■きときと寿司が、ゆうきと寿司を提訴。商標を無断使用による営業差し止め、違約金1千万円の支払いを求める
【丸長商事・石川県白山市】の
フランチャイズチェーン元加盟店【ユウス・長野県】が
契約解除後も「ゆうきと寿司」と
酷似した店名で営業を続けているのは、商標の無断使用にあたるとして
丸長商事が長野県内の元加盟店3店舗に対し、営業差し止めと、違約金1千万円の支払いを求め提訴
7日までに第1回口頭弁論
元加盟店側は請求棄却を求めた
■訴状
長野県内で飲食店を展開する
「ユウス（長野県上田市）」は
2007年以降、丸長商事とフランチャイズチェーン契約を結び
「きときと寿司」の長野店、上田店、佐久店を経営してきた
丸長商事は、昨年10月
商標権使用料（ロイヤリティー）などの未納を理由に3店舗のフランチャイズチェーン契約を解除した
ユウスは、3店の名称を
「ゆうきと寿司」とし、看板を変えて回転寿司の営業を続けている
■丸長商事側は
「あたかもフランチャイズチェーン契約が続いているような外観だ」と
ブランド無断使用を指摘。いわゆる『のれん分け』された系列店のごとく認識させようとしていると主張
■ユウス側は
当初「ゆうき寿司」が候補だったが
商標登録済みだったため、「ゆうきと」の店名を考えた。類似させる意図はない、ゆうきと寿司で商標登録していると反論
■競業避止義務
訴訟では、企業秘密を守るため
加盟店から脱退した後に、同種の営業を制限する「競業避止義務違反」も争点になる
【競業避止義務
フランチャイズチェーン契約では、経営のノウハウが流出することを防いだり、顧客やチェーンのイメージを保護する目的で、義務が課せられることが多い】
訴状によると、きときと寿司のフランチャイズチェーン契約は、「加盟店主と加盟店役員は契約終了後、同種の営業を営んではならない」と定めており、ユウスは違反している
ユウス側は「競業避止義務規定」は加盟店を自社につなぎとめて、拘束する目的があり、正当で自由な競争を阻害するもので無効だ、としている
