先輩たちのたたかい

東部労組大久保製壜支部出身
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「生理休暇3日間」を要求した東京市電車掌部 東京市電従業員自治会(本部派)の奮闘①―1928年の労働争議

2025年01月10日 07時00分00秒 | 1928年の労働運動

「生理休暇3日間」を要求した東京市電車掌部 東京市電従業員自治会(本部派)の奮闘①―1928年の労働争議
参照・協調会史料
       ・東京交通労働組合史(東交史編纂委員会遍)

(東京市電自治会の組織)
東京市電自治会
自動車部各支部
桜田門 176名
浜松町 528名
中渋谷 800名
駒込    163名
新谷   (?)名

車庫部各支部
桜田門 43名
浜松町 56名
中渋谷 33名
駒込  41名
新谷   120名

1928年7月2日、東京市電自治会自動車部は、東京市電気局長に12項目の待遇改善の嘆願書を提出した。
(自動車部の嘆願書)
一、運輸傭員規定の改正(不当解雇の規定は即時撤廃するべし)
二、竹内君の不当解雇の即時撤廃と復職
三、運転手の昇給の改善
四、最低賃金制の制定
五、線路上の修理給の全額支給
六、車庫修理給支給方法の改正
七、瓦斯倫歩合支給の改正
八、運転手附帯時間を二時間に改正する事
九、自動車練習方法を改正すること(各練習用の自動車を増やし、公休日による練習を撤廃すべし)

(車掌の嘆願書)
一、乗客歩合を運転手と同額に増額すること
二、車掌附帯時間給与方法を改正する事
三、車掌被服支給の改正
四、生理休暇給与規定の改正(女性の車掌に一ヶ月三日間の生理休暇を支給する事)
理由「過去、車掌に振替公休という姑息な制度があり、婦人の保護として行われていたとおもうが、しかし、かかる制度はむしろかえって保護上悪影響をもたらすものにして、周期的におきる婦人の月経時には生理休暇を支給するべきだ。」

(女性車掌の大衆闘争)
7月2日、自動車部篠田八十八以下17名と一般従業員77名(内女性車掌52名)が、東京市電気局に押しかけ、労働課長と面会して、待遇改善の追加嘆願書を提出した。
追加嘆願書
一、定期昇給率の最低金額を規定すること
二、最低賃金日給二円(補助手は日給一円五十銭)の制定
三、四大節手当の差別なき同一支給
四、作業衣を年四着支給すること
五、車庫を完全なる新しく設置すること

(市電自治会臨時大会)
1928年7月12日市電自治会は臨時大会を開催し、議案の中に婦人部充実に関して、「婦人に対する資本家の支配は封建的差別待遇の安い賃金をもって極度の搾取を行いつつある。かかる抑圧下にある婦人の特殊性はいずれの労働組合においても婦人部を設置するよう婦人を指導している。闘争を通じ、婦人がいかに勇敢であったかは明らかである。」と記している。

つづく
次回  東京市電従業員自治会(本部派)の奮闘②―1928年の労働争議


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