心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

札幌市 藻岩山

2019年11月05日 | 北海道の山


藻岩山(531m)


 市営地下鉄とJRバスを乗り継いだところに登山口のある、まさに大都会の山ですが、とてもいい山でした。
 北海道らしくシラカバの樹があるのもよいですが、何といっても森の緑が爽やかで最高です。
 「旭山記念公園コース」は、適度にアップダウンがあって、とてもいい感じに変化がついています。
 この場所は「藻岩原始林」で、大正10年に天然記念物に指定されました。山頂の説明書きには、「この原始林一帯は、樹木と草木類をあわせて四〇〇種以上の植物があり、学術上非常に貴重です。」とあります。
 コースの途中、時おり現れる札幌市の眺望も素晴らしいです。大都会の山ならではですが、この場所に天然の森がそのまま保存されていることにも意味があります。


 幹模様がブナに似ていて、ブナより濃淡がちょっとはっきりしています。アオダモでした。
 寒冷な北海道では、ブナは渡島半島にしか分布していません。


 真ん中の木はオヒョウでした。オヒョウというと、木ではなく植村直己の本に出てくる魚がすぐ思い浮かびますが、説明札に「葉の形が魚のオヒョウに似ていることから」とあり、実は木の名前が本当に魚とつながっていたと初めて知りました。

 「オヒョウというのは、魚として決してうまいものじゃありません。白身で、味も素気もなくて、煮るとドロドロになってしまいます。骨もボロボロの感じになります。 ~」「~ アザラシが獲れなかったので、オヒョウで命をつないだようなときがあります。アザラシやトナカイより、やっぱり魚のほうがとりやすいので、まずくても貴重な食糧でした。」(植村直己『植村直己の冒険学校』(文春文庫ビジュアル版))


 山頂のレストランでお昼ご飯にしました。嬉しいことに、登山で頂上まで歩いてきた人は、スープカレーが2割引きになりますと声をかけてもらえました。
 「(1)登山ウェア着用の方
  (2)登山ブーツ着用の方
  (3)登山帽子着用の方
  (4)登山リュックお持ちの方
    (5)ストックをお持ちの方」(もいわ山ロープウェイのホームページより)
 のどれかに当てはまれば、割引になるそうです。登山なら、少なくてもどれか1つ以上には当てはまりそうな感じです。
 レストランは眺望がとてもよく、なるほど北海道の地下鉄は地上でもシェルターに覆われているなと分かりました。また、北海道の西海岸まで見えました。昔、15年前に「日本海るもい号」で通った雄冬岬を思い出しました。まさに秘境の地でした。ここからでも断崖絶壁の様子が伝わってきます。


 帰りは、「中腹駅」までこの”もーりすカー”に乗りました。そこからさらにロープウェイが通じていますが、この日は運休でした。中腹駅から「スキー場コース」を歩いて下山しました。歩きやすい道でしたが、スキー場としては傾斜が急で難しそうにみえました。

 (登頂:2019年9月上旬)



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。