Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

ライブ!

2015-06-22 10:37:40 | Column

新しくレイアウトした機材での久しぶりのライブです。70席以上ある音響設備が整った雰囲気最高のカフェ。この大きさの空間は生音とPAとのバランスが難しいですがハマると一番臨場感を味わえる箱です。今回は原点回帰のようなペダルボードとチューンナップしたPRS・SEシングルカットで挑みます。

癖のないピーターソンとBOSSは何十年も使っていたかのようにマッチします。もう少しリハーサルで使い込んでレベル設定を合わせたいところでしたが、パッとつなげて音が出てノイズが無いのがさすがBOSS。ハイエンドペダルをいくつもつなげても相性が悪かったり、ノイズになったり、アンプと合わなかったりとそれぞれです。ギターは数年前にチューンしたPRS・SEで全編弾き込みましたが問題なく十分に稼働します。ピーターソンはマスターボリュームが半分以下できれいに鳴ってくれてOD-1Xのドライブもスムースに鳴らし切るのでゴキゲンでしたが、チューブライクなザラツキが欲しくなるので前段にもう一つドライブを入れるのも検討です。

ペダルのような周辺機器は実践で使用してみないと良し悪しを判断できません。部屋で小音量のチューブアンプとドライブペダルのマッチングを試行錯誤しても駄目ですね。ハイエンドでも音量上げると変だったりと様々ですがBOSSは部屋でもスタジオでもライブでもその変化が少ないのが恐ろしい。BOSSのドライブ系はトーンのレンジを意外と狭く設定するデザインなので、それぞれの機種の個性を打ち出すには都合がいいのでしょう。その狭い焦点の狙いがどのモデルもオイシイところにきているので開発者のオタク度合いも相当です。 

同じステージに立った別のバンドのギタリストのペダルはハイエンドで固めてスイッチャーで制御!これもまた素晴らしく、幾度のライブでしっかり調整されてきた熟成感があります。ライブの打ち上げでのペダル話の最終結論はやっぱり「電源」ということで終了。


JAZZⅢ 3

2014-11-18 10:47:39 | Column

ピック地獄の第3弾、ピックの最上級、キングオブピックの鼈甲です。硬さ、滑らかさ、音は最高ですが現在は輸入禁止品目で限りある資源で価格も普通のピックの10倍以上。型に入れて作るものではないので微妙に形や厚さがそれぞれ違う。なので数枚入手して品定めをしないといけません。JAZZⅢの規格なので1.3mm以上の厚さですが小ぶりで硬さを感じさせません。肩で弾きますからよりメローで音量が上がります。しかし、扱いもデリケートでズボンのポケットに入れたまま洗濯や紛失した時のダメージは計り知れません。なので自宅でしか使わなくなるパターンが濃厚です。

それにしてもスムースなピッキング。ヒットする部分にザラツキがない為、無駄な倍音が無くピュアなトーンを出すことが出来ます。またピックを変えると弾き方やフォームを掘り下げられるのでトーンを研究するいい練習になります。新しいペダルには飛びつきますが、ギタリストはなかなかフィジカルなところの矯正には消極的で保守的です。ピッキングの角度によってマッチするピックの形状があるのでトータルなところでのベストを探すという作業ですが大変奥深い世界。

ギタリストのシグネイチャーピックも結構ありますが意外と配るだけ用で実際は別なヤツを使っていたり、愛用ピックの詳しいコメントを避ける人もいてトーンにかなりの影響を与えるパーツなだけに企業秘密的なモノもあるかもしれません。しかし、あのデカイ3角形のピックをしっかり使っている最近のサンタナの映像をみて感動したのは私だけではないですよね。

 

 


JAZZⅢ

2014-11-02 22:41:17 | Column

約7年前にピッキングを逆アングルスタイルに変更したときにピックも変えました。ウルテム素材のティアドロップ1mmの肩の部分で弾くやり方からピックを小ぶりなJAZZの形状にシフトして現在に至ります。その間いろいろとピックを変えてジムダンロップのtortexの0.88mm~1mmに落ち着いて数年、以前試にいろいろ使っていた中でJAZZⅢがまたいい感じになってきました。ピックはその時期に使用するギターやアンプ、音楽やプレイスタイルによってフィーリングが変化します。以前はカーボン素材の尖ったところでヒットしていましたが年齢とともによりメローなトーンを求める様に。

さてこのジムダンロップのJAZZⅢはピックの素材としては古くからあるナイロンで厚さ1.38mmのへヴィータイプ。これの肩の部分ですから抵抗はほとんどなく引っ掛るところはほとんどありません。弦振動のコンプレッションも最小でスピードも増してカッティングも意外とスムース。薄いピックのアタック感は無いですがボリューム自体は上がります。倍音が最大に出るピッキングの角度やパワーを見つけるまで弾きこみが必要。へヴィーなテクニカルギタリスト専用と思われがちですがそんなことはありません。ファンクカッティングやレゲエにもマッチングします。

ピックはギタリストにとっては大変パーソナルなものですから自身でチョイスして弾いてみるしかありません。音がいいとかは主観的意見なのであまりあてになりません。プレイスタイルに大きく左右されるものなのでこれだけの種類が存在するのも当然です。近年は新素材が増えて楽しいですね。しかし、ピックを変えることは自身のピッキングフォームや弦にあてる角度を見直すことに大変役立ちます。

