Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

DIY ストラトキャスター 2

2011-02-25 21:16:32 | DIY GUITARS

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またしてもDIY。3年前に白いストラトを作ったときに同時に購入した我らが「アイチ木材」製ボディ。ラフカット、チョッとだけコンター加工の代物でセンター2ピースのアルダー。1.7kgを切る重量を指定したが切ってみないとわからない!ということで出てきたのが1.6kg。

3年間部屋で吊るしてじっくり自然乾燥させいいころ合いになってきた。切りだしてすぐのボディはやはりクラックという問題を発生させる。意図的にレリックを施すならいいが不意をつくクラックは腹が立つ。というわけで緩やかに初めていこうかな。


リフレット

2008-08-18 19:56:27 | DIY GUITARS

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ジョーディーのストラトのリフレット。トラスロッドでは修正不能で1~3弦側が若干ヘッド起きでネジレ気味。指板研磨でフラットに加工する。1-3弦の7フレットからヘッド側、14フレットからハイに向かって集中的に。フレットはジムダンロップの#6000の極ジャンボタイプを打って思いっきりスリ合わせる。エッジをマイルドに研磨したので塗装の色が変わってしまった。同色ラッカーで塗ってもいいが今回はオーバーラッカーのみ。

フレットのタング(足)も太いのでネック自体がしっかりして強度が増す。プレアビリティの影響が一番多いのはやはりフレットエッジの処理だ。ここがまろやかだとオールドテイストになる。指板を痛めないようにひたすらヤスリで削る。これが結構楽しい。普段あまり聴かないBGMをセレクトして無心にやると、新しい再発見が出来る。

今回は「KISS」のベストでやってみた。自分をロックの道に引きずり込んだ「KISS」をじっくり聴いてみるといい!特に初期のスタジオ録音。エースのこれぞペンタ節は炸裂するし、かっこいいのがジーンシモンズのベースライン!ハードロックでグルーブするなんて。ツボに絡んでくるベース。ベストは「悪魔のドクターラブ」!やっぱり地獄のロックファイヤーは傑作アルバムだ。何年か前に70年代のNHKヤングミュージックショーでの武道館ライブの再放送をやっていたが演奏の上手さに驚いた。かなりのショーアップステージだが演奏はタイトだ。70年代はこういったスケールの大きいバンドがたくさんいた。ヴァンヘイレンだってジーンシモンズに見出され、最初はKISSの前座をやっていたからとんでもない。

こうなると「レインボー」、「AC/DC」、「シンリジー」と立て続けだ。ハードロック万歳!最後は何たって「フリー」。ポールコゾフの泣きのビブラートでリフレットも終了。

最後にスチールウールで磨くと光り輝くからやめられない。リフレット作業とハードロックの意外な関係。


ストラトキャスター完成

2008-04-21 13:15:20 | DIY GUITARS

 

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2年越しで製作していたストラトキャスターがついに完成。正規な工程でちゃんと作った初めてのギター。なんたって時間がかかったのが塗装。これにはかなりヤラれた。何度も失敗して塗って削って磨いてを何十回やっただろう。参考にしていたギターDIYサイトの師匠曰く、「ギター作りは研磨が勝負」とのこと。やっとのことで塗り終え磨きも終了したら全体にひび割れが!オールドギターをイメージし過ぎて薄く塗りすぎたのと、冬のガレージで塗装して、乾燥を部屋でしたときの温度変化がクラッキングを誘発したようだ。どちらにしてもソフトレリック風な仕上がりで良しとする。最終のクリアを吹いた後、塗装の極わずかな凹凸を残したままコンパウンドで研磨してビンテージな風合いを出してみた。概要は以下のような感じ。

 

 

カラー : オリンピックホワイト

 

ボディ : アイチ木材加工(株)製 アルダー2ピース(未加工時1.57kg)

 

ネック : 1988PGM製 バーズアイメイプルオンエボニー

 

ピックアップ : フェンダーカスタム69ピックアップ

 

ポット : CTS 250K Aカーブ×3

 

スイッチ : スイッチクラフト5WAY

 

ジャック : スイッチクラフトMIL SPEC

 

