公園予定地の市営プール跡地(左奥)前の国道134号脇で、「海岸林を切らないで」などの横断幕やプラカードを掲げる市民ら=2023年11月19日、神奈川県平塚市龍城ケ丘、足立朋子撮影© 朝日新聞社
神奈川県平塚市が同市龍城ケ丘の市営プール跡地で進める海岸公園計画をめぐり、伐採が予定される樹林帯を守ろうと、地元住民ら約60人が19日、近くの国道134号脇で、計画の見直しを求めるアピールを行った。
公園予定地はプール跡地と周辺の約3ヘクタール。レストランや広場、駐車場などを整備する計画で、来年度の着工をめざしている。一方で、海岸の防砂などを目的に約40年前に植樹された樹林帯約1・2ヘクタールの5割が伐採されることから、地元の8自治会などが今夏、県と市に見直しを求めて意見書を提出している。
主催した「豊かな海と暮らす平塚市民の会」は現在、野ざらしになっているプール跡地の再開発には賛成だが、駐車場のために隣接する樹林帯を伐採するのは、飛砂や塩害・風害、防災や環境保護の観点から認められないとの立場だ。事務局の宮本裕美子さんは「県と市は9月末に海岸の占用協議に入っており、着工してしまう。この間に明治神宮外苑の再開発でも樹木の伐採が再検討されており、改めて、本当に未来の市民のためになるのか訴えたい」と話した。(足立朋子)