自称米子のプロモデラー

模型、フィギュア、ジオラマを製作するブログ

水木しげる生誕祭かぶり物製作 Part4

2024-02-29 09:53:46 | 模型

本日、午後から「一つ目小僧」の被り物の納品に行ってきます。

3月3日の水木しげる生誕祭、妖怪パレードで被るそうなので、なんとか間に合いました。

去年の「油すまし」は、わりと簡単だったのですが、今回の「一つ目小僧」は色々苦労しました。

まず、かぶった時どこからのぞくのか?視野を確保できるか?

次に、菅笠をかぶっているけど直径60センチもある大きさのものが無い。

舌を何で作るか?細くて薄っぺらいのでスタイロフォームで作ると、すぐに壊れてしまう。

などなど。

手に持つ豆腐は木綿豆腐らしきものにして、丸いお盆はアマゾンから入手。

目は以前25センチくらいのアクリルカプセルを買っていたので、それの半分から切りだして使用。

色々ハードルはありますが、一つ一つ作りながらクリアしました。

まず、豆腐ですが、スタイロフォームを四角く切りだし、その表面に「ウッディー粘土」を薄く塗ります。

側面は木綿豆腐特有の「巣」を彫り込みます。

上の表面は木綿の生地の模様を入れます。

これは、粘土が柔らかいうちにタオル生地を軽く押し当てて生地の目を入れました。

これを水性塗料で塗ります。

この上から水性のクリアを吹き付けて濡れた感じにしました。

 

一つ目小僧の目ですが、アクリルの半球から切り出したものに人の目の「虹彩」を裏側から描きこみます。

水性アクリル塗料で書き込みます。

真ん中は邪魔にならないのですが、外側は視界の妨げになるのであまり大きく書き込めません。

裏側にはスモークの塩ビ板を当てて取り付けます。

この写真はまだスモークの板が無い状態です。

写真で見ても、スモークの板が無い、とかぶった人の目がもろに見えるのでスモークの板を裏側に取り付けます。

 

被り物本体は内部にヘルメットのインナーが入っているのであごひもをしっかりと締められます。

お辞儀しても、転んでも被り物が飛んで行くこともありません。

ただ、パレードの最中、強風が吹くと菅笠が風を受けて首が引っ張られるかもしれませんね。

それだけに、菅笠はエポキシ接着剤と長いネジ4本で、がっちり固定しました。

 

次に発泡ウレタンで作った舌を、水性塗料で塗りましたが、ちょっと派手なので最終的にだいぶ黒っぽく汚しました。

菅笠の裏側も藁だけの部分に紙を貼り補強しました。

菅笠も外縁に紙を貼り付け藁がバラつかないように補強しました。

本体も竹ヒゴを輪にして針金で固定して補強しました。

これも水性アクリルで焦げ茶色に汚しを入れます。

顔の塗装はウレタンスプレー缶で一気に肌色に仕上げ、エアーブラシで口や目の周りの色の濃いところ、影になるところを仕上げます。

ここまで来たら後は一気に完成させられます。

塗装はそれほど時間がかかりませんが、乾燥に時間がかかります。

なので、扇風機で風を当てて強制乾燥させます。

ドライヤーで温めてという方法もありますが、使用している粘土のひび割れ等が起きる可能性があるので冷風でゆっくり乾燥させます。

温風で一気に乾かすと、粘土の収縮からひび割れが起きやすいようです。

完成まであと少し。

 

 

 


水木しげる生誕祭かぶり物製作 Part3

2024-02-28 14:13:57 | 模型

こちら鳥取県の境港市は、「水木しげる先生」の生誕の地です。

水木先生といえば、「ゲゲゲの鬼太郎」ですが、やはり妖怪といえば水木先生!と言うくらい妖怪をメジャーな存在にされた偉大な方と思います。

それを観光の材料として、水木しげるロードを作った境港市は山陰には珍しい進歩的な発想を現実化した所だと思います。

3月2日には水木しげる記念館の改装にちなんで水木ロードで妖怪パレードがあり、翌日の3月3日もこれまた水木しげる生誕祭の妖怪パレードがあるそうです。

今回製作の「一つ目小僧」は3日の妖怪パレードでお目見えする予定だそうです。

前日は以前に作った「見上げ入道」をかぶって練り歩くそうです。

こちらが「見上げ入道」です。

 

