真夜中のカップらーめん

作家・政治史研究家、瀧澤中の雑感、新刊情報など。

「政治家は選挙が第一」なのか?

2009-10-29 12:37:16 | Weblog
鳩山総理も小沢幹事長も、
「議員1年生は選挙地盤を固めるのが仕事」、
と、のたもうた。
ほんまカイナ?

1年生だろうが10年生だろうが、
国会議員の仕事は、「国に尽くすこと」ではないか。
次の当選のために、国政そっちのけ、
せっせと地元に帰ってご挨拶。
本当にそれが、1年生「国会議員」のやることなのか。

もし、地元をうろうろしている阿呆な国会議員がいたら、
「コラッ、お前、なんでここにいるんだ!
国会議員の仕事は、国をよくすることだぞ。
事業仕分けも国政の勉強も、ちゃんと中央でやってコイッ!
支持者にペコペコしてお愛想たれてる時間があったら、
少数だけど一所懸命国に尽くしている先輩政治家にくっついて、
『選挙に勝つ手法』じゃなく、
『国を良くする手法』を学べ!
さあ、行け!」

と、尻をひっぱたいてみてはどうだろう。
小沢某のような選挙しか頭にない政治屋は
ギャフンというところだろう。

選挙に当選しなければ政治は行えない、という理屈はわかる。
野党ではなく与党でなければ、自分の考えを政策に反映させることができない、ということと同じだ。

しかし。今回のようにあからさまに「1年生は選挙が第一」などと、内閣総理大臣が公に発言したことは、過去に無かったのではないか。
さすがは鳩山「一郎」内閣だ。
党が内閣を見事に支配している。
選挙第一の小沢氏の思惑通りということであろう。

明治時代、はじめて衆議院選挙が行われた頃、
「なりたい人よりさせたい人」ということで、各地で候補者を探した。
「させたい人」の中に、「選挙が第一」なんて候補者はいなかった。

党の幹部が率先して議員の劣化を進めている。
まあ、小沢氏にとっては、政治は数だから、阿呆だろうがなんだろうが言うことを聞く議員であればいい訳だ。

なまじ知恵をつけて「国のため」なんて議員が出たら、
選挙目当てのバラマキ政策に反対されかねない。

しかし、こういうことを続けていけば、必ず組織は劣化する。
当然、良識的な国民の支持も失う。
はたして、1年生議員の中に、
「それでも自分は国のために尽くす」と言って小沢氏と正面から戦う、勇気と見識のある議員が出てくるかどうか。
民主党の未来は、ここにかかっている。

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