Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 142

2020年11月10日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ

マダム カロリーヌ テストゥ Madame Caroline Testout Rose

四季咲き、香りは微香、花径8.5㎝、一輪咲き、樹高,半直立0.8m

ペルネ・デュッシェ(Joseph Pernet-Ducher、フランス)1890年に作出

    

         

健康な緑色を保つためには、( 耐病性は、うどんこ病、黒星病ともに普通ですが、) 壁面に這わせるため1週間~10日に1回以上の定期的な薬剤散布をした方が良いでしょう。薬剤散布をしない方針であれば、日光、良い土壌、新鮮な空気、水、そして頑丈なアーチ道を用意する必要があります。

ティーハイブリッドクライミング、マダム カロリーヌ テストゥは、今でも世界中の庭で栽培されています。つぼみは大きくて球形で、花は明るいピンクで中心が濃くなります。デヴィッド オースティン(David Austin)はこの薔薇を使って "Wife of Bath"※ を制作しました。香りが強く開花を繰り返します。この薔薇は、1年前の枝にのみ開花し、翌年の花のために新しい枝を用意しなければならないので、開花期間が短いです。(ただし、一部のダマスクローズは秋に2回目の短い開花をします)。

 

ハイブリッドティー種という系統を確固たるものとした、リヨンの魔術師、ペルネ デュッシェが作出した品種です。ラ フランスが最初のハイブリッドティー種であるといわれていますが、ハイブリッドティー種という系統を世に知らしめたのは当品種です。オールドローズからモダンローズへと移り変わっていくその瞬間の様子を間近で見ることができる貴重な品種です。長蕾から開花していく艶やかなピンク色の半剣弁高芯咲き。花弁数は20〜30弁程度の、オールドローズの雰囲気がまだ残っている独特な花容です。花弁数が多くても雨でも花が開きやすい、完成度の高い薔薇です。樹勢はあまり強くありませんが、耐暑性、耐病性にも優れています。

 

※Wife of Bath

   

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rose_Wife_of_Bath_17RM2420-PSD.jpg 

 

チャイナローズ、Rosa chinensis は、新しい枝に花をつけるため、一年中開花して成長します。中国の薔薇の遺伝子を利用して、ヨーロッパのブリーダーは18世紀に驚くほど多様な新しい薔薇を作りました。例としては、ブルボンローズ、ポートランドローズ、ノイゼットローズ、およびその後に作られた二度咲きの薔薇や大きな一輪咲きのティーローズなどがあります。Rosa multiflora を集団遺伝子(genetic pool)に含めると、多くの花が咲く薔薇が生まれます。これは、ポリアンサ(polyantha)やフロリバンダタイプ(floribunda types)と呼ばれます。オールドガーデンローズは、1867年に最初のティーローズハイブリッド(ラ フランス)が導入される前に育てられたすべての薔薇を表現する用語です。