木曽駒ヶ岳(2,956m) ((1)のつづき)
「~ 伊那側の人からすれば木曾駒ヶ岳は伊那駒ヶ岳でもある。しかし昔から定着した木曾駒ヶ岳を今更伊那駒では混乱する。西駒で落ちついていることでいいようだ。温和な伊那人気質がうまくバランスを保っている。 ~」
(『諸国名峰恋慕 三十九座の愛しき山々』手塚宗求(山と渓谷社))
「奈良井川の源流 茶臼山行者岩の展望」という看板が立っていますが、雲に隠れて何も見えません。
天気は今一つですが、苔コメツガの森が霧に覆われているのはいい雰囲気でした。
大樽避難小屋を過ぎると、胸突八丁の急坂が始まります。しかし同じ「胸突」でも、富士山の登山道(胸突八丁)よりはずっと楽だったと思います。
途中、「津島神社」の標識があります。地形図にも神社の地図記号が付いていますが、鳥居はどこにも見あたりません。
最も標高の高い津島神社かもしれないと思い、全国におよそ3,000社ある津島神社の総本社に質問してみましたが、この場所の詳しいことは分からないとのことでした。
進路が西から南に変わり、「胸突の頭」を過ぎると展望が開けました。天気も良くなってきました。その先に、西駒山荘が建っていました。
しかしこの日は営業していません。建て替えではなく改装工事中でした。大きな石の積まれた山小屋は、見るからに頑丈そうでした。ヘリコプターが資材を降ろしては、すぐ麓へと下っていきます。1日に20往復くらいするとのこと。
普段は、高山でヘリコプターを見ても行き先はわかりませんが、あのへんに着陸するのかなというのが、今日はわかる感じがしました。
(登頂:2013年8月下旬) (つづく)