おはようございます!
今日から劇団あおきりみかん、東京の劇場入りです。
今週金土日の『秘密公表機関』東京公演、是非ご来場くださいね☆
さて。私、近藤絵理が、あおきりメンバーに気になることを聞いてみちゃう企画「教えてあおきりみかん!」。実はあんまり知らない「お芝居を始めたきっかけ」をみんなとお話ししてみようと思ってます。
今回は、『秘密公表機関』に出演中の「平林ももこ」に聞いてみました。
掘り下げれば掘り下げるほどに、平林ももこの仄暗い部分が出てきて、ここまで暗いと逆に面白い!と思ったくらいでした。
さて、どんなインタビューになったのか!?
平林ももこ HIRABAYASHI MOMOKO
2013年、あおきりみかん7期メンバーオーディションを経て入団。
2018年、劇団あおきりみかん 其の参拾八『秘密公表機関』に出演中。
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絵理「演劇を始めたのはいくつからなの?」
ももこ「大学に入ってから始めました。
高校の時は全然演劇に興味が無かったんです。でも、高校の時に仲良くなった友達が『ラーメンズ』が好きで、私もラーメンズにハマり、その友達が『私、演劇部あったら入りたかったんだよねー』って話をしていたので、私も演劇って楽しいんだろうなぁ、大学でサークルあったら入りたいなぁって思って、入ったら……こうなっちゃいました(笑)。」
絵理「それまで他に部活はやってなかったの?」
ももこ「高校の時は美術部で、中学の時は吹奏楽やってました。」
絵理「何の楽器やってたの?」
ももこ「チューバです。」
絵理「チューバ!?」
ももこ「知ってます?めっちゃ大きい楽器です。」
絵理「でも劇団で、楽器出来る雰囲気出したこと無いよね?」
ももこ「中学卒業してから楽器に触れて無いですからねぇ。」
絵理「チューバ……持ってないよねぇ…」

チューバ→金管楽器で最も大きく、もっとも低音。
絵理「ももこは出身はどこだっけ?」
ももこ「静岡県富士市です。」
絵理「富士市………って、富士山ある?」
ももこ「(笑)富士の麓が富士宮市で、富士市はその隣ですね。」
絵理「で、高校までは静岡県に居て、大学で名古屋に来たと。それで演劇部に入ったと。
大学では精力的にやってたの?」
ももこ「それが、大学のサークルが学外でほとんど活動してなかったんです。サークルっていうか、同好会で、サークルに昇格するかしないかの4年間を過ごしたので。学祭とか、新人公演とか、新入生歓迎公演とかを大学の講堂でやるくらいで。お客さんも10人とかで。」
絵理「そうなんだね。金城って盛んなのかなと思ってた。(ももこは金城学院大学出身)」
ももこ「キリスト教系だから、聖書劇をやるような劇団も存在するらしいと聞いたことはあるんですけど、遭遇したことはなく…。私が知らないだけかもしれないんですけど。」
絵理「女子大だから脚本は女の子ばっかりの作品をやってたの?それとも男役とかがいたの?」
ももこ「男役ありましたよ。むしろ私、男役でした。他の女の子達がめっちゃ華奢で、見た目の女子力で全然負けてて、だったら男役の方がいいなと思って進んで男役やってましたね。」
絵理「演じることには昔から興味があったの?」
ももこ「無いですね。無いし、めちゃめちゃ人見知りですし、パーソナルスペースもものすごい広くて、お芝居やってお陰様で人間慣れしたって感じがしますね。ずいぶんと社会性を身につけました。
もともと、自己肯定感が高い方では無いんです。
お芝居やる一因としては、承認欲求の解消の仕方というか……。基本的に、自分という人間は必要とされていないんだという自覚があるんですけど、お芝居をやってると、役が決まってポジションが決まると欠けたら困る存在になるわけですよ。そのコミュニティの中では一時必要になるじゃないですか。必要な存在になりたくてやってるっていうのが、昔はありましたね。」
絵理「………暗っ!!」
ももこ「(笑)悲しい話だ……。
