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中東の政治地図の変化-レバノンをめぐるドーハ協定 |
2008年8月25日 |
ドーハ合意の内容 |
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中東の政治地図の変化-レバノンをめぐるドーハ協定 |
2008年8月25日 |
ドーハ合意の内容 |
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中東アーカイブ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110113-00000122-mai-int
【カイロ和田浩明】レバノンでイスラム教シーア派組織ヒズボラ系などの閣僚11人の一斉辞任により、スンニ派サード・ハリリ首相の連立内閣が崩壊した。スレイマン大統領は13日、残った閣僚に暫定的な職務継続を要請し、新たな「挙国一致内閣」の形成を呼びかけたが、新政権発足には長期間かかる見通しだ。宗派間対立の火種だったヒズボラが、またしても激震を招いた格好となった。
辞任したのはヒズボラが主軸の反米・親シリア勢力の閣僚10人と大統領指名の閣僚1人。憲法規定で閣僚30人中3分の1以上が辞任すれば内閣総辞職と見なされる。
辞任閣僚の一人、バシル・エネルギー水資源相は記者会見で「(ハリリ)内閣は機能不全で国民の重荷となった」と述べた。
一斉辞任の理由は、ハリリ首相の父親、ラフィク・ハリリ元首相の暗殺事件(05年)を審理する国連のレバノン特別法廷に対する不満だ。ヒズボラは自派関係者の起訴を懸念し、同法廷への費用拠出停止やレバノン人判事の引き場げを要求したが、ハリリ首相は受け入れに抵抗してきた。
この問題では、シリアとサウジアラビアが協調して調停。ハリリ首相が同法廷の起訴内容を支持しないことと引き換えに、国軍を超える武力を持つとされるヒズボラが事態を静観する案が協議されてきたとされる。だが、ヒズボラ系閣僚らは11日、「調停は不調に終わった」と宣言していた。
内閣崩壊により、ハリリ首相の政治的影響力の大幅な低下は避けられない。また、イランの中東地域での勢力拡大をけん制するためハリリ支援を続けてきた米国にも、大きな痛手となった。続きを読む
アラブ世界が、大きく揺れ動いています。
今月14日、北アフリカのチュニジアで起きた市民の抗議行動。
23年続いたベンアリ前大統領の独裁的な政権が崩壊するまでに発展しました。
同じような政治体制を敷いているアラブ諸国に強い衝撃が広がり、
各国の首脳は対応に追われています。
こうした中、先週、シリアのシャアバーン大統領補佐官が来日しました。
『シリア大統領補佐官に聞く 変動するアラブ世界』
インタビューでは、まず、
シリアが、チュニジアの政変をどう見ているか、尋ねました。
【シャアバーン大統領補佐官】
「エジプトでも焼身自殺が起きた。
アルジェリアやヨルダン、イエメンでも混乱が起きている。
今回の出来事は、アラブ諸国に伝染し、
将来の中東の姿を変えてしまう可能性がある」。
【質問】
「同じことは、シリアでも起きますか?」。
【シャアバーン大統領補佐官】
「シリアは、他のアラブの国とは異なり、欧米の不当な圧力や制裁を受けてきた。
だから、シリアでは、政府と国民の間に断絶はなく、
政府が市民運動で倒されることはないと思う」。
(吉井)
Q3:
この発言をどう解釈すれば良いですか。
(出川)
A3:
説明を加えるなら、チュニジアをはじめ他のアラブ諸国は、
欧米のいいなりになって、民衆の気持ちを無視してきたので、
政権がひっくり返ってしまった。
しかし、シリアは、欧米のいいなりにはならず、
政府と民衆の間に連帯感があるので、同じことは起きない、という意味です。
何とも、都合の良い理屈だと思います。
アサド父子が、何十年も、権力を独占してきたわけですし、
政治活動や報道、言論の自由が著しく制限されているという
国際人権団体などの報告もあり、チュニジアとの共通点は多々あります。
実際、アラブ世界では、長期の独裁政権や汚職、失業、貧困など
チュニジアと同様の問題を抱えている国が多く、
各国とも、今回の出来事が自分の国に飛び火することを強く警戒しています。
先週、アラブ各国の首脳は、緊急の会議を開き、
各国が連携して、失業対策に取り組むため、
