Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

PRS SC 245&250 PU

2017-08-07 15:16:06 | PARTS

PRSバーニーマースデン・シグネイチャーに仕込むために入手したPRS・SC245トレブル(ブリッジ)、250ベース(フロント)ピックアップ。少し前にもドラゴンⅡPUも仕入れましたがオリジナルに搭載の韓国製G&BのSE245があまりにもいいのでチューンナップを躊躇しています。G&B、SE245はフロントが直流抵抗9k、リアが12kと程よくファットで考えられた値です。リアPUも出力が大きいのを感じさせないクランチな質感はドラゴンⅡをソフトにしたニュアンス。ハムバッカーのリアルなビンテージサウンドを追い求めるなら直流抵抗を8kあたりが狙いどころですが実用的なのはリアピックアップは10k以上に設定したいところ。しかし、数値はあくまで目安にすぎません。

PRSのピックアップは全般にファットでクリアというデザイン上のコンセプトがあるのでトーンのイメージが湧きやすいですね。ハムバッカーはレスポールのように4kgあたりの重量あるギターだと一番おいしいローミッドレンジを放出します。同じマホガニーのボディ材を使っていても3kg前半の重量なら鳴り方はミッドより上に重心が来るようになります。ストラトやテレキャスターにハムバッカーを載せた感じですね。しかし、このハムバッカーの論法はシングルコイルに当てはまらないのが複雑になる原因です。シングルコイルはボディ材がライトウエイトになるほど鳴り方が派手になっていきます。しかし、シングルコイルの場合はクリーントーンとディストーションではまた感じ方が変化していきます。このあたりのピックアップとボディやネック材質、重量関係のお話の正解はあってないようなものです。数値で表されていても聴感上は真逆だったり、手巻きの個人工房製か大手メーカー製と様々。それぞれ判断する自分流な尺度とギターやアンプ、エフェクトの環境や基準にするトーンを踏まえると多様な意見が出てきて当然ですがそこがエレクトリックギターのネタが尽きないところです。

悩んだらEMGなんですけどね。

 

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PRS DragonⅡPickup

2017-06-12 11:01:40 | PARTS

「PRSのギターはギブソンでもないしフェンダーでもなく中途半端」と申される方も多くいらっしゃいます。ストラトとレスポールのいいとこどりのように見えますし価格が高すぎる!なんていう意見も多数。しかし、今は老舗メーカーを超えるほどのスタンダードなメーカーになってしまいました。基本的に保守的なギタリストまでも虜にする理由を調べていくとピックアップにたどり着きます。PRSを手に取ってみると意外にギブソンやフェンダーとは全く別の質感を感じます。ソリッドギターの伝統を継承しながらビンテージを真似ることのない全く新しい方向のオリジナルギターがPRSです。

ビンテージを追い求めている人には使いこなす前に手放してしまう人やピックアップをビンテージモディファイモノに交換して後悔するパターンも多いようです。PRSのイメージはハイエンドグレードにあるような高品質な木材のセレクトと工芸品のようなつくりの良さが真っ先に浮かび上がりますが、どんな設定でも無駄な力を入れなくても鳴りきる設計とセットアップです。これはレギュラーラインやSEまで同じ統一された規格というのが凄いところです。ソリッドギターの場合、使用されている材質は勿論ですがその加工精度が大きくサウンドやプレイヤビリティに影響します。いい材料を使っていてもネック角度が駄目なら台無しということです。ブリッジサドルやペグまでツメが効いているデザインがなされていて遊びが無い分、面白さに欠けるという印象をあたえるのでしょう。 

