日記も気ままに

JULIEというフィクション、澤田研二というノンフィクション。
フィクションには裏打ちされたノンフィクションがある。

諸田玲子「相も変わらずきりきり舞い」

2016-02-07 | 【ま】行
2014年2月20日 初版第1刷発行 光文社
装幀;川上成夫  装画;村上豊



2012年~2013年・小説宝石に掲載された7話を一冊にしたもの。

十返舎一九の娘、舞ちゃんが、
父の一九と、
居候として一緒に住んでいる葛飾北斎の娘のお栄と
これまた居候で仇討のために駿河から出てきた今井尚武たちに、
きりきり舞いさせられる物語。

7話は、どの物語からでも読めるように毎回登場人物の説明があって、
私の気持ちが、出だしのところで少々あしぶみ状態
って言うのが気にはなったけれど、

継母えつのおおらかさもほのぼのと安心感があるし、
舞ちゃんがいうところの奇人三人の、
物事の本質を見極める力がさりげなく書いてあって、
どの物語も面白かった。

最後の物語は予想できたけれど、
ほっこりと終わっていて、
舞ちゃんのこれからのシアワセを祈ってしまいました。
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