肝心な「一つ目小僧」ですが、今日、やっと完成しました。

いろいろ面倒なことばかりで大変でしたが、なんとか形になりました。

一番問題だったのが、「菅笠」です。

大きさが全く足りない。

山形の角度が急すぎるということで、笠の一部をカットして広げました。

そうすると山形の角度が緩やかになりましたが、扇型の隙間が空くので、そこを紙で繋ぎました。

紙はカレンダーの紙を使いました。

車のカレンダーですが、いい紙を使っているので型紙に使ったり製作物の心材としても重宝します。

笠自体の大きさも小さかったので、竹ヒゴで延長し、わらを発泡スチロール用の接着剤で一本づつ接着して大きくして行きました。

大まかに「わら」を貼り付けて、その隙間をハサミでくさび型にカットした「わら」を接着します。

隙間に合わせて根気よく接着します。

隙間が狭くなると短い「わら」を途中から貼り付けたり、「わら」全体が放射状に並ぶように接着してゆくと綺麗に並んで見えます。

ここまでするのに結構四苦八苦しました。

このままでは強度が心配なので丸く輪っかにした竹ヒゴを裏と表にはりがねで縛り付け補強しました。

この後、縁部分に紙を貼り付け「わら」がバラバラにならないように固定します。

これが乾燥するまでに「豆腐」も作らなければなりません。

豆腐を持っている妖怪は「豆腐小僧」というキャラクターもいますが、ほぼ同じ感じです。

丸い木製のお盆に豆腐を乗せて持っています。

その豆腐を、長い舌でペロっと舐めています。

この豆腐はスタイロフォームから削りだして粘土仕上げですが、舌をどうするか?

これは「発泡ウレタン」を使いました。

この素材は、看板などで使う立体文字を作る素材で車のシートの中身と同じものです。

ちょっと硬めのスポンジのようなもので、カッターで切り出して80番くらいの荒いサンドペーパーで削り、形状を整えます。

柔らかくてぐにゃぐにゃ曲がります。

ちなみに、この写真の目の部分ですが、アクリルの半球から切り出してはめ込んでいます。

豆腐も、

木製のお盆に乗せて、こんな感じです。

この豆腐はきぬごし?木綿とうふ?どちらかわからなかったので、木綿とうふに勝手にしました。

粘土を盛って布目をつけて、側面には「巣」を作りました。

この後、顔部分を磨き、肌色に塗り、エアーブラシで陰影をつけます。

豆腐も白に塗り、ちょっと濡れた感じにしました。

舌が色合い的に難しかったのですが、あまり健康な感じだと妖怪っぽくないし、ちょっと不健康そうな色合いに仕上げました。

菅笠も裏面に紙を貼り、補強してアクリル絵の具で古びた色合いに汚しました。

一番気になったのが、大きな一つ目からかぶっている人の目が見えるか?というものですが、明るいところではちょっと瞬きが見えるようですが、ほとんど気にならない程度です。

透明なアクリルの目の裏に、スモークブラウンの塩ビ板を丸く切って接着してあります。

視界は十分あり、口の部分から呼吸もでき、息苦しさはありませんが、自分の呼吸音がよく聞こえます。

それに、笠の重さが意外とあり、去年の「油すまし」くらいの重量があるのが意外です。

顔はなるべく小さく作ったのですが、菅笠が意外なほど大きい!

狭いところを通ると、菅笠がやたらとぶつかります。

気をつけてかぶらないと!

明日、29日に発注主さまに納品します。

一度かぶってもらっているので、大きさ的には問題ないし、視野も大丈夫でした。

大きな一つ目から周りが意外なほど良く見えます。

とりあえず、明日納品したら完成写真をアップします。

 