木材やセットアップが良ければ最後の声になる部分がピックアップ。長年ビンテージスタイルのピックアップを使用していると始めてのPRSオリジナルのドラゴンⅡに2倍以上に感じるパワーと音圧感に少々お手上げになります。見栄えはいいけど音が制御しきれないからダンカン等のビンテージに交換というのが一般的なPRSのマイナス的チューンナップになります。さてこのドラゴンⅡはPRSのビンテージ寄りにつくられたマッカーティーPUのパワーアップしたバージョン。PRSレギュラーラインのカスタム24やカスタム22純正としてPRSの顔となるようなPUでアルニコマグネットのタップ用のケーブルを含む3芯構造で3way、5way、PRSロータリーSWに対応。このピックアップは直流抵抗Bass(フロント)8.57Ω、Treble(リア)14.3Ωと出力差が大きくバランスが取れないと思いきやベストなマッチングなんですね。長く愛用しているカスタム22にもヘアーライン加工されたカバードのドラゴンⅡセットです。この出力差が弦とポールピースの距離をリア、フロントと同じに設定できてトーンバランスが絶妙なところに持っていけます。普通ではリアPU程の出力があるとトレブルが減衰し歪ばかり前に出るトーンになりますがドラゴンⅡはハイパワーでクリスピーのどちらも成立させています。パワーと音の瞬発力はEMG85に近い感じでドライブペダルのキャラクターに反応も早く、歪はクリーミーでミッドに独特の粘りを加えて噛み付きの表情も豊富。クリーン、クランチでは突然ビンテージ風に変貌するのでギターのボリュームコントロール次第で多彩なトーンを作れます。様々な情報量テンコ盛りなので扱いきれずあきらめてしまうのもわかりますがこれに慣れるとトラッドなハムバッキングPUだと眠くなってしまいます。DAWレコーディングのオーディオインターフェース直結にもしっかりとした再生能力は心強いですね。

このPUを搭載すればPRSサウンドになるかというと80%は可能なくらい個性的なピックアップがドラゴンⅡ。最近はビンテージ風な低出力PUもリリースしていますがガッツのあるピックアップを制御するのも音の幅も広がります。まずはバーニーマースデンシグネーチャーに乗せてみようかなと。

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Lava Cable Tight Rope Plug

2016-04-27 13:34:22 | PARTS

最近お気に入りのラバケーブルのタイトロープ専用プラグ。一般的なのはニッケルメッキですがこのゴールドメッキはオーディオライクで格調高い雰囲気が漂います。最近はボードに適した小型のソルダーレスプラグがたくさん出ています。このプラグは他にない単線のタイトロープ専用のプラグですから汎用性に欠けますが高音の維持は、どのケーブルより解像度は高いですね。たまにベルデン8412のパッチを使うと眠くなる感じのトーンに驚きます。ソルダーレスプラグはギターとの接続はデリケートな面もありますが固定されることが前提のペダルボード内では素晴らしいパフォーマンスを発揮します。

ペダル単体の吟味は勿論ですがペダルの組み合わせ、アンプや接続方法なども含めてベストな環境を構築した上でそれぞれのパーツを調べるとさらに見えてくるものもありますね。掘り下げれば下げるほどペダル本体よりもその周辺グッツのほうが高くついたりもします。

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ソルダーレスなパッチケーブル

2015-06-29 11:10:45 | PARTS

新調したBOSSのペダルボードでライブを終えましたが本番でも裏切らない安心感がスタンダードになっている要因でしょう。また新たにBD-2を加えてチューブライクなザラツキを出すのとソロはOD-1Xでというように使い分け。標準装備のパッチケーブルも金メッキがされてあって問題ないのですがいつもの悪い癖の一手間かけたくなってしまいました。

というわけで最近お気に入りのLAVA CABLEのソルダーレス。ソルダーレスプラグのメリットはプラグ自体が小さいのでボード内で場所を取らないので限られたスペースのボード内では便利です。またギター側と違って動きの無い部分なのでソルダーレスでも安心。この分野のパイオニア、ジョージエルスでいこうとしましたが何せL型プラグが大きいのでこのペダルボードでは干渉してしまいます。そうなるとLAVAしかありませんが最近は数々のハイエンドソルダーレスプラグがリリースされているのでチェックしないといけません。

