みなさん、この星を見ると縁起が良くて、寿命が延びるという星があるのをご存知ですか?
カプーノス
*Canon EOS 6D TAMRON SP15-30 F/2.8 VC USD ISO1250 25mm 8秒
カノープスはりゅうこつ座に含まれる-0.7等級の白い恒星です。夜空に見える恒星としてはシリウスの-1.5等級に次いで全天で2番目の明るさを誇ります。
しかし、南の空低く大気の影響で暗く赤っぽく短時間しか現れず、めったに見られないことなどから一般的にあまりその存在を知られていません。
古代中国では、カノープスは南の地平線すれすれに現れる奇妙な赤い星として知られていました。
縁起の良い赤い色であることやごく稀にしか見られないことなどから「南極老人星」や「寿星」と呼ばれていました。
南極老人とは、日本の七福神の福禄寿の元になった神様で、長寿をつかさどるとされてきました。
そのためこの星を見ることはたいへん縁起が良いとされ、一目見ると寿命が延びるという話が有名です。
日本では、千葉県の房総半島南端にある漁村「布良(めら)」でよく見られたことから「布良星(めらぼし)」と呼ばれ、「布良星が見えると海が荒れる」という言い伝えもあります。
カプーノスの見つけ方
さて、カノープスの見つけ方ですが、とにかく真南が地平線付近まで開けている所で、できるだけ高い所、街明かりが少ない所で探しましょう。
カノープスは南の低空にしか見えず、地平線より上にある時間が短いので、南中する時刻の前後約30分ほどが観察チャンスとなります。
オリオン座や冬の大三角形を見つけて探しましょう!
*国立天文台様参照
地平線付近の低空は大気による減光の影響が大きいため、カノープスは全天で2番目に明るい恒星とは思えないほど暗くなり、地平線に沈む夕日と同じように赤っぽく見えます。私が目視で見た時は、「山間照明かな?」と思うぐらい明るくて赤っぽい感じの輝きの星でした。今回の撮影地は、兵庫県猪名川町の大野山(標高753m)と言う所で、猪名川天文台が頂上にあります。ここでは標高が高いため、見えている時間が長くて2~3時間ぐらいは見えています。
みなさんももし機会があれば、見ると縁起が良いとされるカプーノスを探してみましょう!