基金をつくることなどを申し合わせました。
しかし、抗議のうねりは収まっておらず、
アルジェリアやイエメンなどでも、
民主化や大統領の退陣を求める市民のデモが起きています。。
レバノンもアラブの国ですが、レバノンでは、6年前、
親米派のラフィク・ハリリ元首相が大規模な爆弾テロで暗殺されました。
この事件をきっかけに、長年、レバノンに駐留し、
実質的に支配していたシリアの軍と情報機関がレバノンから撤退しました。
総選挙を経て、おととし、
次男のサアド・ハリリ首相による挙国一致の連立政権が発足しました。
国連の特別法廷は、今月、元首相暗殺事件の訴追手続きを、開始しました。
特別法廷は、まだ、被告の氏名や所属を公表していませんが、
イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーが
訴追されるのではないかと見られています。
ヒズボラは、シリアとイランの支援を受けています。
特別法廷の判断を認めないよう、政府に要求しましたが、
ハリリ首相は、これを拒否したため、
ヒズボラに所属する閣僚など11人が、
今月12日、一斉に辞表を提出し、連立政権が崩壊しました。
【シャアバーン大統領補佐官】
「訴追手続きは具体的な証拠に基づいてなされるべきだ。
国連の特別法廷のやり方は公正でない。
間違った証言を採用するなど、政治的にねじ曲げている」。
シリアは、ヒズボラの事件への関与を強く否定しています。
シリア自身が関与していたのではないかとする報道もあり、
こうした疑いをかけられていることに強く反発しています。
今後、レバノンで、欧米に近い勢力と、
シリアやイランに近い勢力との間で、対立が深まり、
内戦が再発する恐れも指摘されています。
そうならないようにするにはどうすれば良いのか補佐官に聞いてみました。
【シャアバーン大統領補佐官】
「アメリカが手出しするのをやめて、レバノン人自身に解決を任せるのが最善だ。
トルコ、カタール、シリアの3首脳が協議した結果、
アメリカの圧力のかからない場所で、レバノンの各派が交渉を行い、
次の首相を決めるべきだという結論に達した」。
このように、シリアは、
アメリカの影響力がレバノンに浸透することに強い警戒感を示しています。
レバノンの将来をめぐって、今後、
シリアとアメリカの綱引きが熾烈さを増すことは確実です。
そのアメリカとの関係ですが、ちょうど大きな動きと重なりました。
アメリカは、ハリリ元首相の暗殺事件の直後に、
シリアに駐在する大使を本国に召還し、そのままになっていました。
これは、シリアの関与を強く疑ったブッシュ前政権の政策でしたが、
オバマ大統領は、新しい大使を6年ぶりにシリアに派遣したのです。
大使の復帰が、シリアとアメリカとの関係改善につながるのかどうか、
尋ねてみました。
【シャアバーン大統領補佐官】
「関係改善は、今後のアメリカの出方次第だ。
確かに、オバマ政権になって、両国の関係は良い方向に向かっている。
発言のトーンや姿勢は良い。
しかし、シリアに対する敵対的な措置が全く解除されていない。
アメリカの今後の出方を見極めたい」。
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★ハリリ暗殺は、レバノンに米軍基地を建設するため ---阿修羅掲示板より、投稿者 Wotan ハリリは、凡アラブ主義者でレバノンの愛国主義者であり、北レバノンでの米軍基地建設計画に断固として反対していた。 ブッシュ政権と米軍は、レバノン北部での基地建設に次のような戦略的意義を持っている。 1)イラクへの通過点でありロジスティクスの確保。2)米兵の休養基地 3)始動したばかりのBTCパイプラインの防衛。4)シリア不安定化の工作拠点。 報道によれば、この基地についてはカタールの空軍基地と同規模のものが計画されているという。 (そして、この建設を受注するのが、二つの会社。ジェイコブ・エンジニアリング・グループ(Jacobs Engineering Group of Pasadena, California)とベクテル。前者は、すでにサウジアラビアでアラムコの仕事、イラク占領、ボスニア、トルコなどなどで受注。) アメリカとイスラエルのメディアは、ハリリ暗殺をシリアによるものというストーリーを紡いでいるが、多数の中東の観察者たちは、ハリリ暗殺はシリアの利益にはならず、ブッシュとシャロンの両政権が全ての点でそこから利益を得る、とみている。 