さてこの赤いのがエルス風のルックスですがLAVAの「タイトロープ」。線の直径が4mm程度なのに20AWGの単線でしかも柔らかい。パッチ用に開発されているようで、音の劣化を防ぐようにハイ上がりのチューンのようですがいたってナチュラル。このLAVAケーブル全体に感じるのが派手目なスペックなのにしっかりした普通の音が出ます。単線の為、専用のプラグを使わないとなりませんが作りは素晴らしい。ローも痩せず、ハイもキンキンしないという高額の割にはインパクトに多少欠けるトーンですが安定感は抜群です。このようにいくつもペダルを使っても原音があまり変化しないのが人気の秘密でしょうか。全て単線のタイトロープだとつまらないので入り口と出口を同じLAVAケーブルのパッチ用ウルトラマフィックにしてみます。単線ではありませんが線材がオール銀メッキのデラックスバージョン。以前、このギターケーブルを作りましたが落ち着いた大人のケーブルといった印象ですが単価が2倍します。プラグも一回り大きくなりますがアヤをつけてプラスチックジャケットをつけると逆に安っぽく見えてしまうのが難点。このあたりのセンスはジョージエルスのほうが抜きに出るようです。

ソルダーレスプラグはハンダ付けという技術が不要な為、誰にでも自由な長さで作れます。今まではハンダの技術が無い人はケーブルに手を出すなという雰囲気でしたが時代も変わります。しかし。ソルダーレスプラグはデリケートな内部構造なのできれいに作らないと簡単にショートしますので製作にはテスターが必需です。簡単なようでプラグを締め付ける際に右手の指がヤラれますので事前のテーピングも必要。

何ならLAVA純正指サックもあればいいのに。

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パーツ選びⅡ ブラックガード&ローラーPU

2015-03-06 14:22:53 | PARTS

オリジナルのピックガードはプラスチックにマッド処理をしたイカにも偽物というもので、パーツのチョイスとレリック処理の違和感がどうもシックリきません。やはりブラックガードはベークライトのラッカーコーティングしかありません。これもモントルーのパーツで元々のプラスチックと若干ネジ穴の位置が違うのでボディ側を埋め戻しピックガードの穴に合わせます。爪ではじいた時の乾いたベークライトの音が何とも雰囲気を盛り上げます。ベークライトというと年齢制限がありますが昔の黒電話の材質。割れやすい素材なのですぐに当時フェンダーも塩ビ系の素材にチェンジしていきます。フェンダータイプのギターでのピックガードはルックスのインパクトを左右するので重要なパーツです。ギタリストの多くはカラフルなモノや別な材質でアヤを付けたがりますが結局トラッドに戻ります。そうやって使わないストラトのピックガードが何枚もストックしているのは私だけではないでしょう。

パーツはすべてダメだったのに唯一ヒットだったのがこのローラーピックアップ。2009年製の「ビンテージ」というモデルのようですが現在のラインナップとは多少違いがあります。ビンテージといってもフェンダーライクとも違いダークな湿った重たさがあります。当初のフェンダーとは一味違うテレキャスターを狙っていたのでそこはハマりました。ブリッジマウントはあえてゴムチューブでフロントPUも同じでいきます。ここをバネにするのが一般的ですがゴムチューブのほうがハウリングが少なくなるような気がします。フロントPUも低出力を感じさせない太さがあってリアPUとのバランスもよく、適度なトーンのキャラクターも違うのでミックストーンのクリスピーさは予想以上。少し前のテレキャスターモディファイのキンキンなトーンとは明らかに違いミッドハイレンジでブーストしてくる感じはクランチ設定で冴えてテレキャスターの美味しいところをすべて網羅したようなトーン。

テレキャスターはストラトと違い木部や金属に直接PUをマウントするのでそのダイレクトさがPU自体のキャラクターを明確にさせます。ハウリングやノイズの弊害もありますが木と金属のニュアンスが一番出やすいのがテレキャスター。10年ぶりにいじってみるとやはりタフなギターと再認識しまね。ワイヤリングでまた違いが出るのか出ないのか。

続く。

 

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