土塊も襤褸も空へ昇り行く:北村虻曳

随想・定型短詩(短歌・俳句・川柳)・写真
2013/11/11開設

マルセイユ空港で走る

2017-01-23 | 随想
<マルセイユ空港で走る>
今朝、不可解な記憶が浮かび上がった。
2012年であろうか、フランスは南仏リュミニの研究会に参加し、マルセイユ空港から帰国しようとしていた。搭乗口で最終のチケット・チェックで並んでいるとき、自分の名前が呼ばれた。「すぐ荷物受け取りのところに行って荷を受け取れ」と言う。
なんだかわからぬが入り口に走ってもどり、「放送で命令されたんだ」などと喚いて、2箇所ほどの制止を振り切り、見当で受取場に突進した。待つと出てきたのでそれを抱えてもう一度チェックを受けて預け、なんとか搭乗することが出来た。
72歳の爺さんが大きな荷を抱えて走ったのだ。途中で何度か尋ねられたが、尋ねたいのはこちらだった。途中からカンのいい何かの係が伴走してくれた。しかし、2005年にはロンドン地下鉄改札で、普通の男が警戒の警官の誤解で射殺されている。空港で制止を振り切って走るのはとても危ないことだ。
どういう事情であったのか、空港に尋ねる機会もなく放おっていたが、今朝不意に思い出した。今朝、何故思い出したかも不可解である。


写真はリュミニの山。セザンヌの絵で有名なセントヴィクトワール山などとならぶ石灰岩の山。別項参照

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