五、「教会とわたしたち」(415) 5.近代から現代へ(宗教改革とその後)
はじめに、近代への萌芽としてアウグスチヌス著「神の国」(1968.教団出版)(その55)
35.ちょうど教会の中にも偽キリスト信者がいるように異教徒の中にも、教会の隠れた子らが見いだされ る。
しかしながら、わたしどものあからさまな敵の間にさえ、たとえ彼ら自身にさえ知られていなくても、わたしたち
の友となるよう予定されている者がいるとすれば、彼ら[偽キリスト者]が立ち返る望みを捨ててしまう理由は存
在しない。このように(前回はここまで)して、わたしたちが論じて来た二つの国は、この地上では混在し共存す
る。両者は最後の審判において分離されるであろう。この二つの国の・生成・発展・その定められた終焉を語る
ことが、わたしのこれからの課題である。神の栄光のため、わたしは神の助けによってこれに取りかかろう。神
の回向は他と比べられるとき、いっそう明るく輝き渡るのである。
36.以下の各篇において論ぜられる主題について。 (第一篇はここまで)
第二篇 から第二十一篇までを割愛して、
最終篇に入ります。
第二十二篇 神の国の永遠の浄福に
1. 天使と人間の創造について
前篇で約束したように、本書の最後となる.
この篇において、わたしは神の国の永遠の浄福について論ずることとする。「永遠の」という形容句は、何世紀
もの間続き、そしていつの日にか終わりが来る、という意味ではなく、「その支配はかぎりなく続く」(ルカ一・三
三)と福音書に記され~ (つづく)(「神の国」出村彰訳)