Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

1980年代をみてみよう ・・・・・其の一

2016年09月14日 | 1980年代をみてみよう

リトルイタリア・・・其の二 

 

このブログは Gourmet The magazine of good living、1/1984 から一部分を、Mimi Sheraton氏がAugust 5, 1983 の The New York Times に寄せた “ RESTAURANTS ” の記事、http://www.nytimes.com/1983/08/05/arts/restaurants079751.html?pagewanted=allから引用させていただきました。

                                                      

                             

リトルイタリアに新しくできたレストランについて Mimi Sheraton 氏が The New York Times 紙上で述べています。

「リトルイタリアにイタリアンレストランが新しくできるのはいつものことだけれど、五ヶ月前にできたマルベリーストリートとブルーム-グランドストリートにある Georgine Carmella は室内の装飾、レシピから言っても今までにない極めて洗練されたレベルである。ニューヨーク北部のレストランで Genoese シェフと一緒に働いていた Georgine Cavaiola が調理を、パートナーの Carmella Seijas がダイニングを取り仕切っている。」

「シェフの腕は確かで、食欲をそそるアペタイザー。アンチョビとケイパー。レッドペッパーのフライ添え娼婦風パスタ。きつね色に焼いたモツァレラスライスのファーストコース。蒸しムラカキイガイ。ムール貝ポジリポのレッドオニオン。ハーブ、オリーヴオイル和え。ガーリックを利かせたトマトブロスフレッシ。ピリ辛刺激を加えたサンドライトマトをのせたフレッシュモッツァレラ。ハーブとビーフのカルッパチョ。メロンをのせた生ハム。申し分ないファーストコースである。しかもゴルゴンゾーラのルッコラ添えはファーストコースを終えるにふさわしいサラダです。」

「パスタは前菜にふさわしい。柔らかいラヴィオリ。空気を含んだリコッタチーズ。光沢のあるバター。ピリッと優しく舌を刺すペッパー。当を得たセージの使い方。」

「糸のように細いカペッリーニに絡みつく、歯ごたえのある野菜が入ったプリマベラトマトソース和え。絶妙なコントラストで配置された肉詰めのトルテッリーニとクリームののった生ハム、歯ごたえのあるサヤエンドウ。ガーリックを入れたオリーヴオイルがよく絡む一口大のブロッコリーに大きさを合わせた貝殻形のカヴァテッリ。リングイネのホワイトカームソース和えは、軽くソテーしたガーリックトレッドホットペッパーの加減がよい。適度な固さのシャンパンリゾット。ペン軸状のペンネのソースはトマト缶を使い、味付けがなされていないが、生のバジルがそれを補っている。パスタは分けて食べることができるが半分の料理を注文することはできない。」

 

中略

 

場所; 165 Mulberry Street, between Broome and Grand Streets. 226-3999.

雰囲気:カジュアルではあるが、スタイリッシュなダイニングルーム;雰囲気のあるカフェ。丁寧でてきぱきとした動きのスタッフ;葉巻やパイプ喫煙は禁止されています。

 

お奨め料理:ペッパーのフライケイパーアンチョビ添え、モッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添え、ムール貝の冷製オリーヴオイルハーブ和え、モッツァレラサンドライドトマト添え、生ハムとメロン、カルパッチョ、アサリのポジリポ、ルッコラサラダのゴルゴンゾーラチーズ和え、カッペリー二の野菜和え、ラヴィオリのセージバター和え、カヴァテッリとブロッコリーのガーリックオリーブオイル和え、トルテッリーニのクリーム添え、生ハムとサヤエンドウ、リングイネのホワイトカームソース和え、シャンパンリゾット、シュリンプのグリルとローストチキンのガーリックハーブ和え、仔牛レバーのヴェネティア風、フィレミニヨンのステーキ、ホワイティング (小型のタラ)ソテーのオリーヴとペッパー和え、ホタテのソテーバターとホワイトワイン和え、チーズケーキ、カノーリ(カリっと揚げた生地にリコッタチーズがベースのクリームをサンドしたもの。)、ラズベリータルト、ワイルドブラックベリー、チーズとフルーツ。

値段:ディナー、アラカルトを入れたメインコースが 8―18 ドル。裏メニュの価格は表示されていません。

使えるクレジットカード: American Express.

営業時間:ディナー、火曜日から金曜日、6―11 P.M. ; 土曜日と日曜日, 5ー11 P.M. 月曜日休日。

Georgine Carmella 氏に興味のある方は http://georginecavaiola.com/#topContent をご覧になるといい。彼女の仕事ぶりや彼女の生活が見えてきます。

 

長々と新聞記事を引用したのは、レシピが優れているからです。

開業直後のレシピが 1/1984 年の Gourmet 誌に紹介されているので取りあげます。3レシピ紹介されています。1/1984 は営業を始めてから4か月目に当たります。ちょうどレストランの運営にも慣れてきた頃のものです。

 

The New York Times で取り上げられたシャンパンリゾットから始めましょう。

 

シャンパンリゾット

材料 (4-6人分):

刻んだタマネギ                                  1/2 C 

無塩バター                                   2/3 C

Arborio rice (イタリアのリゾット用の米)              2 C       

ドライシャンパン又はドライホワイトワイン           1/2 C

チキンストック※                6 C

挽いたパルメザンチーズ                 1 C   

 

