自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

建築模型を修復する パート02

2024-11-30 08:56:38 | 模型

境港の「おさかなパーク」の建築模型ですが、ベースのアクリルが日光の熱でグニャグニャに波打ってしまったので、これをなんとか修復しました。

前回のブログで、ボルトによる引っ張りを実験して上手くいったので、いざ、本番に移りました。

波打ってしまったアクリルベースですが、

写真ではよくわからないかもしれませんが、置いた角材が浮いています。

ほんのわずかな歪みですが、真っ直ぐな線の多い模型なので少しでも歪みがあると妙に目立ちます。

コンマ数ミリでも人間の目はごまかせません。

これを修復して行きます。

先ず平ナットをアクリルのブロックで囲い、アクリルベースに接着します。

そのナットのブロックが木製ベースにピッタリハマる様に四角い穴を開けます。

ベースに付けたナットに木製ベース裏面からボルトを取り付けます。

これを何日かかけて、ゆっくりと締め付けます。

いきなり強く締めるとアクリルが割れてしまう可能性があるので、ゆっくりとクセが付く頃また締めるという事の繰り返しで、真っ平にします。

幸い木製のベースが12ミリのベニヤ板なので、かなりしっかりとした平面を保っていましたのでこの板に密着させれば真っ平になると確信しました。

全部で13本のボルトを取り付け、締め上げました。

これで何とかベース部分は平になりました。

しかし、これも修復しなければなりません。

メインの「おさかなパーク」の建物一階部分です。

何とか綺麗に剥がす事が出来ましたが、床部分が歪んでいます。

これも平に伸ばします。

テーブルの端に固定して、角材をプレスして平に押さえました。

ある程度平になれば、ベースに接着する事によって平になります。

あと、困難だったのが、海の透明アクリル部分の浮き上がりですが、これはボルトを接着するとボルトが透けて丸見えになります。

そこで上から押さえる方法を考えました。

こんな物を作りました。

小型の漁船を作り、船底にネジを取り付けました。

これを透明のアクリルの一番膨らんだ部分にねじ込みます。

指で膨らんだアクリルを押さえてみて一番平になる部分を見つけ、そこに穴を開けてネジ付きの船をねじ込み押さえます。

ランダムに船が居ますが、これで行きます。

こうして何とか、修復できました。

目を凝らして斜めから見ると、多少歪んだ部分が分かるかも知れませんが、ほとんど分からない状態に修復できました。

修復まで1ヶ月かかりました。

アクリルは硬くて強いのですが、熱で簡単に膨張したり、収縮したりします。

木枠などできっちりはまっているアクリルは熱で伸びると逃げ場がなくて反りが出ます。

これが非常に厄介で結構ゆとりを持たせないとアクリの伸びで割れる事も有ります。

なので熱は大敵なんです。

なのに、5月の炎天下、アクリルのカバーをかけて温室状態で展示したのは最悪です。

白熱電球で照らすのもダメと言っておいたのですが、それを知らない方が屋上の炎天下に置いたそうで、これはもう破壊行為です。

アクリルのカバーも焦った係の方が踏んづけて割ったそうです。

これも新規で製作しました。

こんな大変な作業でしたが、多少の材料費で修復しました。

この様に、私が製作した品物は、破損等問題が起きたときは修復致します。

こちらの落ち度の場合は修復費用は頂いておりません。

まだ修復していないフォギュア等もあるんですが、時間を見て修復致します。

やはり、ソフビ等可塑剤の染み出しによるベタつきは今、実験して修復できるかどうか検討中です。

古いソフビフィギュアは困りものですね。

でも、これからも色々勉強して修復して行きます。

これで「おさかなパーク」の製作は終わります。

しかし、もう一つ、境港の施設の模型を作っているんですが、次回はそれの製作記事をアップしようと思います。

 

 

 

 

 

 


建築模型を修復する パート01

2024-11-29 08:14:34 | 模型

昨日に完成写真をアップした「おさかなパーク」の建築模型ですが、5月の炎天下にアクリルカバーを被せた状態で展示され、高温になって模型のベースアクリルが波打ってしまいました。

しかもアクリルのカバーまで割れてしまい、作り直しになりましたが、模型のベースは写真に撮っていないので、どんな曲がり方と言われても説明のしようがないほど波打ちました。

これをどう修復するか?

色々考えて、実験してみました。

ホームセンターでこんな厚みの薄いナットを買ってきて、

これをアクリルのブロックで囲いました。

これがセットのボルトです。

これを、

曲がってしまったアクリルのベースの部分に接着します。

曲がったアクリルの頂点を狙って接着します。

これを、

木製のベースに穴を開けて取り付けます。

その後、ネジを少しずつ締めて曲がったアクリルの部分を下に引っ張ります。

いきなり強く引っ張ると割れる可能性があるので、一ヶ月かけてゆっくり締め上げます。

上の写真ではまだ少し曲がっていますが、最後まで締め上げれば上の透明アクリルが真っ直ぐになります。

これでなんとか修復できそうなので、

量産しました。

これを曲がってしまったベースアクリルの部分に取り付けます。

それを一ヶ月かけてゆっくりと締め付けて平にならします。

いきなり締め上げると確実に割れてしまうので、ゆっくり、締め付けます。

それがどうなったか?
それは次回に、

続く!

