十羅刹女は法華経以前には悪鬼神女であったが、法華以後においては善鬼神女となり法華経を護持する者を守護する。十羅刹女は一切の鬼神の母。
■法華経陀羅尼品二十六■
その時に羅刹女等有り
一を藍婆(らんば)と名づけ
二をび藍婆と名づけ
三を曲歯(こくし)と名づけ
四を華歯(けし)と名づけ
五を黒歯(こくし)と名づけ
六を多髪(たはつ)と名づけ
七を無厭足(むえんぞく)と名づけ
八を持瓔珞(じようらく)と名づけ
九を皇諦(こうだい)と名づけ
十を奪一切衆生精気(だついっさい衆生しょうけ)と名づく
この十羅刹女、鬼子母、並びにその子、及び眷属とともに仏所に詣でて仏に言った
「世尊、我等は法華経を読誦し受持する者を擁護して、その衰患を除くことを欲します」
この文の後に十九句の呪を説く
さらに、「もし我が呪に順ぜず、法華経の行者を悩乱する者は、頭破れて七分にさけ、阿梨樹の枝のようにします」と自ら法華経の行者を擁護することを誓う
仏これを許可し特に皇諦女の名をあげ、法師の擁護を命じた
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