![]() | 木洩れ日に泳ぐ魚恩田 陸中央公論新社このアイテムの詳細を見る |
荷物の運び出された2DKのアパートで、一夜をすごす男女の物語。
朝が来ると、二人は、別の場所へと出て行くことになっている。
缶ビールを飲みながら、惣菜をつまみながら、他愛のない会話を交わしながら、二人は待っている。
あの旅の真実を彼が、彼女が語ってくれるのを。
さあ、椅子取りゲームのような夜の始まりだ。
ヒロとアキ、二人が交互に語ることで、ひとつの事実が、二つの側面から浮かび上がってくる。
別離へとつながるきっかけになった旅、それ以前の出会い、蘇る過去の記憶、事件。
この心理描写は、さすが恩田陸だなあ。
まるで舞台劇を観ているような作品でした。
おすすめ度、★★★☆☆
☆おしらせ☆
6月17日の絵本の時間の記事を書きました。
Sさんと私が読んだ絵本のリストがあります。こちら→やあっ!のあしあと