レバノン情報組織のハイレベルからの情報によると、ハリリ暗殺はブッシュとシャロンの両政権によってオーソライズされた、きわめてソフィストケイトされた 爆発で暗殺されたのである。これは、2002年のホベイカ暗殺(当時、ブリュッセルの人権裁判所で,シャロンに対する証言を準備中)と同じ、ルージュシリ ア情報部(? )によって遂行された。 さらに、このような、ハリリやホベイカのような政治的指導者の暗殺をホワイトハウス内部でオーソライズしてきたのが、カール・ローヴ、ネオコンのエリオッ ト・エイブラムス(Elliott Abrams)国家安全保障担当大統領副補佐官であたり、とくに後者は、秘密工作や暗殺について、シャロン政権とホワイトハウスを結ぶキーリエゾンであ る。「エイブラムスはその秘密工作を実行するかどうか、イスラエルにウィンクで指示する」と、ある情報源の一人は語る。 【ハリリ首相暗殺関連】 ○レバノン全軍、前首相暗殺で警戒態勢 ○ベイルート米軍本部爆破事件を事前に知っていたイスラエル 動画&図解含む ○05/03/05 -米国防総省、シリア侵攻、政権打倒計画の準備完了 衛星写真はレバノン前首相爆殺犯はモサドを示唆 -図解、ハリーリー暗殺とイスラエル |
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★シリア内相自殺=ハリリ氏暗殺に関与か 【ダマスカス12日】シリア国営通信によると、カナン内相が12日、ダマスカスの執務室で自殺した。関係当局が捜査しているという。 カナン内相は1982年から2003年まで、レバノン駐屯軍情報機関のトップを務めた。同内相は9月、他のシリア高官とともに、2月にレバノンのハリリ元首相がベイルートで暗殺された事件について、国連調査団の事情聴取を受けたばかりだった。 米財務省はカナン氏がベイルート駐在中、汚職やテロ支援にかかわっていたと批判している。ハリリ元首相暗殺では、シリア政府の関与が指摘されているが、同国政府は否定している。〔AFP=時事〕
【追記】12日、シリア内相死体で発見さる |
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★シリアの危機 ---2005年10月15日 田中 宇 |
2005年10月15日田中宇
10月12日、シリアの内務大臣であるガジ・カナーンが、大臣室で死亡した。シリアの国営通信社は自殺であると報道し、シリア政府関係者は、拳銃で自殺したと述べている。
カナーンは1982年から2002年までの20年間、シリア軍の諜報機関のレバノン駐在代表をしていた。レバノンは1982年に南隣のイ スラエル軍がアメリカ軍を巻き込んで進駐し、傀儡政権を樹立しようとしたが、テロ攻撃を受けて米軍が撤退し、その後イスラエルも撤退した。イスラエルの力 が弱くなるのと入れ替わりに、東隣のシリアの支配力が強くなったが、約20年間におよんだレバノン支配をずっと現地で指揮していたのがカナーンだった。(関連記事)
【アメリカの政権中枢では1980年代以来、イスラエルのためにアメリカの外交を変容させようとするリクード右派のユダヤ系勢力が伸張し、 彼らの権力拡大を防ごうとする主流派(中道派)と隠然と対立してきた。1982年の米軍のレバノン侵攻は、レーガン政権の成立に寄与したイスラエル系勢力 が政権中枢に入り込み、米軍をイスラエル軍のために働かせ、レバノンをイスラエルの傀儡国家にするための戦略だった。この侵攻が失敗した後、レーガン政権 内では「イラン・コントラ事件」などのスキャンダルを通じて主流派が巻き返したが、彼らはシリアのレバノン支配を容認することで、イスラエルの再拡大を防 いだ】(関連記事)
カナーンはシリアのレバノン支配の頂点に長くいたため、今年2月にレバノンのラフィク・ハリリ前首相が暗殺された事件への関与が疑われていた。
2003年3月のイラク侵攻直後から、アメリカは「次はシリアだ」と言わんばかりに、フランスなども誘い、シリアに対して「レバノンから 撤退せよ」と圧力をかけ続けている。この過程で、それまでシリアに支配されていたレバノン内政が混乱し、その中でハリリは暗殺された。暗殺事件の発生を受 けて、アメリカはさらに強くシリアにレバノン撤退を求めるようになり、シリアは「国際社会」の圧力に屈するかたちで、今年5月にレバノンから軍隊を撤退し た。(関連記事)
