カンナからの風

沖縄県北部東海岸にある小さな1軒のホテルから

風が吹く

2011-08-03 09:26:45 | リゾートホテル

台風の接近に伴って頻繁にニュースやインターネットで台風情報を確かめる。それ以上に、風の吹き方や海の様子をじかに見ることで天候の変化を感じ取る。

お客様からは、台風情報と飛行機の発着情報の問合せが頻繁に届く。滞在を楽しんで頂くために台風対策はぎりぎりまで延ばすことにした。海辺にあるプールには、早朝からお客様が楽しんでいらしゃるから・・施設の担当者と話合い安全を確保できる見極めをしながら行動することにした。

サービスと安全とそれに伴う対価

何か欲しいものがあって買いたいと衝動が起こる・・・昔は、意外とすんなりその場で即購入なんてあった。衝動買い・・と言われるけど精神はすっきりする。心に中に風が吹く・・・アレが欲しい!だんだん風が強くなる・・しばらく様子を見る。もう1軒別のお店を見てみよう・・もっと安くていいものがあるかも・・。風が少しおさまる。

心に風が吹いて来て旅行に出た。旅先の楽しみは、決めてある。あそこのホテルに滞在する時は、プールサイドで本を読みながら海を渡ってくる風を感じていたい。心の中の風は、海からの風を感じていつのまにか一つになっている。お願いだから・・・このまま、この安らぎの時間を邪魔しないで・・と願う。いつもと違う時間をのんびりとゆっくりと過ごしたい。

ホテルの人にお願い・・今のこの小さな幸せを見守ってください。台風が近づいて来ているのは知っているけど・・。もう少し待ってください。

そんな小さな声を大切にしたい。明日でも間に合う。台風はゆっくりと時間を掛けて進んでいる。安全が最優先。でも、安全を作る時間がある時は、ホテルの都合でなくお客様の都合で行動したい。


台風がやってくる!

2011-08-02 07:23:44 | 沖縄

沖縄に台風は付き物です。この夏休みに沖縄を旅行する予定だった方達のキャンセルなどが出てき始めています。せっかくの夏休みの旅行が台風でキャンセルになると言うのはとても残念。毎日、気象図とにらめっこ。日々刻々と変化する台風の動きに一喜一憂の日々。

滞在中のお客様からは、C/OUT時の飛行機の離発着の問合せ、ご予約のお客様からは、キャンセルの問合せ。航空会社との情報、フロントスタッフは一生懸命。早朝ミーティングでも、台風の話題。庭園部隊は、台風対策に大わらわ。

このように台風がやってくると言うとホテルは大忙しです。予測を越える台風などが来ても万全を期すことが重要。スタッフの一部施設部隊は泊り込み。私も24時間体制となります。表面上は、穏やかで変わりないホテルの風景の裏では、スタッフが走り回っています。

空には暗雲が立ち広がり、青空の片鱗も見えません。真っ黒の空から滝様な雨が落ちてきます。風は、悪魔の手先の様に暴れ周ります。沖縄に来て台風の凄さを実感しました。初期の台風は勢力が大きく物凄いエネルギーを抱えています。5mのヤシが真っ二つに折れるなんて・・・呆然です。普段の沖縄の優しい気配は微塵もなくなります。でも、こんな厳しい環境の中で生きることが当たり前になっていると、人間は強くなれるのだろうか?優しくなれるのだろうか?


アイランドセラピー

2011-08-01 09:30:09 | 沖縄

沖縄には、人間を癒す力を秘めている。目に見える癒し、目には見えないけれど確実に人の心と体を癒す力が沖縄にはある。一つは、琉球音楽。琉球音楽は独特の旋律を持つ。琉球の人たちの音楽好きは、つと有名。何かにつけ歌ったり踊ったりしている。人々が集まれば何かしらの音楽や踊りで宴を結ぶ。琉球音楽には生きる力が込められている。ウチナー口で歌われる歌詞は解らないけれど、静かに耳を傾けていると自然に心が癒されるのが解る。ゆっくりと流れる琉球にしかない時間の流れは、独特の文化を育んで来た。

海と風は、雨を呼び、雨が地上の生き物の命をつないで来た。雨は、やんばるの山肌に沁み込み地下水となって人々の命を豊かにすると共に土地を豊かにしてきた。植物は、強い生命力を保ち、ミネラルいっぱいの実を結ぶ。人々は、これを自然の恵みとして食して長寿の島を生んだ。周囲200キロのこの小さな島には人々の命を支える大きな力に溢れている。

祈りの島。この島には、常に祈りがある。遠い昔から伝えられて来た祈り。先祖を敬い、霊を敬う心が普段の生活の中にある。悲惨な出来事や悲しみに包まれた歴史があるからこそ、命の尊さを知っているのだろう。平和への願いは誰よりも強いと聞く。この島で過ごす時には、琉球と言う変わらぬ時間と空間に身をゆだねて見てはいかがでしょう。きっと、知らなかった沖縄が見えてくると自然に、身も心も癒されていることに気が付くことでしょう。