水木しげる生誕祭かぶり物製作 Part2

2024-02-27 15:34:02 | 模型

来月3月3日に、毎年恒例の「水木しげる生誕祭」が行われます。

この日、鳥取県境港市の水木しげるロードでは妖怪パレードが行われます。

それに参加される知り合いがいるのですが、今年は「一つ目小僧」のコスプレされるということなので、その被り物を製作中です。

材料としてはスタイロフォームにいつもの「ウッディー粘土」を表面に塗り、細かい造形を施し塗装して仕上げます。

昨日の記事で、スタイロフォームの素材を積層して削り出すところまで書きました。

今日は、それに表面仕上げをしてゆきます。

表面に粘土を塗る前に、舌の形状を紙で作りました。

舌はウレタンフォームを切り出して、削り、形にしようと思いました。

ウッディー粘土を薄く表面に塗って、こまめに乾かします。

扇風機で風をあててやると乾きが早くなります。

粘土が乾いたら、まぶたのたるみや、耳の形状を作ります。

粘土を盛ってヘラで丁寧に押さえて整形します。

次に、アマゾンから菅笠が届いたので被せてみましたが、

ん〜、やはり小さすぎる。

しかも山形の角度が付き過ぎていてイメージと程遠いモノです。

しかたがないので改造します。

山形の角度をもっと平坦にし、大きさも後20センチほど大きくします。

しかし、簡単には行きませんでした。

かなり手間のかかる方法で作りました。

その方法は次回に。


水木しげる生誕祭かぶり物製作 Part1

2024-02-26 15:35:58 | 模型

来月の3月3日に「水木しげる生誕祭」が開催されます。

その日には「妖怪パレード」が行われ、妖怪のコスプレをした一般の方々が鳥取県境港市の「水木しげるロード」を練り歩くようです。

去年は知り合いの方のために「油すまし」のかぶりものを作りました。

ミノは作っておりません。

被り物だけ製作しました。

 

その方は毎年、妖怪のコスプレをされてパレードに参加されるので、今年は今回製作記事を書くものをかぶってパレードされるようです。

今回は、ちょっとめんどくさいキャラクターです。

いつもの通り、50ミリのスタイロフォームを張り合わせ、

こんな形状のものを作ります。

一番上の板は顔の形してますが、その下のものは逆U字型に切り出して、人の頭が入るようにしてあります。

この角ばった形状を大型のカッターで削り出して、

人の頭部の形にしますが、正面に一つ丸い穴が!

さらに細かく削り出して、

こんな形です。

人の頭部の形ですが、目が一つしかありません。

もうわかったと思いますが、「一つ目小僧」です。

顔の形を作るのはそんなに難しいものではありませんが、面倒なのが、菅笠をかぶっているのと、手にお盆にのった豆腐を持っているところ、さらに豆腐には紅葉の葉が付いているそうで、それらを全部形にしないといけません。

しかも、長い舌があるので、薄くて細い舌が壊れないように柔らかい素材で作らなければなりません。

色々厄介な製作になりました。

お盆と菅笠はamazonから買いました。

ただ、この被り物の頭部の大きさから割り出すと、菅笠の直径が60センチから70センチくらい必要だということが分かりました。

ネットで色々探しても、一番大きい菅笠が直径50センチほどしかないので、取り敢えず一つ買って改造してみようと思いました。

これが非常に厄介でした。

続く!

 

 


河童フィギュアの製作 Part8

2024-02-23 10:04:16 | 模型

今日もみぞれ混じりの雨が降る寒い日になりました。

水木しげる先生の生誕祭の妖怪パレードの使う妖怪被り物も造形はほぼ終わり、表面仕上げと、塗装の段階に成りました。

どんな妖怪かは当日まで秘密です。

それより、「河童」のフィギュアの製作ですが、今回で完成です。

 

ここまで仕上がり、

水の表現です。

緑の色を筆で塗り、わざと横に塗りむらを出して水の流れを書き込みます。

その上から、エポキシ接着剤の透明の物を薄く塗りました。

更に、岩の目地部分にフォーリッジクラスターを細かくちぎって接着して苔が生えた感じにします。

 

河童の方も、カエルの模様を参考に、はんてん模様を書き込んでゆきます。

次に右手の穴に武器を持たせました。

短槍です。

ホームセンターで買ってきた丸棒にアルミで削り出したやじりを取り付けました。

アルミの削り出しのやじりですが、やはり塗装の銀色とは違います。

本物の金属の感じが出ます。

下のエポキシ接着剤で作った水の表現ですが、エポキシ接着剤の硬化不良でネバつきが取れなかったので、さざなみの凸凹アクリルを被せてごまかしました。

完成したら、高さが1メートルほどある大きな物になってしまいました。

見た目迫力が有りますが、置き場所に困る。

やはり、自宅に置くことを考えてもう少し小さく考えたほうが良かったと思います。

でも、やはりこの様な自分のオリジナルに自由な形でキャラクターを作るのが一番面白いですね。

人のキャラクターを作って似てる似てないが始まるのが一番面白くないので、この様な自由に作れる物を今後作りたいですね。

とりあえず、河童の制作はこれで終わります。

水木しげる生誕祭の被り物の納期が迫ってますのでそちらに掛かります。

次は、その被り物の製作記事かな?