ってしまった。後には突然思い出になってしまったみうとのやりとりと、消化不良の愛情がそのままの形で遺されたのでした。

一緒に暮らす者との死別は、別居する者の訃報よりも遙かに影響を受ける。物理的にも精神的にも。でもこの悲しみを乗り越えたとき、人はよりやさしくなれるような気がします。今は、みうの死は他のどの猫の死とも同じなのだと思えるようになりました。寿命の短い猫は先に死ぬことによって人に死の意味を教え、人をやさしくしているのかもしれません。

みうの思い出記事、これからもできる限り書いていくつもりです。


その夜、猫たちも入れ代わり立ち代わりみうとのお別れを行った(上はちび太)

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