武士道は知識のための知識を軽視した。「知識は目的ではなく、智恵を得る手段である」とし、その目的に到達することをやめた者に対しては「求めに応じ詩歌や格言を作りだす便利な機械。それ以上のものではない」と見なされた
このように源泉が何であろうと、武士道がそこから吸収し自己のものとした基本原理は数少なく単純。だとしても最も不安な日々にあってさえ、人生の安全な通行手形たるに十分
武士道の基本原理は、武人の祖先たちの、健全であっても洗練さに程遠い気質。その断片的教訓の束から、十分な糧を武士道に持ちこんだ
時代の要請に刺激され、それらの束から新しい独特な男らしさの型を作り上げた
16世紀中葉、日本は混乱し蛮行にたち戻った武士道は、まったく戦闘的かつ反抗的。各自の正当防衛の必要性は精力的な進取の気風は、即座の決断力と忍耐力を持つ人間を育てあげた