フィッシュストーリー☆新潟

釣りと映画と読書と家族の雑記です

バイバイブラックバード

2016年07月13日 | 読書

伊坂幸太郎 著

 

 

 

星野一彦の最後の願いは何者かに〈あのバス〉で連れていかれる前に、五人の恋人たちに別れを告げること。
そんな彼の見張り役は「常識」「愛想」「悩み」「色気」「上品」
これらの単語を黒く塗り潰したマイ辞書を持つ粗暴な大女、繭美。
なんとも不思議な数週間を描く、おかしみに彩られた「グッド・バイ」ストーリー。

 

 

「あれもウソだったのね!」

「そーだよ、こいつはそういうやつなんだ!」

「違う!確かにウソはついたけどそれはホントなんだ」

 

 

 

そんな情景から始まる五編のストーリーからの書き下ろしの最終章、六編で成り立つ一冊です。

 

 

ある事情で借金を抱えてしまった主人公の男が、実は五又をかけていた。

 

その借金の代償を払うべく「あるバス」に乗せられるのだが、その前に五人の彼女達に別れを告げたいと申し出る。

 

そこから五人の彼女に別れを告げに回るのだが・・・・・。

 

 

 

内容は非常にシビアな行く末を案じているが、女性達意外はなぜか現実感のないノー天気ぶりで、面白おかしく描かれている。

 

まさに伊坂氏らしい一冊に仕上がっているんじゃないでしょうか。

 

 

そしてこの本の一番の見どころは主人公の男の見張り役「繭美」であろう。

 

新調180cm、体重180kgの女。

 

私個人の想像としては「マツコデラックス」がピッタリ当てはまるかな?

 

この大女と主人公のやりとりがまさに見どころ。

 

最後にはこの二人が何故か好きになってしまう展開に、伊坂氏の巧さに感服でした。

コメント
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