丹沢山(1,567m)・蛭ヶ岳(1,673m) (つづき)
みやま山荘から蛭ヶ岳までは、およそ1時間45分かかりました。
蛭ヶ岳の山頂は、丹沢山より広々としていて、その真ん中に「丹沢最高峰」と書かれた標識が立っています。
東京都の最高峰は奥多摩の雲取山で、日帰りで頂上に立つのは困難です。
ここ蛭ヶ岳は神奈川県で最も高い山で、東京の雲取山ほどではないものの、日帰りは難しいはずです。
東海道新幹線に乗ると、まず丹沢を眺めるのが楽しみです。稜々とした雰囲気は車窓からも伝わってきますが、丹沢山から蛭ヶ岳にかけての奥行き、この深みは、登ってみなければ分かりません。
高尾山の展望台からも、丹沢をのぞむことができます。一番大きく見えるのは大室山で、ピラミッドのような主張があります。最も高い蛭ヶ岳は、小さく凛々しいピークに見えます。
そのピークからは、富士山の眺望が素晴らしく、陽が沈めば関東平野の夜景ものぞめるといいますが、残念ながら雲に覆われて何も見えません。
それでも、遠くまで来たという感じがすごくするところでした。大都会の神奈川県でもこういう奥まった場所があるんだなと思いました。
蛭ヶ岳では30分ほど過ごしました。とにかく寒く、ほとんどの時間は蛭ヶ岳山荘の中にいたはずです。
昔、大きなバースデーケーキをここまで持ってきて、山荘で祝った人がいたというお話を聞きました。
北に向かって下り始めると、霧氷はあっという間になくなってしまいました。空は雲に覆われたままでした。歩きやすい木製の階段が続きました。
途中の「姫次」(1,433m)は、東京の八王子から大阪の箕面まで、およそ1,700kmにもおよぶ東海自然歩道の最高地点にあたる場所で、それを示す標識もあります。
東海自然歩道は、ここから袖平山方面への尾根へと続き、丹沢で最も高い山々を通ることはありません。
自然歩道のコースをそのまま下山することもできましたが、ややショートカットし、青根分岐から東野へ下りました。充実した二日間の縦走でした。
(登頂:2013年12月初旬)