ケーブル : ウエスタンエレクトリック1950s 22AWG  LENZ 1940s 20AWG

 

コンデンサー : コーネルダプラー PMグリーン 0.056uF 400 V

 

トレモロブリッジ : カラハム

 

重量 : 3.3kg

 

 

60年代初期のフェンダーをイメージしてやってみたがネックのインレイが小さいのと、ストリングガイドが少し上の位置なのがご愛嬌。サウンドはピックアップのキャラクターが大きく予想通りジミの感じになった。それにしてもこのPU癖になりそう。

 

今回、アッセンブリーの配線にはチョッとだけ拘ってみようかなと思い色々とトライ。ノイズ対策で一般的なキャビティーに電導塗料を塗るのを避けた。オールドフェンダーに塗っているのを見たことないし、これによって高域成分がカットされるのを回避する。よくノイズを気にする方がいらっしゃるが言ってしまえばノイズもトーンであり倍音にリンクしてくる。配線不良によるノイズ以外は大歓迎。ジェフベックもアースノイズはギンギン出ていたし。しかし今回、ピックアップからの2本のケーブルはツイスト加工(ねじり)を施し若干ノイズ対策。キャビティー内のウエスタンケーブルも2本をツイストし質量アップして太さを強調。伝導性を高める為、太いケーブルを使うより音の良い細めの単線を複数ねじったほうが良いような気がする。微量な電流しか使わないサーキット内だからこそパーツの変更が大きい。ハンダのりもよさそうだ。

 

ハンダは線材と同じブランド、同じ年代のNassauを使用。これがまた短時間でとろけるためパーツに対しての熱のダメージを最小にする。体に悪そうだが匂いもまた良い。

 

今回シールドアウトプットジャックにスイッチクラフトの軍用規格、ミルスペックジャックを取り付けた。プロ使用の耐久性。価格も通常品の3倍近い。しかし、今のアメリカ軍がこんなフォノジャックを使っているかが疑問だ。せめてベトナム戦争時の無線機のヘッドホンジャックくらいまでだろう。でも軍用とかNASAとかいわれるとこの辺好きな人達は簡単に騙されてしまう習性がある。

 

コンデンサーは最初にスプラグ社ブラックビューティーを取付けた。これも最近は価格高騰で手に入りにくい。表示はビンテージと同じ0.1だが40年以上経っている為、0.75まで容量抜けになっていた。でも何か違う。リッチ過ぎるというか綺麗にトーンが落ちすぎる。ギブソンのL-5あたりのフルアコには抜群だと思うがストラトには上品過ぎる。早速付替え。コーネルダプラーのPMグリーンの0.56uFだといい感じ。もう少しミッドブーストっぽいコモり具合が理想だがこれに決定する。以前、知人の60年ストラトに付いていたブラックキャット0.1 600Vが物凄く良かった。トーンを絞ると湧上がってローミッドがブーストしてくる感じ。ギターも違うがストラトでトーンを絞りたくなるくらいの珍しいギターだった。この辺の電気的な部分は専門家から言わせると意味が無い!なんていわれることもある。しかし、相手はエレキギターである。理論上意味が無くてもトーンに対しての影響はかなりのものだ。ギタリストが拘る立上がりのスピードやコードの透明感、歪のニュアンスなど数字では表せられない。その辺全てに係ってくるのがこの電装部分である。ほんとに深い世界。

 

ネックがエボニーの80年代的ダークな鳴りと軽量アルダーボディとカラハムブリッジ、トレブリーなPUでバランスは何とか取れた感じ。ブリッジフローティングは1mm。シムを使わずネックジョイントを限りなくボディとフラットにしてみた結果、ブリッジサドルからアジャストスクリューが出っ張ってしまったのでスクリューを6,9mmと7.9mmに交換。弦高は612F1.1mmまで落とせたがテンションは問題無い。

 

ピックアップの出力が全て同じなので高さで調整するだけでバランスはとれる。クリーントーンでのトレブルも意外と耳につくギリギリ下のラインで心地がいい。クランチ時のコードの爆発感が見事でアビゲイル・イバラ女史の技を堪能できる。

 

