のびたとブレイク

生き生きと第三の人生を歩んでいます
うたごえ ウォーキング ボランティア 時々花と金魚

さよならドビュッシュ―

2015年04月11日 10時09分37秒 | うたごえ

プロローグは ショパンの英雄ポロネーズを練習する15歳の少女遥(はるか)のシーンから始まる

彼女は莫大な財閥資産家の祖父の孫だ やがて師となる 岬洋介と運命の出会いがある

この祖父の家で火災が発生し 全身大やけど かろうじて命は助かるが 顔も醜く身体も不自由になる

 

 

顔はおしりの皮膚などを何度も移植して 以前の写真の顔に殆ど戻った

だが車椅子の生活の上に 大好きなピアノも指が変形していて自由に動かない

そして 火災で亡くなった祖父の遺書が公開され 総遺産の半分が遥に与えると記されていた

 

 

 

この本はブックオフで100円で買ってきたものである 作者は中山七里 映画化もされていた

私はお風呂に入って 本を読むのが好きだ 温泉の素も入れて ゆったり贅沢な時間を過ごす

残念なことに追い炊き機能が無いので すぐに冷めて行く かなりぬるめになることがたびたびである

 

時には 居眠りをして 本を湯に落とすこともある だから読んだあとは再び売れずゴミ処分となる

そして そんなに長く読むことも出来ず 数ページ読むと 朝ドラのように次回へ期待をかける

読み終えるまで 2.3週間かかることがある でも この小説はずっと私を惹きつけていた

 

 

身体も不自由だが 周囲はまたピアノを弾くことを勧める それが生きる希望につながる

おそるおそるピアノに触れた ブルグミュラーの練習曲 アラベスク 指が動かず拷問のようであった

ここから そのピアノを助ける岬洋介の 神がかり的指導法が始まる

 

 

少しづつ進歩する中で 階段から落下したり 杖が折れたり 不可解な事件が連続する

遺産を巡っての 誰かの陰謀が交差するサスペンスも 遥の周囲に起る

やがて超絶技巧を要する リムスキ―コルサコフの 熊ん蜂の飛行 まで弾けるようになる

 

指は痛みを伴い 激痛は失神するほどになる 一曲を弾く時間も数分で極限になる

岬洋介語るベートーベンの話も出て来る 難聴が進行しながら あの全曲を作曲しているのだ

そのベートーベンでさえ 時には死にたいと嘆き 遺書まで書いてあるのが残っている

 

 

終盤に向けては コンクール出場を目指し ドビュッシュ―の 月の光 を課題曲に決めた

白鳥の湖の中で出て来る ライバル黒鳥のロッドパルトを思わせるような少女と争う

最後は どんでん返しがあるが 好きな音楽が網羅され 興味ある専門医学の内容もある

 

作家は小説を書くのに 頭の中に描くストーリーがあるが かなりの知識も要求されよう

ここではピアノの運指 弾き方 曲の構成と理解が無ければ書けない そして皮膚再生など

私は旅情サスペンスなども読むが その細心の調査が ストーリーと共に惹き込まれれるのだ

 

   最後までお読みくださいまして有難うございました m(_ _)m

 

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コメント (2)
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