日記も気ままに

JULIEというフィクション、澤田研二というノンフィクション。
フィクションには裏打ちされたノンフィクションがある。

江國香織 「ホテルカクタス」

2019-06-30 | 【あ】行
2001年4月1日 単行本は、ビリケン出版

2004年6月25日 第一刷 集英社文庫 ←私が読んだのはこちら。友達から借りしました。決して625だからやないです。

画家:佐々木敦子

江國さんと言えば、何と言ってもデビュー作「草之丞」やね。大好きな話。
それから、ジュリー還暦のことを女性誌に書いていらっしゃったね~

と検索してたら、ねじめ正一さんと江國さんのを



          



挿画は油絵で制作されたもの、ということです。
室内・廊下・螺旋階段・椅子・ドア・部屋に無造作に置かれたボール等々だけで、人物の姿は書かれていない。
まあ、登場人物が「きゅうりと帽子と2」だし、この人達が実際の姿で書かれていたら、余計にイメージができないかも。

ラジオドラマの自由さがあるな、、、。

自由さといえば、役者さんが出てくるものより動きとしては人形劇の方が自由度が高いな、と思ったのが、「悟空誕生」。
それより、もっと自由なのが、ラジオドラマだな、って思った。
でも、実際の人の声が入るので、それには影響を受ける。
そうなれば、やはり文字だけの本かな、、。こっちが好
いやいや、ラジオドラマの場面設定の自由さは文字だけの物とあらそうかなぁ、、
などなど、、とかって考えながら読んでました。

読み進んでいくと、
「きゅうり」のおおらかさ・「帽子」のハードボイルドさ・「2」の几帳面さが、
もう、、物ではなくて、すっかり生き生きとした「人」。

ああ・・・「ぶたぶたさん」もそうだった。
物じゃなくて生き生きとした「ひと」だ。

それぞれに個性のある、気の合わなさそうな3人が違和感と共感を持ってお互いの違いに気づき、
でも認め合いながら少しずつ距離を縮めていく。

物語、最終的には、ホテルカクタスは無くなり、3人はそれぞれに引っ越してしまう。

また会える、という素敵な可能性をのこしつつ。



     

久しぶりの読了。
お借りしたまま途中がまだある。

では、次はそれを
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