小玉児はチチカと名の子供と幸せにしていた。
いまだドルゴンとのわだかまりがあるホンタイジは
ドルゴンの献策には踏みとどまる。
そして洪承疇を登用させるには亡き妻の面影を
追い続ける洪承疇に 妻そっくりな玉児に説得させようと考える。
再び同じ状況に置かれた玉児は苦悩する。
スマからこの事を聞いたドルゴンは激しく怒る。
「私がいる限り 玉児にはつらい思いはさせぬ」
ナムチョンはまだ目覚めぬ海欄珠の枕元で
「この女狐め 半死でも陛下を惑わすなんて 陛下は私には目もくれない」怒る
そこへ玉児が入ってくる 急いで隠れるナムチョン
玉児は「姉さんを信じたくなかった でも今になって話がしたくなったの
たぶん死を覚悟したからね」語りかける。
「深く傷ついたから目覚めないのね そのほうが幸せかも知れない」
それを聞いているナムチョン
洪承疇の妻そっくりの衣装を着た玉児
ホンタイジは
「つらかろう だがそなたが唯一の希望なのだ 清の覇業に関わるゆえ
仕方がないの そなたを貴妃とし フリン(玉児の子)を親王に封じる」
「私が聞き入れず死を選べば 陛下はフリンを冷遇されますか?
陛下の命令に背いた母親の息子だと 」
「玉児」
袂から手紙を出すと
「覚えてますか?陛下が出征から私に宛てた手紙を
陛下はあの件に触れようとはしませんが 私は残していました
なぜなら陛下を愛していたからです 信頼されて光栄だった
もし また噂が立ち 私が死を賜ったら フリンには内密に
そうすれば心残りもない」
「行ってきます 陛下のために全力を尽くすつもりです あの日あの時と同じように」
そういうと手紙を細かく破り捨てる。
散っていく紙吹雪を見るホンタイジの目に涙が一筋
「わずかに残っていた夫婦の情は手紙のように消えてしまうのね」玉児は思う
(なんで泣くのか分からないわ 玉児への罪悪感?それともドルゴンへの嫉妬)
そしてドルゴンは秀珍にも玉児と同じ姿をさせると洪承疇の牢へ
玉児が食事を持って牢の中に入っていく
「清の飯など食う気はない ひと思いに殺せ」そういう将軍に
「将軍が死ぬのなら青児も命を絶ちます」驚いて顔を見ると
「なぜここにいる 会いたかったのだぞ」
「食事を持ってきたの」「毒入りなど食べない」
「毒入りだと疑う汁物なら 死にたい将軍なら願ったりでしょう」と
器のふたをあける。妻の青児が作ったのと同じ味だと喜ぶ
「青児なのか?そんなわけがない 別人だ」
「私は心が死んでしまった女なのです」
「なぜだ?」
「愛する夫は私に偽りばかりを言い 私を捨てたのです今は生きる意味さえ失いました
「美しいのに、なぜ昔の男にこだわる 生きる希望さえないのか?」
「将軍も愛する人を失い 自暴自棄になったのでは?」
うろたえる洪承疇
「こうして心の中の英雄に 思いを吐露出来ました 死んでも本望です
死ぬ前の言葉は重いもの 私の言葉を聞いて下さいませんか?」
「ああ 言ってくれ」うなずく洪承疇
「民を苦しめる暗愚な主のために 命をかける価値があると?」
「何?」先ほどと違う口調の女にたじろぐ洪承疇
「才能あふれ 智謀に長ける将軍がこのまま埋もれては惜しいです」
牢の外に出ようとすると「死ぬな 生きるのだ」洪承疇
「ご自分は死を求め 私には生きろと?滑稽ですね」
「それは・・・」
「青児 死なないでくれ 頼む 生き続けるのだ」牢の外に向かって叫ぶ
「どうしてだ 私が愛した女は 皆離れていく」
ドルゴンが現れる「ドルゴンだな?ある者を救ってくれ」
「いいだろう 将軍のたっての望みだ かなえてやる」
そして秀珍が現れる
「清に忠誠を誓ってくれれば 永遠に手放さずに済むぞ」
秀珍の手を握って考える
先ほどの女と思っている洪承疇は考える
「無理強いはしません 将軍とこうして出会い 情けをかけてもらいました
