
玉ノ井の小路と駅入り口~荷風が撮った写真かどうか不明(以下の写真も同様)
「摘録 断腸亭日乗」の拾い読みで 荷風がカメラを買う記述があった
1936/S11 荷風58歳
10/26 夜 久辺留(銀座の喫茶店キュウペル)に行く
友人に託して新しい写真機を買う 金104円也
12/09 昼食後カメラ持ち亀戸へ 大嶋町から銀座不二アイスで夕食
12/10 午後カメラ持ち浅草公園へ
12/26 夕方烏森夕食 芸妓の艶姿を7,8枚撮る
1937/S12 荷風59歳 写真の現像も自宅で行うようになった
01/16 昼食後カメラ持ち浅草へ出た後 堀切橋の堤防あたりを歩く

堀切橋
02/01 友人が周旋する新しいカメラを購入 310円也 (摘録に無し)
02/03 友人にカメラの撮影方法を教えてもらう
夜 W生とその情婦来る 秘儀を見せる 書けないのが残念
(その写真を撮りたくて 荷風はカメラを変えた説もある・・・)
05/12 銀座で夕食後 玉ノ井へ行き路地を一巡りする 帰宅後写真現像

玉ノ井の路地~「ぬけられます」と書かれた看板が眼につく

玉ノ井の路地~ここにも「ぬけられます」の看板
07/15 夜玉ノ井へ行く この町の光景も眼に馴れて平凡になった
09/13 カメラを持って芝山内を歩く 増上寺境内に兵士が宿泊する由
憲兵にカメラを没収されないように・・・僧侶の忠告で急ぎ立ち去る
10/04 写真焼付 浅草で夕食 ある人の話によれば
・・・戦地へ行った兵士の中には精神に異常をきたす者が少なくない
それらは秘密に銃殺し 表向きは病死にする・・・(以下6行弱抹消)
~この辺りから検閲に備える為か 日誌に抹消の文字が眼につくようになる
近づいてくる戦争の足音・・・次回は「荷風と戦争」の予定
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]