小話1
テレビの番組で、温泉に行って美味なる物を食べるというのを見ながら、
晩酌するのが趣味の夫に「私も毎日作ってばかりで飽きたから、
おいしい物を食べに連れていって」と言うと、
夫いわく「同じ物ばかり作るから飽きるんだ」。
小話2
通勤ラッシュの駅で。「白線の内側に下がってお待ち下さい」との
アナウンスも効果無し。が、「そこのかっこいい方、下がって下さい」と流れると、
みんなが一歩下がっていた。
小話3
夜、目を覚ますと布団が半分の長さになっている。
怪奇現象かと怖くて、そのまま我慢して眠った。
次の晩も目を覚ますと半分に。
恐ろしかったが、勇気を出して明かりをつけたら、自分が90度回転していた。
小話4
数年ぶりで風邪をひき、お医者さんへ行った。
超満員でなかなか自分の番が来ず、気分も悪くなってきた。
その時、隣に座っていたおばあさんが声をかけてくれた。
「しんどいやったら、家帰って休みや」
『滴 の 詩』