よろずのモノ語り(『近代建築撮影日記』別館)

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「宇宙戦艦ヤマト」ハイレゾ音源 と LPレコード音源 聞き比べ

2014年08月07日 18時22分29秒 | 宇宙戦艦ヤマト

遂にヤマトのハイレゾ音源配信。

「mora」で24bit/96kHzのFLAC(フラック、Free Lossless Audio Codec)データによる提供。
一曲400円、アルバム単位で3200円。

音楽ソフトというものはジャケットも含めての物としての価値だと思っているので、データだけでこの値段ではちょっとしんどい。
コレクターズアイテムにならないので、個人的にはSACDかDVD-AUDIOソフト化されれば良いと思う。

それでも、CDを凌駕する24bit/96kHzデジタルリマスター音源を入手できると考えれば安いと言えるかもしれない。


しかし、常日頃からLPレコードでハイレゾ再生している私としては、はたしてLPレコード以上に高音質なのか?ということが一番気になる問題である。

とりあえず、メドレー的に演奏とボーカルが入っている「ヤマト新たなる旅立ち (挿入歌「ヤマト!!新たなる旅立ち」入り)」を購入して、LPレコードの音源と聞き比べてみた。


自分の耳で聞いた感想は、配信ハイレゾ音源もけっして悪くないのだが、
LPレコードの方が音の切れが良く、スピード感があるように思う。
(ただし、針音ノイズを差し引いて聴く必要がある)
聴覚的にはLPレコードに軍配が挙がったが、実際はどちらの音が良いのか波形表示して視覚的に検証してみよう。


1.配信ハイレゾ音源のFLACデータを「Audacity」でWAVEデータに変換して「WaveSpectra」で波形表示してみた。
(20kHz以上の音域が入っていると思われるトランペット演奏部分を抽出) 


20khzを少し過ぎたあたりから、右下がりの弱々しい波形になっている。トランペットの高周波音が再現されていないのだろうか?
次に、同じ部分のLPレコード音源を見てみよう。


2.LPレコード音源をサウンドカード「Sound Blaster Audigy 2 Value Digital Audio」を使って24bit/96kHzのWAVEデータでPCに取り込んだ波形。(レコード再生機材は、ターンテーブル:Technics SL-1200 MK4、カートリッジ:DENON DL-103R、フォノイコライザー:SOUND PE50)


20khzを過ぎた部分にも「ゲジゲジの足のような上下に大きく左右に細かい力強い波形」が見られる。これがトランペットの高周波音特有の波形である。
録音自体が悪い音源では、LPレコードでもトランペットの高周波音波形は見られない。

この音源には、元々20khz以上のトランペットの高周波音が入っていたのに、リマスターの段階で消えてしまったのではなかろうか?あるいは、マスターテープの劣化で消えたのか?
いずれにしても、レコード盤には録音してすぐの新鮮な音が刻まれているのであろう。


視覚的にもLPレコードに軍配が挙がり、アナログの力を再確認できた。
私は、今回の購入を見送りLPレコードで楽しむことにした。

誤解なきように書き加えておくが、配信音源の質が悪いわけではない。
LPレコードではノイズが無いという訳にはいかないので、配信音源に勝てない部分もある。

それでも、自分の耳にはLPレコードの方が高音質に聞こえるし、
ジャケットや盤の物としての形が無いデータのみの販売にも魅力を感じないのである。
(ただし、入手困難な廃盤音源や未発表音源はデータ配信で構わないのでどんどん販売してほしいと思う)

日本コロムビアさん、出来ればSACDかDVD-AUDIOソフト化をご検討ください。



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