もう心残りはありません 将軍が死にたがるのなら 私も一緒に・・」と
秀珍は自分のかんざしでのどをつこうとする
止める洪承疇 「私は生きる だから死ぬな」秀珍を抱きしめる。
外では「君の予想どおりだ」ドルゴンは玉児に言う
「ありがとう」「なぜ礼を言う?きみの力ではないか」
帰り道
「成功しようが失敗しようがホンタイジは私に自害させる
ならば死ぬ前に空を目に焼き付けておきたい
そして一番の友 ドルゴンの事も」思う玉児
疲れているはずなのに眠れないという玉児に
ドルゴンは「休めば疲れも取れる だが心の疲れは人を苦しめる」
空の上をみると鷲の金玉児が飛んでいる。
「金玉児のように自由に空を飛びたいわ」
「同じ気分を味わせてやる」
ドルゴンが用意していた大きな凧をみると
「飛べるの?」
「分からない 試してみよう」
2人が飛んでる姿を岩陰から不安そうに見ている小玉児
幸せそうに笑いあう2人
「早く戻って上げて 小玉児と子を頼むわね」玉児が言うと
ドルゴンは「ああ 2人のことはこれからも大切にする」
その言葉に 誤解だったと安心する小玉児
帰ろうとするとナムチョンがあらわれる。
「ナムチョン なぜここに?」
「どうやら目的は同じね 私通の証拠を押さえに来たのではないの?」
「悪い冗談よ」「素直になったらどう?」
「凧が遠くへ飛んだら 駆け落ちしたかも」ナムチョンの言葉に
「それ以上言うと 容赦しないわよ」腹を立てる小玉児
「本当に愚かね 玉児を見つめるドルゴンの瞳に気付かないの?
一緒に暮らす夫から見向きもされない 見返したいのなら協力するわよ」
小玉児の手を取る。
「ドルゴンが誰を見ようがあなたは陛下の妃だわ なぜ気にするの?
ドルゴンから目が離せない?あー好きなのね?」小玉児は言う
「私は親切心から協力しようとしただけよ」ナムチョンの言葉
「ならいいわ 言っておくけど夫婦だからこそ もめ事も起こる
彼の名声を汚すのはやめてほしいわ」
それでも嫌味をやめようとはしないナムチョン
「たとえ 彼が誰かに目をとめようが 永遠にあなたを見初めることはない」
耳元で囁く小玉児
それに逆上したナムチョンは「どいて」小玉児を振り払う
その弾みで足を滑らした小玉児 岩肌にしがみついている小玉児
助けてくれとナムチョンに助けを求める
あわてて手を握ったものの
「私を侮辱したわね 許せない ドルゴンと玉児はあなたが誤解して
自害したと思うわね 一生苦しむのよ」故意に手を放す。
小玉児は谷底へ転落
ドルゴンが帰ってみると チチカ1人 小玉児を探す
宮女はドルゴン達の様子が気になって見に行ったと聞かされ
岩山を探す
ドドも小玉児の夢を見る 目覚めたその目に映るはスマの姿
「小玉児ではない 小玉児はどこだ!」
ドルゴンは小玉児を発見「小玉児!」
その場に座り込み号泣するドルゴン
葬儀の日
憔悴のドルゴンは小玉児が自害したと思っている
「なぜ私の帰りを待たない どんなに憎くても先に逝くなど
今生では もう二度と妻は娶らぬ 君が唯一の妻だ」涙する
ドドも又号泣
ホンタイジは洪承疇が投降すると?聞き
亡き妻そっくりの秀珍を遣って落としたと范文程が報告
秀珍の存在を知らなかったホンタイジ
「ドルゴンは見事だな」またして面白くないホンタイジ
范は「秀珍を洪承疇に与えては一生忠誠を誓うだろう」と言うが
考えがあると言うホンタイジ
ホンタイジはナムチョンの所へ行き
「なぜ 小玉児は死んだのだ」と聞く
最初は知らない振りをしたナムチョンは
「睿親王(ドルゴン)と荘妃娘娘(玉児)に似た人が密会しているのを
小玉児が目撃したそうです
それで小玉児は思いつめて崖から身を投げたとか」
「誠か?」
「そう聞きました でも話が変ではないですか?
