東京市従業員組合の職場ビラ 1927年の労働運動
参照・協調会史料
「我々は・・一文の手当すら貰わないで放り出され、・・・年度代わりには常に馘首(クビ)の声に慄(ふる)えながら仕事しているのだ。」
今の非正規公務員の苦しみと同じだ。東京都(市)当局は、100年も前から今日に至るもなお労働者へのいじめ差別分断思想が変わっていないということ。
当局よ! いいかげん悔い改めなさい!
1927年、東京市従業員組合は東京市の今後予測される大量解雇に反対し、特別給付規定の実施を西久保東京市長に要求した。4月8日、芝御成門芝協調館大講堂において、芝芝浦技工と麻布芝第二の連合大会と大演説会を開催し、職場の仲間たちに参加を呼びかけた職場ビラです。
「回答迫る(九日)
全従業員は奮起せよ
あくまで結束を固くせよ
全従業員諸君
・・・我々は・・一文の手当すら貰わないで放り出され、病気になっても、手当どころかすぐに馘首(クビ)されてしまい、年度代わりには常に馘首(クビ)の声に慄(ふる)えながら仕事しているのだ。
ことに西久保市長の就任以来それは甚だしくなり馘首に次ぐに馘首し、昨年の十二月の暮れの押し迫った二十四五日五百の兄弟を、バッサリやり更に吏員(りいん)を数百名、区割整理局、水道局へと次から次へ馘首が行われているではないか。現に土木、保健にも馘首の噂は頻々として起こっているではないか。
全従業員諸君
我々は馘首されては、食えないのだ。死の宣告同様だ。もし我々は黙って働いていたら、東京市は、又再び以前の様の大馘首を行うだろう。
否、東京市は我々の油断を見すまして、第二の馘首を準備しているのだ。
現に西久保市長は、何と言ったか、怠ける者は馘首するというが、いくら我々が真面目に働いても昨年の様に、虐殺に等しい事をやるではないか、これに対して市長は事業の性質上やむを得ないと言っている。
全従業員諸君
こんな不安な事で誰が真面目に安心して働けるだろうか。・・・・(略)
解雇を絶対防止せよ
特別給付規定を即時実施せしめよ
四月七日
東京市従業員組合
来たれ・聴け・我等 芝芝浦技工・麻布芝第二 連合大会並大演説会」
(感想)
「我々は・・一文の手当すら貰わないで放り出され、・・・年度代わりには常に馘首(クビ)の声に慄(ふる)えながら仕事しているのだ。」
今の非正規公務員の苦しみと同じだ。東京都(市)当局は、100年も前から今日に至るもなお労働者へのいじめ差別分断思想が変わっていないということ。当局よ! いいかげん悔い改めなさい! 。