真実を認めることへの抵抗

口ではこうなりたいと言うけれど、
深いところではものすごく抵抗
しているという方、あるあるですね～。

その深いところの抵抗を、
自覚できるかできないか、
というのも、抵抗の深さを
測る目安になります。

自覚できる方が、
まだ自分の真実に対して
誠実であると言えるでしょう。

それが自覚できないということは、
本当のところ、自分はそうなりたいとは
思っていないということを認めたくない
ということでもあるんですね。

なぜ認めたくないのか。

自身の価値観とは反対の方向を
自分が向いているということは、
「自身の価値観において」ダメな自分
であることを認めてしまうことに
なるからです。

たとえば、
恐がることは意気地なしだとか
無能だとかダメな奴だという価値観が
自分の中にあったとします。

そういう人は、
自分の中に恐れがあることを
なかなか認められません。

それを認めたら、
自分は意気地なしで無能でダメな奴
になってしまうからです。

だから、絶対にそうならないように
日頃から努力しているはずなのに、
まさか自分の中に恐れがある、
となったら意識はどうするかというと、

ダメな奴にならないように、
恐れている自分を認識から
消してしまうのです。

これで恐れのない自分に
なるわけです。

これは、自身の真実に
背を向けている状態であり、
嘘であり、不誠実な在り様です。

私はしばしばセッションの中で、
自分の真実がいかに自身の価値観から
外れ、受け入れ難いものであろうと、
何よりも真実を優先することが
大切であるとお伝えしています。

なぜかというと、
あらゆる人生のこじれた苦難は、
真実を歪めることから生まれている
からです。

これ故に、その苦しみを根治させたい
と願うのなら、真実は最良の妙薬であり、
治療法になるのです。

けれど、時に真実を認めることは、
これまで創り上げてきた虚構を崩壊させ、
一時的には混乱や苦痛を招くでしょう。

けれども、
すべての歪みが取り除かれた後には、
調和した世界がそこに再構築
されるのです。

そのプロセスを甘んじて受ける
意志がある者には、これ以上の救いは
ありません。

真実を生きるとか受け入れるとか、
その本質を理解しない人は、
言葉の耳触りの良さだけでそれを
求めることが多いですが、

実際に自身の中の嘘偽り、虚構を
手放していく段になると、
自分が本当は何を求めているのかが
明らかになります。

絶望や混乱を受け入れていかねば
ならないくらいなら、たとえ
つかの間で上辺の平穏でもそれを
選ぶという方もあります。

それが良いとか悪いとかではなく、
ただ、それがその人の選択である
ということですね。

今は無理だけれど、
真実を生きられるように
段階を踏んで自身の器を育て、
最終的にはそれが体現できるようにと
歩みを進める方もあります。

自分の真実を認められるということは、
認められず認識もできないより
はるかに勇気があり、本当に求める姿に
近い在り様なのだと思います。

真実を生きるすべての歩みに祝福を。

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