久しぶりに切れた
うめ ちゃんと
ゆき ちゃんは 歯がないので
それまで用意したことのない
ウェットフードや 小粒の餌や
シャケや さしみ など 人の食べるおかずなど
を用意しているが
食べたり食べなかったり
(腹がへると付きまとい あらゆるところで血が混じった唾液を吐く)
(腹がへると付きまとい あらゆるところで血が混じった唾液を吐く)
お年寄りの食卓に自由に登って
分けてもらえる(ときには 残飯をあさっていたらしい)
環境にいたから
それまで猫には人間の餌を与えたことのないわたしには
とてもハードルの高い飼育となった。
猫って常識だとか 妥協だとか 遠慮なんて期待する方が間違いなのだが
あわせてみても、
ないものは ない
たべない 他の餌を あたえる 食べない 他の餌を用意する
今 あるものでは どうも気に入らないらしい
ずっと付きまとう 仕事の邪魔をされる
というのに ほとほと困ってしまった。
たまにはわたしもキレる
ないものはない
ないものはないんだ
キレて、ゴミ箱を叩き割った
こういう時もあるのだと 自分で自分をなだめる
猫が物音に敏感なのはよくわかってるし
こんな音で怖がらせるのはわたしだって良いことだとは思わない
でも、どうしようもない
キレる時もあらぁな。
どれだけ散財してると思うんだい
チュールは気に入らない
缶詰は食べるのと食べないのを見定めるのに何種類も買ってみた
あらゆる餌を試してみた
安定して食べるものはないんだ。
シャケだって、いいのしか食べない
(もともと居た家が裕福だったから、いいものを食べたんだろう)
塩分のない切り身を茹でて与えたり
鶏むね肉を与えたり
あらゆることをやってきた
でも
ないものはない
ないものはない
刺身だって 彼らの分を留意して買ってくる
こまかくちぎってあたえる
食べる時と
食べない時とある
気に入らない餌しかないときは付きまとう
顔を舐めてくる
あちこちに唾液と血の混じった吐物があって
寝起きに足をすべらす
こんな暮らしにどうしてなった
こんな暮らしにどうしてなった。
元々居た猫たちが小さくなってて
どうしてこんなに辛いんだ
キレるのは 無理もない
キレるのは無理もない
道義的に 自分が引き取る必要のないものを
なんだか引き受けることになってしまった
引き受けたからには 仕方ない
それは自分で決めたことだから仕方ない
承諾した自分がわるい
キレるのは無理はない
自分が キレるのは無理はない
そんなに大きな人間ではないのだ。