マンネリ化に気付いたオジサンギタリストにはいいネタになりますね。コストもほとんどかかりません。

 


シム論争

2014-08-07 13:35:51 | Column

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シム論争といっても携帯電話のSIMロック論争とは全く違います。ネックとボディがセパレートするデタッチャブルネック・ギターのポケットに 角度を調整するスペーサーを入れるか入れないかの論争です。ギター弾きでも興味のない人には面白くない話題ですが、ギターをクラフトする関係者やハイエンドギターマニア、スラップベーシストの方たちには結構盛り上がるお話です。

拘るマニアは「ネックとボディの接地面にスペーサーなんて入れると音の伝達を減少させて鳴りが悪くなる。」「ビンテージフェンダーはどうなんだ!」等と会合での酒の肴になります。結論はそれぞれの楽しみ方で科学的な根拠もあってないような感じですが、要するに気持ちの問題かもしれません。

しかし、半世紀以上前にデタッチャブルネックギターの大量生産を始めて開始したレオフェンダーもボディとネックジョイントの加工精度の面で後にマイクロティルト機構を作るくらいギターのセットアップ上重要な部分には変わりありません。80年代に入ってからコンピューター制御のカッティングマシンが導入されたり、タイトに加工されたハンドクラフトメーカーの職人技を競い合う部分の代名詞になり、いつの日かネックポケットとネックのサイドの隙間があったりシムを仕込んでいたり、マイクロティルトのフェンダーは品質が悪い!なんていう人もいる時代もありました。特に80年代はタイトな作り、HSH、フロイドローズ、ヘビーウエイトなボディ、ラックエフェクター等が話題になっていた時期。紙のスペーサーを入れるなんて許されるわけがありません。しかし、同時にビンテージギターのブームも始まっていましたし、オールドギターを深く掘り下げたムック本などの情報からシムを拒否する部分も和らいでいった感じもありました。そのシムも紙、ファイバー、木、プラスチック等様々。どれがいいとかいう話もあります。

また、ネックポケットの精度の問題もいろいろな解釈があります。デタッチャブルネックの構造上避けては通れないネックの仕込み角度というものがあり、この部分は弦のアクション、テンション、弾き心地にかなりの影響を与えます。ブリッジにはあるレベル以上の弦のテンションがないといけません。確かに一寸の狂いもなく加工されているとギタリストは安心しますが、ネック材とボディ材の違いによる経年変化でジョイントポケット部分に亀裂が生じたりする場合もあります。

一方で60年代のビンテージフェンダーを見てみるとネックとボディの隙間があって緩く、シムがしっかりと仕込んであり、ジョイント面には塗装が大盛りに乗っていたりしますが音は素晴らしくエアー感がたっぷりある音です。現在はビンテージの研究が進んでいて違いますが90年代のハイエンド工房系のギターメーカーでさえビンテージサウンドと歌っていても実際は全く違うというのがほとんどでした。鈴鳴りのシングルコイルビンテージフェンダーの音を再現するには度合いもありますがネックポケットの緩さ、シムは絶対条件かもしれません。実際、ネックポケットがかなりタイトに仕上げてあるフェンダーカスタムショップのストラトの両サイドの塗装部分を軽く削ってシムを入れた瞬間、ビンテージフェンダーサウンドになったこともあります。これも主観なので絶対的ではありません。持論ですが、マイクロティルトネックはネック部分とポケット部分に金属プレートがありそのプレート同士が連結するので音の伝達性は一番かもしれません。シムより微妙な角度調整が出来るしこれはかなり高度なパーツですが評価を低くしているのはギター制作側だったりもします。

また、フェンダーは各パーツのネジの締め具合でもサウンドに影響してきます。ペグのネジやネックジョイントプレートのネジも必要以上に締め付けると鳴りが変化します。それだけ特にストラトキャスターはパーツ点数も多いのでそれらの塩梅でサウンド、トーンの幅もかなり大きく変わります。そのどのあたりを自分のビンテージサウンドと評価するか、イメージや好きな音がジミなのか、リッチー、ギルモア、ギャラガー、レイボーン、クラプトン、クレイ、ノップラー、はたまたバディーホリーかと基準の幅が広すぎて悩ましくもなりますが。

セットネックのギブソンやPRSとビンテージフェンダーサウンドは基本的に全く違います。そこを製造加工上の観点から同じに評価すると作り手の考えと出てくる音とのズレからオカルトが生まれます。それもまた商売の一つですけどね。


LIVE !

2014-07-03 13:38:19 | Column

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最近入手した新しい機材でのライブです。9人編成トリプルギターのジャズファンクバンドですがそれぞれのヴォリュームのバランス良くスッキリしたサウンド。ピアノトリオがちょうどいいステージの大きさですが何とか全員乗りました。

ギターはエピフォンフライングV、アンプはランチボックス、ペダルはVOXハンドワイヤードV846とMXR M77 Custom Badass Modified Over Drive だけのシンプルなセッティング。ケーブルはベルデン8412で統一。ランチボックスはスタンドを使用せず床に直置きがローエンドを維持できるのでオススメ。ヴォリュームは1時方向で十分な音量が出てストレスありません。

客席よりステージ上のほうがオジサン熱気プンプンでたまりません。