荘妃娘娘は勅命で任務に向かったはずですよね
陛下は睿親王に協力を命じたと思っていましたが
自害するほど誤解したのでしょうか」
ナムチョンの言葉を黙って聞いているホンタイジ
(一癖もふた癖もあるナムチョンが登場してから イライラするわ
ホンタイジも自分で調べたらよいと思うけどね こんな女のことを信じたりして)
玉児は小玉児の死を悲しみ 海欄珠に会いに行く
「姉さん 小玉児が死んだ 盛京に来ていなければ私達の運命は違っていた」
語りかける。
そこへホンタイジもやってくる。
「荘妃に用があったところだ そなたに話がある」
「何でしょうか?」
「洪承疇を投降させ また手柄を立てたな そなたに褒美をやる ドルゴンにもな」
刺すような目つきで玉児を見るホンタイジ
「だが ドルゴンの言動はどうにも朕を悩ませる 教えてくれ
賞するべきか 罰するべきか」
「一体どう意味でしょうか」毅然とした言葉の玉児
「そなたは確かに賢い だがドルゴンと共に
その知恵を使い朕に対抗しょうとするのはなぜだ
似た女がいるのならば朕もそなたを遣わしたりはせぬ
奴が朕を悪人に仕立て上げたのはどういう了見だ」
「ドルゴンは陛下のため 洪承疇を説得し 私や陛下の名誉を守りました
彼は力を尽くしたのですよ」声を荒げる玉児
「また かばうのか」怒るホンタイジ
「説得に行くことになった日 私は死を覚悟しました 罪のない者を殺すなら
私に死を賜り下さい 」
「その言葉を聞いて私が罪悪感を抱くと思うのか そなたを殺せぬとでも?」
乱暴に玉児をつかむと突き放す。
海欄珠の寝台によろけた玉児は海欄珠が発した言葉を聞く。
「姉さん」「欄児」ホンタイジも駆け寄る。
(ドルゴンの献策には賛同しない癖に 手柄を立てるとこれまた嫉妬
自分は海欄珠を一途に思うくせにね)
いまだドルゴンとのわだかまりがあるホンタイジは
ドルゴンの献策には踏みとどまる。
そして洪承疇を登用させるには亡き妻の面影を
追い続ける洪承疇に 妻そっくりな玉児に説得させようと考える。
再び同じ状況に置かれた玉児は苦悩する。
スマからこの事を聞いたドルゴンは激しく怒る。
「私がいる限り 玉児にはつらい思いはさせぬ」
ナムチョンはまだ目覚めぬ海欄珠の枕元で
「この女狐め 半死でも陛下を惑わすなんて 陛下は私には目もくれない」怒る
そこへ玉児が入ってくる 急いで隠れるナムチョン
玉児は「姉さんを信じたくなかった でも今になって話がしたくなったの
たぶん死を覚悟したからね」語りかける。
「深く傷ついたから目覚めないのね そのほうが幸せかも知れない」
それを聞いているナムチョン
洪承疇の妻そっくりの衣装を着た玉児
ホンタイジは
「つらかろう だがそなたが唯一の希望なのだ 清の覇業に関わるゆえ
仕方がないの そなたを貴妃とし フリン(玉児の子)を親王に封じる」
「私が聞き入れず死を選べば 陛下はフリンを冷遇されますか?
