*「魁!!女塾」*

京都でギターを弾いています。

3月26日磔磔

2012年03月27日 | blog

シャーベッツのライブに行きました。

浅井さんってのは本当に粋なひとだなぁと思う。


曲も、歌詞も、
声の裏返りかたも、
ギター弾く肩の角度も
足の開き具合も

いちいちが全部、
もう なんというか粋としかいいようがない。


浅井さんの歌は、
決して熱いメッセージを発していないし、

めちゃめちゃクールでデンジャラス
殺伐としてたり難解なのもあるけど、
なんか 涙が出そうになるくらいものすごくやさしい、泣かないけど。


子供の頃のまま、
純粋100%でなんて生きられない。
やさしいキレイな気持ちは、
いつの間にか
いろんなものに覆われてしまって見えなくなったり、
または、自らあえて包み隠したりもするだろう。

そうして、ときには自分でもその所在が
わからなくなったりしてしまう。


浅井さんの歌は、
そんな、奥底に小さくなって何かに包まれている、
誰にでもある、やさしい、やさしい、温かな気持ちを

はるか遠くのほうから、
ズバーーーっと

直径5ミリくらいの針金のようなもので
キューピットの矢のようにピンポイントに突き刺して、
「そこにあるだろ?」と、思い出させてくれるような

そんな気がしてしまう。

それが、心の奥底で
どんなに固く、小さくちいさくなってしまっていたとしても、
決してハズさず、ズバーーーっと。
直径5ミリの針金で。


「わすれんなよ」って
浅井さんの声が聞こえるような気が
勝手にしているのです。


浅井さんの瞳は
照明が青くなったとき
びっくりするほど暗闇で強く光っていて
思わず立ち尽くしてしまった。


この、ひとりの男の歌がききたくて
みんなさまざまな場所から やってくるんやなーと

そんなこと ぼんやり思いながら
磔磔のいちばんうしろから見てた。