ダンテ著〈1265~1321〉の「神曲 地獄」編 (原光訳、2000年、沖積舎)
第二十一歌 (その3)
◯ヴェネツィアの造船所では、冬になると健全でない船を塗り直すために、粘り強い瀝青(ピッチ)がぐらぐら沸騰する、
荒れて航海ができないからだが、その代りに新しい船を造つたり、うんと航海した船の脇腹の隙間に麻屑を詰めたり(前回はここまで)
◯舳(へさき)や艪(ろ)でがつちり釘を打込んだり、櫂(かい)を造り綱を綯(な)ひ大小の帆を繕つたりする、
まさにそのやうに火ではなく神の技術によつて、その下では濃い瀝青(ピッチ)が沸騰して、堤の両側面を鳥黐(とりもち)みたいに蔽つていた。(つづく)
◯本日、8月26日、日本聖書協会の「聖書愛読暦」の主題は「愛の掟」という。聖書本文は、ヨハネの手紙第一の2章7~11節。その10節に、「兄弟を愛する人は、いつも光の中におり、その
人にはつまずきがありません。」と。その反対の人がいるといいます。11節、「しかし、兄弟を憎む者は闇の中におり、闇の中を歩み、自分がどこへ行くかを知りません。闇がこの人の目を見えな
くしたからです」という。また、10節、「兄弟を愛する人は、~つまずきがありません。」というに対して、「兄弟を憎む者は」どうか。「闇の中を歩み」「自分がどこへ行くかを知りません。」と。憎む方を
選び、愛の掟が遠くなるのが、人間の現実である。
写真は、大分市内にある霊園の一角最大級のを締めている中沢家の墓地である。マンション住宅。地上七階、各8月17日に墓に花を添えて来ました。中沢清元長老と夫人中沢幸
子姉の遺骨が埋葬されています。
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