アコースティックを掘り下げると避けては通れないのがコントラバス。ジャズは勿論、吹奏楽やスラップを多用したロカビリーやロックでも使用されますがバンドではなかなか扱うことが難しい代物。といってもエレクトリックベースでは味わえないトーンが満載。バンドではそれなりの音量で使うために格闘してみます。コントラバスでファンクするくらいの音量という目標なのですが。
現物は楽器店でもお目にかかれないし、国内製造も限られた工房生産のようでLM系のようなリーズナブルなのはアジアメイドしかないのが現状です。国産モノだと中古を探さないとなりませんが状態もピンキリ。オークションでは引取限定とハードルが高い。そこで出会ったのが国産のチャキのコントラバス。1960年代のモノにしては状態がいいようです。大きなダメージもなくネック指板もメープルの塗りではなく縞黒檀。ボディはオール合板ですが乾ききっていて鳴りもなかなかのモノ。しかし、この「チャキ」ブランドも今は無いようです。
さて、このベースは吹奏楽やクラシックで使われたようで弦高が素晴らしく高くブリッジも経年変化で変形してたのでそこだけアジャストタイプの新しいブリッジを入手して限りなく低い弦高を目指して加工です。弦はダダリオのヘリコア・ピチカートライトテンションに。エレクトリックベースとはテンションの根本が違いますが低いアクションからのザラついたサスティーンは極上になりました。そのトーンをそのままピックアップで増幅するのがこれまた奥が深い。現在のアコースティックギターのPUより歴史があるコントラバスのPUの世界ですが取付方法や複数のマイクと併用したりと未知な部分です。ジャズベーシストだと当然の領域なのですがジャンルや演奏環境でも方向性が全く変わりますし情報が少ないのが悩ましい。こんな時、強力な海外サイトがあるから助かりますが。
PU格闘編は次回のお楽しみです。