方法:

鍋にタマネギ、バターを半分入れて中火で5分間クックします。ライスを加え中火の強火で2分間バターがライスを覆うまでクックします。シャンパンを加え、3-5分間又はシャンパンがなくなるまでしっかりと煮ます。煮ておいたストックを1カップ加えて2-3分間又はストックがなくなるまで煮ます。ストックを1カップずつ加えてライスをアルデンテに仕上げます。残りのバターと塩、ペッパーを入れて火から外しパマザンチーズを振る。

 

2つ目は本文では触れていなかったロックコーニッシュのレモンハーブ添えです。

絵がGourmetにありましたので引用しておきます。

              

小さいトリなので四人前でしょう。

ロックコーニッシュのレモンハーブ添え

材料:

1 1/4ポンドのロックコーニッシュ            4羽

レモン 4つ切り                 1個分

セージ (みじん切り)               1TBS

ローズマリー (みじん切り)             1TBS

澄ましバター                   1/2 C

パセリ (みじん切り)

スライスレモン

 

方法:

トリを洗って水気をとる。ロースティングパンにのせる。四つ切レモン、ハーブを腹に入れる。塩とペッパーを振り入れる。バターを前面に塗る。塩、ペッパー、ハーブをトリの前面に振る。400°Fで35分間、バターを塗りながら焼く。ガーリックを振りながら5分間さらに焼く。又はモモをフォークで刺して透明な汁が出るまで焼く。熱しておいた平皿に入れてみじん切りしたパセリを振り、パセリの若枝、レモンスライスを飾る。

 

3つ目はおすすめ料理の中に入っているモッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添えです。

 

モッツァレラのフリッターケイパーアンチョビ添え

材料(4人分):

1/2インチの厚さにスライスしたモッツァレラ       4枚

ころも:

卵                         1個

ブレッドクラム                   2/3 C

バター                      6TBS

ケイパー                     1/4 C

アンチョビ(洗ったもの)                 1/4 C

ドライのホワイトワイン                1/4 C

レモンスライス

パセリとパセリのみじん切り

 

方法:

モッツァレラに粉をまぶして卵に漬ける。クラムをまぶしてラックに並べる。

大きな鍋にバターを2TBS熱してモッツァレラを1 1/2分間両側をきつね色になるまでソテーする。熱しておいた平皿の上で切り分ける。鍋にケイパー、アンチョビ、ワイン、残しておいたバター4TBSを入れて細かく切ってバターが溶けるまで中火でソースをクックする。ソースをモッツァレラの上にかけ、レモンスライスとパセリを飾る。

 

Gourmet 誌と The New York Times に書かれていたものはこれだけなのだけれど、これでこのブログを終わってしまっては、食事の最後にチーズがないディナーのようでしょう?

そこで、かってGeorgine Carmellaで働いていたという人物のサイトを探しました。 

http://www.astackofdishes.com/pink-drinks-too-more-summer-sunset/ から

ピンクドリンク サマーサンセットカクテル ( Pink Drinks Too- More Summer Sunset Cocktails ) June 25, 2012  by  Gail Watson を見つけました。 

                         

 

彼女のお話を聞いてみましょう。

「何年も前に」といいながら、彼女は記憶を辿ります。「80年代後半のヌーベルキュイジーヌが始まる少し前に Georgine Carmella で作っていた飲み物です。」と話してくれました。

「アマーロ ( Amaro, イタリアのハーブリキュール。通常食後酒として飲まれるもので苦味と甘みのある、アルコール度数 16-40%のシロップ ) を食前酒として使ったらどうだろうかと試してみました。チナールやカンパリとは異なる土臭い苦味を、ジンをベースにレモンソーダと一緒に入れて “A Bitter Kiss” と名付けて夏の季節に数年間お出ししていました。ジンやトニックに代えて、カンパリ好きの方々にも好んでお飲みいただけたようです。」 

「二つめのカクテルはブラックチェリー・ライム・リッキィ・マティニです。深紅色のチェリーとブラックペッパーでシロップを作ります。ブラックペッパーを使って棘のある甘さの角を取るのでその量が重要になります。柑橘系の香りを加えると香りの角が取れます。

              

 

ビターキッス( 1グラス) : A Bitter Kiss

 

ジン              3 ts

カンパリ             1 ts又は香り付けに入れる

レモン/ライム ソーダ       3オンス

ライムスライス

氷を浮かべてサーブする

               

ブラックペッパーチェリーシロップ ( 1 グラス )

 

アメリカンチェリー                         1 C

砂糖              2 C

 ブラックペッパー          6粒

材料をボールに入れて混ぜ、封をして一晩テーブルの上で寝かせる。出てきたジュースを濾す。シロップをきれいな瓶に入れて冷蔵庫で保管すると3か月持つ」。   

 

ブラックペッパーチェリーライムリッキィ(1グラス) 

シェイカーの中に氷を入れて以下の材料を混ぜる。

ウオッカ                         4 ts

ライムジュース                      2 ts

バーシュガー又は細かい砂糖               2 ts

シェイクし濾してマティニグラスに注ぐ。そっとチェリーシロップを  1ts

又は香りづけに加える。

 

食後酒となりましたでしょうか?