K林君に見送られその後は408号を南下
やがて中山道に出る…
数日前にも歩いたその道の景色は
あの時とは少しだけ違い
道の傍に菊の花が山の様に供えてあり
その花びらの色鮮やかさが
誰かの命が消えて間もない事を物語る…
数日前とは違う
その風景に手を合わせ冥福を祈りつつ…
話は変わり
勢い良く話かけてきた女性がいまして
振り向くと
超気っ風の良いお姉さん!
年の頃は見た目60代半ばだったんで
お姉さんと呼びづらい所もありますが
「メシを奢る」と言われ
餓死寸前では御座いましたものの
丁重に丁重にお断りさせて頂きました…
「たった今、食べたばかりなんです…」
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
なんかガンガンくるので怖くなって
また小さい嘘をついちゃいましたけど
どうか許して下さいね…
そして!
そうこうしているうちに差し掛かった
深谷市岡部…
この辺りは古民家の様な古い家が多く
庭に屋根付き井戸があったりもするが
ただどの家を見ても
庭の北西の角に祠が祀られている何故…
まぁそれは置いといて…
その少し先の辺りだったろうか…
荷物を下ろして休んでた時の話ですが
通りがかった自転車のおじさんに
「テレビの番組か何かですか…」
と聞かれ
「ドキわく中山道」っていう番組だと
冗談混じりに答えてみたら
「へぇ~」とか言って
そのまま走り去って行ってしまった…
おいおい…
「いやぁ~冗談ですよぉ~」
「何だぁどうりでみすぼらいと思った~」
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
なんて感じに打ち解ける筈だったのに
結果嘘つた事になっちゃったけど
どうか許して下さいね…
しかし…
実際に同じ質問をされる事は割と多い…
にしても
「ドキわく中山道」なんていう番組は
さすがに疑うだろ…
追伸…
今だから話しますが
僕はこの旅を始めて最初に会った人に
嘘をついている…
あの日歩き始めて
まだ一分未満の僅か電柱二本目の距離
その時駆け寄って来た人が
温かい缶珈琲を差し出し
「頑張って下さい!」と言ってくれた…
そして去り際その人が言った
「どこから出発されたんですか?」
という言葉に
僕は珈琲も貰ってる手前
僅か20m前後の距離だとはとても言えず
苦し紛れに「東京」です…
と嘘をついてしまった…
不本意ながら僕は
この旅の初っ端から嘘をついたのである…
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