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映画「サウンド・オブ・ミュージック」を再び観る

2023年10月15日 | 映画

映画「サウンド・オブ・ミュージック」が観たくなったのでYouTubeで見直した。だいぶ昔に観た記憶がある。1965年、米、監督ロバート・ワイズ、原題The Sound of Music。元々、ブロードウェイミュージカルだったものを「ウエスト・サイド物語」のロバート・ワイズ監督により映画化したもの。YouTubeで無料で見れるとは有難いことだ。

古い映画ファンなら誰でもこの映画を知っているだろう。ジュリー・アンドリュース主演のミュージカルだ。今までいくつかのミュージカルを観てきたが、この映画とオードリ・ヘップバーン主演の「マイフェアレディー」が一番好きだ。どちらも最高だ。「マイフェアレディー」はサウンドトラックも持っていて、子供が小さい頃自動車に乗せて良く聞かせたものだ。

今回改めてこの「サウンド・オブ・ミュージック」を観て、イメージがかつて観た記憶とほぼ一致しており、一回観ただけでそれだけ強烈な印象を残す映画だと思った。

1938年、オーストリア・ザルツブルグ。古風で厳格な教育方針のトラップ家に家庭教師としてやってきた修道女マリア、子どもたちに音楽や歌うことの素晴らしさを伝えていくうちに子供たちから好かれるようになり、やがて妻に先立たれた父親のトラップ大佐と惹かれ合うようになり、紆余曲折の末、二人は結ばれるが、時はナチスによるオーストリア併合の時代になり、トラップ大佐はナチの支配下に置かれることを拒否し、家族で出演したザルツブルグ音楽祭の演奏の後、隣国に逃亡を図る。

「ドレミの歌」、「エーデルワイス」など劇中で歌われる名曲の数々は誰でも知っているだろう。舞台がモーツアルトの誕生地ザルツブルグであることもうれしい、映画の冒頭にマリアが歩く高原の景色、物語中に描かれるザルツブルグの街並み、最後に山越えの逃亡を図り、頂上に達したときに見える眺望、どれもこれも素晴らしい。

ウィキを読むと、この映画のトラップ大佐は実在の人物でストーリーも実話らしいが、基本的なストーリー以外はだいぶ事実とは違った形で映画になっているという点で、トラップ家はショックを受けた。また、映画の主題が「ドイツによるオーストリア併合に抵抗するオーストリア人」というものだが、実際にはヒトラー自身がオーストリア人であったことをはじめ、併合に積極的に加担したオーストリア人が多かった。その史実を暗に糾弾し国民感情を逆撫でするこの映画はオートリアでは上演はタブーに近い扱いだったらしい。ドイツとオーストリアではマイフェアレディーの方が人気が高いとされている。

いろいろあるだろうが、良い映画であることは確かだと思う。