狙い通り派手に鳴るストラトキャスターになりました。リアPUのグラッシーな感じは70年代初期のハードロック!リア、センターのハーフトーンはまさに「スィートホームアラバマ」。

 

ギターDIYってやめられません!皆さんご一緒にいかがですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


DIY 過去の作品

2008-03-03 18:01:09 | DIY GUITARS

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2年前から始めたギター&ベース製作もやっとここまで来た。何度やり直したことか。塗装や木工の奥深さを改めて思い知らされた。それにしてもラッカー塗装は難しい。塗って削って磨いてを幾度と無く繰り返す。それも薄く。やりすぎて剥がしてしまうものなら最初からやり直し。これで1ヶ月は棒に振る。こんな感じで2年も経ってしまった。写真でもわかるようにピックアップはまだ装着していない。これが無いとアンプからは音が出ないがボディとネックだけの生の響きはよくわかる。この響きをもとにピックアップ選びがまた楽しい。ギター改造で一番簡単でインパクトのあるのがPU交換だがこれが付けてみないとわからない世界だ。雑誌やカタログでは「太く抜けるビンテージトーン」なんて書かれていたり、様々なサイトでのインプレを見るがどのような楽器とセッティングでの様子かがわからない。へビーメタルとカントリーでは抜けるトーンの価値観が違うのである。しかし、その感覚の違いを数値データで示しても面白くもない話。結局、「買って付けてみろ!」というパターンが正解でほとんどギャンブルである。

ストラトキャスターのカラーは最初からこのオリンピックホワイト。この色にしたら必然的にジミの音に近づけないとならない。これはお約束。そうなるとPUも限られてくる。プレジションベースは50年代のカスタムカラーのダコタレッド。この色がそうなのかわからないが消防車の赤である。50年代の後半から60年代は原色のポップカラーが楽器に使われ始めた時期なので、当時のオリジナルカスタムカラーのビンテージモデルなんかは簡単に新車が買える値段になってしまっている。こんな感じでまだ完成もしていないのにまたボディとネック材を購入してしまった。徐々にパーツを買い集めて作っていくのが楽しみも長く続く究極の分割ローン購入かもしれない。


ストラトDIY 1

2008-02-25 12:58:03 | DIY GUITARS

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長年楽器を触っていると自分なりにチューンナップしてみたくなるもの。ネジ留めくらいのパーツ交換は簡単だがハンダ付けを必要な電装系になるともっと複雑。それもやってしまうと最後は自分で作りたくなってしまう。まずは材料。ソリッドギターの音を決めるのはやはりボディとネック。そこでビンテージストラトのような軽量ボディとなると材料選びが重要になる。木は切ってみないとわからない世界なので重量指定は難しい。そこで登場するのがアイチ木材加工(株)という楽器DIYの中ではKINGな会社。愛知県にある楽器用木材の専門メーカーで大手楽器メーカーから個人のギターオタクまで相手にしてくれる凄いところ。ギター関連の雑誌にはまず登場しないマニアカンパニー。ビンテージストラトのように総重量3.5kg以下のギターなら加工済み未塗装ボディ材で1.5kg前後。そんなわがままなオーダーにまで対応してくれる。本来なら板状の木材からボディ形状に自分でカットするのが究極だが専用工具が無いのでラフにカットされたストラトボディを購入した。アルダー材でセンター2ピース、1.6kgと抜群な感じ。専門ショップで買うととんでもない値段を取られそうだ。ほとんどNCルーター加工までされているのでヤスリ掛けと細かいR部分の手直しぐらいでよさそうだがここからが深い世界に。エルボー部分や裏のコンターの形状を詰めていくとキリが無い。ボディとセットなのがネック。アイチ木材では角材状態のネックの販売はあるが加工されたネックの販売は取りやめたらしくデットストックのローズ指板ネックを押さえた。ナット、フレットも付いているがヘッドが羽子板状。だがスモールヘッドにするかラージヘッドにするか楽しみは倍増する。グリップも結構ファットでフレットも適度にジャンボ。ヘッド裏もフェンダースタイルに滑らかに加工されている。何色に塗装するか、どのパーツを載せるか、結果音が良いのかとこのDIYはオタクの極致かもしれない。