今回の『秘密公表機関』の話に飛ぶんですけど、名古屋公演でお客様から『良かったです』と言ってもらう機会もあったんですけど、きっとこれは私というよりも(鹿目)由紀さんの脚本が良く、演出が良く、相手役の(山口)眞梨ちゃんがちゃんと受けてくれているからであって、私が演らなくても誰が演っても面白いわけなのであって、っていう思いがずっと根底にあり続けるので、人からの言葉も素直に100%では受け取れないんですよね。」
絵理「低い………」
ももこ「昔からずっと低いんです。これは治らない気がします。」
絵理「え、友達いる?」
ももこ「いますよ!でも少ないです。精鋭達がいます。」
絵理「でもそうだよねぇ。パーソナルスペース広かったらなかなか仲良くなれないよね。」
ももこ「電車とかでも隣に座れなくてすごい距離取ろうとしてましたからね。いやぁ、成長したもんだ。」
絵理「それで大学卒業してあおきりみかんに入団するわけだけど、いつから観てたの?」
ももこ「『よく聞く』を初めてみたんです。松井さんの出てた方の。」
絵理「あー、私が出てた方ね(笑)。(メソポタミアバージョン)」
ももこ「大学3年で、それまで小劇場のお芝居はちょこちょこ観てたんですけど、『よく聞く』を初めて観た時、『ここはめちゃめちゃ上手いなぁ!』と思って。舞台セットも具象で本当の部屋みたい!と思ったし、芝居も上手いし。その後、7期メンバーオーディションのチラシを見て、その時には何かしらの形でお芝居を続けていきたい気持ちがあったので、学生NGって書いてあったんですけど受けるだけでも、と思って応募したらオーディションに来てもいいって言ってもらえて、記念受験のつもりで受けたら、受かりました。……よく取りましたね!」
絵理「私もオーディション会場にいたから、ももこいたの覚えてるよ。」
ももこ「でも、自己肯定感が低いのに、初めてあおきりみかんでもらった役が『天国の東側』のアイドルの役で。その後何年か経って色んな役をやらせてもらったんですけど、なにが1番難しかったって、アイドルの役が1番難しいです。未だにあの役の解決策を考えちゃいます。」
絵理「どんなお芝居が好きとかあるの?」
ももこ「藤原竜也の『身毒丸』が好きです。大学時代にすごい覚えてるんですけど、赤いバックに白い字で『お母さん僕を妊娠してください』っていうCMが流れてて、『えっ、こんなCMやべぇ頭がおかしい!』って思って、検索して、藤原竜也と白石加代子の『身毒丸』の映像を観て『これはとんでもないものを観た!』と思いました。その後『身毒丸』を生で観る機会があって観に行ったら、それが全然思ってたのと違って。大竹しのぶと矢野聖人のやつだったんですけど、脚本や演出がちょっとかわってたんですよね。藤原竜也の方のDVDを買って帰ったという(笑)。
私はいつかこういう芝居をやってみたいという欲求があって今も芝居を続けていると思います。」
絵理「ふーん。え……なぜ…あおきりに入った?(あまりに世界観が違いすぎて)」
ももこ「私はお芝居が全然出来ないけど、上手くなった方が確実に出れる道があると思って、今まで観た中で1番上手いと思った劇団に入ったんです。
でも、人生で1番泣いたレベルで感動した2作品は、両方由紀さんの関わってる作品で、
一本は、とよたこども劇場の『なきむしロボット』の後に、大人がやった短編(『人類最後の大人』)があるんですけど、はちゃめちゃに泣いたので隣で観ていた眞梨ちゃんが引き笑いしてました。
もう一本は、『下校の時間』。卒業式の歌を歌うシーンがあるんですけど、その歌聞くたびにいまだに泣きそうになります。
入ったきっかけはそれだったんですけど、由紀さんの作品が好きっていうのはあるんですよね。
絵理「では、最後に。
『秘密公表機関』名古屋終えて、東京仙台とツアーしていきますけど、どうですか?」
ももこ「ちゃんとやれば誰が演っても面白い作品だと思うので、ちゃんと演れるようになりたい。
後、眞梨ちゃんと絡むのが、新人公演以来初めてなので、新鮮で楽しいです。同期なので話しやすいし。面白いので、是非観に来てください!」