BLロック王子小説「ディスティニーアンダー・グラウンド-ギターとスターに愛され過ぎた王子-」

 ★過去に傷を持つ美貌のロックギタリスト遠藤麻也(まや)。運命の恋人・日向 諒と東京ドームに立つが…

★BLロック王子小説24-5「ディスティニーアンダーグラウンド」

2021-02-17 23:00:00 | ★ディスティニー24章
「諒、すごいじゃん。これどうしたの? 高かったんじゃない?」
「いやあ、それがね、欲しいかもとかずっと俺達も迷ってたよね? 」
「うん…」
「それで…俺はテレビなんて忘れてたんだけど、社長が、プレゼントしてやるって…ドームでどんだけ金かかるかわかんないから、俺は辞退したんだけど…社長は聞かなくて…」
「えー、社長どうしちゃったんだろう…」
 すると諒は、恥ずかしそうに、両手で顔を覆い、
「麻也さんいなかったから、そんなに寝室ではテレビ見ません、とも恥ずかしくて言えなくて、そこですぐ決まっちゃったの」
「何でまた…」
「これからますます忙しくてテレビも見られないような俺たちに、色々と世間の動きも学ばせたいみたい。できるだけたくさん流行りのものを見ておけってさ。つまベッドルームでまで勉強しろってことなんだよ~」
 そこまで聞いて麻也もため息をついてしまった。
「ドームやるんだしねえ、時代を掴んでおけってことなんだろうけど…でもこれじゃ睡眠学習じゃん」
睡眠学習、という古い言葉に諒が大笑いしてくれたので麻也はほっとした。
 しかし、須藤もなぜか「CMも時代の鏡ですからできるだけ見て下さいね」と言ったという。
 しかし、その言葉には麻也は少し引っかかった。