陛下の命令に背いた母親の息子だと 」
「玉児」
袂から手紙を出すと
「覚えてますか?陛下が出征から私に宛てた手紙を
陛下はあの件に触れようとはしませんが 私は残していました
なぜなら陛下を愛していたからです 信頼されて光栄だった
もし また噂が立ち 私が死を賜ったら フリンには内密に
そうすれば心残りもない」
「行ってきます 陛下のために全力を尽くすつもりです あの日あの時と同じように」
そういうと手紙を細かく破り捨てる。
散っていく紙吹雪を見るホンタイジの目に涙が一筋
「わずかに残っていた夫婦の情は手紙のように消えてしまうのね」玉児は思う
(なんで泣くのか分からないわ 玉児への罪悪感?それともドルゴンへの嫉妬)
そしてドルゴンは秀珍にも玉児と同じ姿をさせると洪承疇の牢へ
玉児が食事を持って牢の中に入っていく
「清の飯など食う気はない ひと思いに殺せ」そういう将軍に
「将軍が死ぬのなら青児も命を絶ちます」驚いて顔を見ると
「なぜここにいる 会いたかったのだぞ」
「食事を持ってきたの」「毒入りなど食べない」
「毒入りだと疑う汁物なら 死にたい将軍なら願ったりでしょう」と
器のふたをあける。妻の青児が作ったのと同じ味だと喜ぶ
「青児なのか?そんなわけがない 別人だ」
「私は心が死んでしまった女なのです」
「なぜだ?」
「愛する夫は私に偽りばかりを言い 私を捨てたのです今は生きる意味さえ失いました
「美しいのに、なぜ昔の男にこだわる 生きる希望さえないのか?」
「将軍も愛する人を失い 自暴自棄になったのでは?」
うろたえる洪承疇
「こうして心の中の英雄に 思いを吐露出来ました 死んでも本望です
死ぬ前の言葉は重いもの 私の言葉を聞いて下さいませんか?」
「ああ 言ってくれ」うなずく洪承疇
「民を苦しめる暗愚な主のために 命をかける価値があると?」
「何?」先ほどと違う口調の女にたじろぐ洪承疇
「才能あふれ 智謀に長ける将軍がこのまま埋もれては惜しいです」
牢の外に出ようとすると「死ぬな 生きるのだ」洪承疇
「ご自分は死を求め 私には生きろと?滑稽ですね」
「それは・・・」
「青児 死なないでくれ 頼む 生き続けるのだ」牢の外に向かって叫ぶ
「どうしてだ 私が愛した女は 皆離れていく」
ドルゴンが現れる「ドルゴンだな?ある者を救ってくれ」
「いいだろう 将軍のたっての望みだ かなえてやる」
そして秀珍が現れる
「清に忠誠を誓ってくれれば 永遠に手放さずに済むぞ」
秀珍の手を握って考える
先ほどの女と思っている洪承疇は考える
「無理強いはしません 将軍とこうして出会い 情けをかけてもらいました
もう心残りはありません 将軍が死にたがるのなら 私も一緒に・・」と
秀珍は自分のかんざしでのどをつこうとする
止める洪承疇 「私は生きる だから死ぬな」秀珍を抱きしめる。
外では「君の予想どおりだ」ドルゴンは玉児に言う
「ありがとう」「なぜ礼を言う?きみの力ではないか」
帰り道
「成功しようが失敗しようがホンタイジは私に自害させる
ならば死ぬ前に空を目に焼き付けておきたい
そして一番の友 ドルゴンの事も」思う玉児
疲れているはずなのに眠れないという玉児に
ドルゴンは「休めば疲れも取れる だが心の疲れは人を苦しめる」
空の上をみると鷲の金玉児が飛んでいる。
「金玉児のように自由に空を飛びたいわ」
「同じ気分を味わせてやる」
ドルゴンが用意していた大きな凧をみると
「飛べるの?」
「分からない 試してみよう」
2人が飛んでる姿を岩陰から不安そうに見ている小玉児
幸せそうに笑いあう2人
「早く戻って上げて 小玉児と子を頼むわね」玉児が言うと
ドルゴンは「ああ 2人のことはこれからも大切にする」
その言葉に 誤解だったと安心する小玉児
帰ろうとするとナムチョンがあらわれる。
「ナムチョン なぜここに?」
「どうやら目的は同じね 私通の証拠を押さえに来たのではないの?」
「悪い冗談よ」「素直になったらどう?」
「凧が遠くへ飛んだら 駆け落ちしたかも」ナムチョンの言葉に
「それ以上言うと 容赦しないわよ」腹を立てる小玉児
「本当に愚かね 玉児を見つめるドルゴンの瞳に気付かないの?
一緒に暮らす夫から見向きもされない 見返したいのなら協力するわよ」
小玉児の手を取る。
「ドルゴンが誰を見ようがあなたは陛下の妃だわ なぜ気にするの?
