おやじのパイプ

壁に飾ったシベリア抑留中に作ったと自慢していた亡父のパイプを眺めながら写真と木版画の海を漂っている。

足の踏み場もない

2018-11-13 19:01:50 | 版画
子供達が巣立って行った部屋を版画工房にしているが、
だんだんと作る版画のサイズが大きくなってきて、
足の踏み場が無くなってきた。
食卓を改造したテーブルの上に版木があり、
そして背後のワゴンには絵の具が乗っている。
極め付きは、床に湿らせた新聞紙に挟んだ和紙があること。
もちろん天井には、刷り上がった作品を乾燥させるための
洗濯ロープが張り渡されている。
現在はこのスタイルで版画の摺り作業をこなしているけど、
今並行して彫りかかっている作品はテーブルの上にある版画の倍サイズ。
そうなると床に置いている和紙も倍のサイズとなる。
どこに置けば効率よく作業できるのかそれが悩みのタネだけど、
当面は考えないで作品を彫ることに集中する。


昨夜の読書「日航123便墜落 最後の証言」

2018-11-13 09:45:53 | 読書
秋の長い夜は読書に限りますね。
昨夜は、事故後33年以上を経過した。
その原因については隔壁の金属疲労と言われているが、
未だはっきりとはクリアーになっているとは思えない。
著者は米国駐在になった機会を活かし、長期に渡って当時の米国関係者への取材をもとに、
さらに帰国後には国内関係者にも取材しこの本を書いている。
そのため、ミサイル説や誤射などの巷に溢れている噂話を打ち消した信頼性の高いものとなっている。
読書で気になったキーワードは、
①悪魔は細部に宿っている。
 圧力隔壁の修理ミスはジャンボ機全体からみたら極めて細かな箇所での誤りである。
 悪魔は細部に宿っているから何事でも手を抜いてはならないけど、
 人間だから四六時中緊張状態でいるのは無理がある。ミスもする。
 それでも大事至らない社会の仕組みが必要。
②故意でないミスを問う刑法(業務上過失致傷罪)は米国にはない
 一生懸命にやった結果のミスを罰すれば、罰せられた人は何を信じて生きていくのか。
 システムの中で個人が一定の確率で起こすうっかりミスを犯罪化するとき、社会は
 あるべき公正さを失っていくと思う。
 個人を裁くより再発防止。故意でない過失を問う刑法は米国にはない。