自称米子のプロモデラー

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ディアゴスティーニ零式艦上戦闘機二一式を作る 其の三

2023-06-03 10:15:48 | 模型

今現在製作中の「零戦」ですが、やっと63号まで来ました。

他にもフィギュアのヘッドの製作があるのですが、「零戦」に一度かかり始めたら途中で止められない工程が有るので、ある程度形にしたらちょっと休憩します。

その後またフィギュアの制作等しようと思っています。

この、ディアゴスティーニの零戦は、どういう人を対象にした商品か分からない物ですね。

難易度が半端ない。

プラモデルのように部品が有って、それを接着して組み立てという部分が少なく、毎号の部品は一つ一つバリ取り、切り出し、下地塗装、上塗り塗装を施しながら組み立てます。

ほとんどのパーツが金属製で、アルミ、錫合金、亜鉛合金で、メーター、キャノピー等が透明ポリスチレンで出来ています。

飾りのスタンドもアルミ製のようです。

とてもじゃないけど、シロウトに作れる品物ではありません。

途中まで製作して投げ出した方もかなり多いのでは無いでしょうか?

その後、プラモ的に組み上げる「零戦」も発売されたようですが、こちらは売れたのでしょうか?

我が家にはアシェットのF14戦闘機がまだ手付かずで有りますが、これもいつ作ることが出来るかな〜。

 

 

それはそうと、前回57号まで製作しましたが、今回は63号まで仕上げました。

今回、やっと外装のアルミ板を取り付けました。

この外装アルミ板は、

こんな感じの0,1ミリ厚のアルミ板です。

アルミホイルが多分0,01ミリと思いますので、それを10枚重ねたくらいの厚みです。

それにかなり浅いモールドが付いていますが、塗装したらほとんど分からなくなるくらい薄いモールドです。

この薄いモールドを良く見ながらカッターで一枚一枚切りださなくてはなりません。

力を入れ過ぎるとヘナヘナになるし、軽く何回もカッターの刃を入れて丁寧に切りださなくてはなりません。

裏面は青竹色を塗りますが、当然プライマーを塗らなければなりません。

青竹色を塗ると、まるでアルマイト処理をしたような仕上がりになります。

そのアルミ板をカッターで切り出し、表面は「アメ色」を塗装します。

更にその裏面に両面テープを貼り、はみ出した部分をカッターで切り取り、主翼の骨組みに貼り付けます。

アルミ板は極度に薄く持っただけで曲がりそうで、細心の注意を払って貼り付けます。

せっかく骨組みを塗装し、綺麗に仕上げても、全く見えなくなるんですね。

なので、両面テープは極力少なく貼り、いざとなれば剥がせるようにしています。

そんなこんなで、やっと機体後部の製作です。

これが機体後部です。

垂直尾翼と尾輪が付きました。

尾輪はちゃんと上下に稼働します。

垂直尾翼の後部も左右に稼働します。

ただ、可動部分のヒンジが貧弱で確実に外れそうだったので、内側からエポキシ接着剤で補強しました。

その後、63号の水平尾翼部分の製作です。

各骨組みを組み合わせ、瞬間接着剤で固定します。

この後、この骨組みに布を貼り付けます。

このキットを組み立てるまで、翼の可動部分に布が貼られていたというのを知りました。

この当時、油圧でラダーやエルロンを動かすというシステムでは無かったので、人力で軽く動かせるように、アルミではなく布を貼っていたようです。

よくこんなハリボテみたいな物で戦かわされていたのだと思うとゾッとします。

アメリカからは「一発当てたら落ちる、ワンショットライターだ!」と言われていたのを思い出します。

今回このキットを組み立ててきましたが、零戦の設計者の苦労が少し分かってきた気がします。

低予算、量産性、機動力と無理難題を軍から提示されて、泣く泣く装甲の強度を落としたのだということが分かってきました。

こんなもので敵艦に突入していった若者たちが不憫でなりません。

 

と言いつつ、後37号、引き続き製作いたします。

続く!