ドルゴンから目が離せない?あー好きなのね?」小玉児は言う
「私は親切心から協力しようとしただけよ」ナムチョンの言葉
「ならいいわ 言っておくけど夫婦だからこそ もめ事も起こる
彼の名声を汚すのはやめてほしいわ」
それでも嫌味をやめようとはしないナムチョン
「たとえ 彼が誰かに目をとめようが 永遠にあなたを見初めることはない」
耳元で囁く小玉児
それに逆上したナムチョンは「どいて」小玉児を振り払う
その弾みで足を滑らした小玉児 岩肌にしがみついている小玉児
助けてくれとナムチョンに助けを求める
あわてて手を握ったものの
「私を侮辱したわね 許せない ドルゴンと玉児はあなたが誤解して
自害したと思うわね 一生苦しむのよ」故意に手を放す。
小玉児は谷底へ転落
ドルゴンが帰ってみると チチカ1人 小玉児を探す
宮女はドルゴン達の様子が気になって見に行ったと聞かされ
岩山を探す
ドドも小玉児の夢を見る 目覚めたその目に映るはスマの姿
「小玉児ではない 小玉児はどこだ!」
ドルゴンは小玉児を発見「小玉児!」
その場に座り込み号泣するドルゴン
葬儀の日
憔悴のドルゴンは小玉児が自害したと思っている
「なぜ私の帰りを待たない どんなに憎くても先に逝くなど
今生では もう二度と妻は娶らぬ 君が唯一の妻だ」涙する
ドドも又号泣
ホンタイジは洪承疇が投降すると?聞き
亡き妻そっくりの秀珍を遣って落としたと范文程が報告
秀珍の存在を知らなかったホンタイジ
「ドルゴンは見事だな」またして面白くないホンタイジ
范は「秀珍を洪承疇に与えては一生忠誠を誓うだろう」と言うが
考えがあると言うホンタイジ
ホンタイジはナムチョンの所へ行き
「なぜ 小玉児は死んだのだ」と聞く
最初は知らない振りをしたナムチョンは
「睿親王(ドルゴン)と荘妃娘娘(玉児)に似た人が密会しているのを
小玉児が目撃したそうです
それで小玉児は思いつめて崖から身を投げたとか」
「誠か?」
「そう聞きました でも話が変ではないですか?
荘妃娘娘は勅命で任務に向かったはずですよね
陛下は睿親王に協力を命じたと思っていましたが
自害するほど誤解したのでしょうか」
ナムチョンの言葉を黙って聞いているホンタイジ
(一癖もふた癖もあるナムチョンが登場してから イライラするわ
ホンタイジも自分で調べたらよいと思うけどね こんな女のことを信じたりして)
玉児は小玉児の死を悲しみ 海欄珠に会いに行く
「姉さん 小玉児が死んだ 盛京に来ていなければ私達の運命は違っていた」
語りかける。
そこへホンタイジもやってくる。
「荘妃に用があったところだ そなたに話がある」
「何でしょうか?」
「洪承疇を投降させ また手柄を立てたな そなたに褒美をやる ドルゴンにもな」
刺すような目つきで玉児を見るホンタイジ
「だが ドルゴンの言動はどうにも朕を悩ませる 教えてくれ
賞するべきか 罰するべきか」
「一体どう意味でしょうか」毅然とした言葉の玉児
「そなたは確かに賢い だがドルゴンと共に
その知恵を使い朕に対抗しょうとするのはなぜだ
似た女がいるのならば朕もそなたを遣わしたりはせぬ
奴が朕を悪人に仕立て上げたのはどういう了見だ」
「ドルゴンは陛下のため 洪承疇を説得し 私や陛下の名誉を守りました
彼は力を尽くしたのですよ」声を荒げる玉児
「また かばうのか」怒るホンタイジ
「説得に行くことになった日 私は死を覚悟しました 罪のない者を殺すなら
私に死を賜り下さい 」
「その言葉を聞いて私が罪悪感を抱くと思うのか そなたを殺せぬとでも?」
乱暴に玉児をつかむと突き放す。
海欄珠の寝台によろけた玉児は海欄珠が発した言葉を聞く。
「姉さん」「欄児」ホンタイジも駆け寄る。
(ドルゴンの献策には賛同しない癖に 手柄を立てるとこれまた嫉妬
自分は海欄珠を一途に思うくせにね)