 

 


建築模型を作る パート08

2024-11-28 07:46:03 | 模型

完成した「境港おさかなパーク」の建築模型ですが、納品時に「炎天下の日光に長時間当たるような場所には置かないでください。」「強力な白熱灯の様な熱の出る照明も当てないでください。」と念をおしておいたのですが、5月のイベントで、炎天下の屋上で一日中展示してしまった様です。

しかもアクリルのカバーをかけた状態で。

これが納品前の完成品ですが、このまま炎天下の屋上に展示してしまった様です。

炎天下ので、アクリルのカバーまでかけていたら模型自体は50度を超える高温になっていたと思います。

これでは変形してしまっても仕方がありません。

当然ですが、電話がかかってきて、模型が大変な事になってしまいましたという事で、すぐに現場まで見に行きましたが、アクリルのカバーは割れ、模型のベース部分は伸びてグニャグニャにたわんでしまい、建物も剥離してういてしまっていました。

模型の歪みは分かりますが、なんでアクリルのカバーが割れる?

現場で聞いたら、模型が変形しているのを見た現場の方が、アクリルのカバーを外して地面に置き、アタフタしていたら、踏んづけて割ってしまったそうです。

カバーにしっかりと靴跡が有りましたので。

その写真を撮っていなかったのでお見せできませんが、その状態を修復しなければなりませんでした。

先ず、変形した地面のアクリル板を割らない様に剥がします。

1メートルの金差しをカンナの刃の様に磨いでアクリルとベースの木製部分に差し込みゆっくりと剥がしました。

こうして割れる事なく剥がせました。

ベースと木製の枠にはゴム系の接着剤を使用していたので、シンナーを少し付けた金差しを差し込みながらゆっくり剥がしました。

なんとか綺麗に剥がせましたが、波打ったアクリルベースをどう直すか?

散々悩んだ挙句、ボルトで歪んだ部分を木製ベースに引っ張って直す事にしました。

でもどうやって引っ張るのか?

色々実験しました。

その方法とは?

次回に続く!


建築模型を作る パート07

2024-11-27 12:44:21 | 模型

「おさかなパーク」の建築模型もいよいよ完成です。

建物も指定の色に塗り分けました。

桟橋部分の仕上げも終了しました。

そうして完成です。

どうせなら太陽の光の中で撮影しました。

この角度が完成パースイラストの状態です。

船は接着せずに置いただけなので移動できます。

船は着岸する方向が決まっているそうですね。

この写真では良い加減に置いてあります。

撮影はいつもの海岸です。

周りに建物とか無いので良い感じに自然な空と合わせて撮影ができます。

やはり本物の太陽光は模型をリアルに見せてくれます。

さざなみのアクリル板が良い感じに海の波を再現しています。

建物の屋根部分を外していますが、窓ガラスも青いシートを貼って熱反射ガラスっぽくしてあります。

これは、船の向きが逆ですね。

これで完成です。

境港の事務所に納品しました。

納品の際、長時間の炎天下での展示や、白熱灯で長時間照らすと、使用素材が変形する恐れがありますので、熱を与えない所で展示してくださいと言っておきましたが・・・・

5月の連休に「おさかなパーク」のイベントでこの模型を屋上に展示したようです。

しかもアクリルのカバーをかけた状態で。

模型は5月の炎天下で高熱にさらされ、大変な事になりました。

その話は次回に、

続く!

 

 

 


建築模型を作る パート06

2024-11-26 12:13:23 | 模型

今日から梅雨のような日が続くようです。

朝は「ゴケミドロ」のような空で、オレンジ色の朝焼けでした。

何か不気味な物を感じますが、今は風が吹いてポツポツ雨が降っています。

こういう天気だとテンションが上がりませんね。

と言っても今日も、建築模型の製作です。

昨日の記事で白線を道路に貼り付けて行きましたが、建物の中にも白線があります。

ここはセリをする場所ですね。

白線で仕切った所に各社の競り落とした品物を置いてトラックに積み込む場所です。

この写真は2階部分を乗せた状態。

セリの様子を2階から眺める事ができるんですね。

屋根を乗せると、

そして、屋上の駐車場の仕切りラインです。

車を適当に配置してみました。

後は、建物本体の色付けです。

屋上の部分はグレーのままですが、側面の壁は白で塗装します。

完成まで後少しです。

続く!