シリアのレバノン撤退後もアメリカは「ハリリ殺害はシリアの犯行だ」と主張し続けている。ハリリ暗殺は、シリアが絡んでいるかもしれない 高度に政治的な事件なので、当事国のレバノンの捜査機関では手に負えず、代わりに国連が捜査にあたっている。ドイツの検察幹部であるデトレブ・メフリスを 団長とする国連の調査団は9月にシリアを訪問し、カナーンを含む数人を事情聴取した。(関連記事)
メフリス調査団の捜査はほぼ終了し、10月21日に国連安保理で調査報告が行われることになっている。米政府の中からは、ハリリ暗殺事件 の直後から、シリア政府の犯行であると断定する発言が相次いでおり、米マスコミでも、事件直後から「ハリリ暗殺で得をしたのはシリアだから、犯人はシリア 政府に違いない」といった論調があふれ、ワシントンポストやニューヨークタイムスを筆頭に、全米の多くのマスコミが、シリアの犯行だと断定している。(関連記事)
▼カナーンはハリリ殺害に関与していない
カナーンは死ぬ3時間前、レバノンのラジオ局に電話して自分のことを取材させ「これが私の最後の発言になるだろう」と意味深長なことを述 べている。この時点で、自殺するつもりか、尋問されて殺されるかもしれないと感じていたのかもしれない。自殺、他殺どちらにしても、カナーンはかなり追い 詰められていた感がある。彼の死には、シリア政権中枢の内部事情が絡んでいることは間違いない。
アメリカのマスコミでは、メフリス調査団の報告書には、暗殺はシリアの政府ぐるみの犯行であると明記されることは確実だとみられている。 シリアの犯行とされた場合、アメリカは国連に国際法定の設置を求め、そこでシリア政府内で暗殺に関与した人々を裁くよう主張するだろうが、そうなるとシリ アのアサド大統領は、カナーンを犯人として差し出すことになるかもしれない。カナーンは、そうした動きを悲観し、報告書発表の約1週間前に自殺したのでは ないかという分析記事があちこちで出ている。(関連記事)
しかしカナーンは、暗殺されたハリリと親しかった。カナーンがハリリを殺したいと考えていた可能性は低い。
スンニ派イスラム教徒であるハリリは、若いころレバノンからサウジアラビアに渡って建設会社を興し、1970年代の石油価格高騰時のサウ ジの建設ラッシュの中で大儲けした後、内戦後のレバノンに戻り、破壊されたレバノンの復興で儲けながら政界にも進出し、3回首相になった人物である。ハリ リがレバノンに戻ってから首相になっていく過程で、カナーンはハリリの手腕を評価し、支援していた。
1980年代に内戦がひどくなるまで、レバノンの首都ベイルートは、中東の金融取引の中心地として繁栄していた。内戦後、レバノンを支配 したカナーンらシリア政府は、ベイルートを再び繁栄の都に戻し、その儲けをシリアも享受したいと考え、ハリリのような政治力のあるやり手のビジネスマンを 重用した。
カナーンは個人的にも、ハリリとのつながりでレバノンでビジネスを展開していた。メフリス調査団の尋問に対し、カナーンはハリリから過去 に受け取った高額の小切手の束を見せ、自分はハリリからこんなに金をもらっており、ハリリと親しかったのだから、殺すはずがないと証言した。これに対して 調査団の尋問者はカナンに対し「あなたは容疑者ではないから安心してよい」と述べたと報じられている。こうした点をふまえると、カナーンがハリリ暗殺計画 を立案ないし関与したとは考えにくい。
▼レバノンの微妙な政治バランスを崩したシリアの二世
ハリリは殺される4カ月前の昨年10月に、首相を辞めるとともに、それまでの親シリア的な立場をやめて反シリアの立場に転換したが、これ はシリアがレバノン内政に大々的に干渉し、議会に圧力をかけて憲法を改定させ、親シリア的なエミール・ラフード大統領の任期を延長したことに抗議したもの だった。それまでシリアの支配下で比較的安定していたレバノンの政界は、それ以来、混乱の度合いを深めた。
レバノンは、マロン派、ギリシャ正教といったキリスト教系の勢力と、スンニ派、シーア派、ドルーズ派といったイスラム教系の勢力がモザイ ク状に分布する複雑な政治環境にある。国会の議席は各勢力ごとに議席数の枠が決まっているほか、大統領はマロン派、首相はスンニ派、国会議長はシーア派か ら選び、議会が大統領を選出し、大統領が首相を任命することが憲法で決められている。
各派閥は、憲法で決められた微妙なバランスに沿って政治を展開してきた。シリアがレバノンの憲法を改定させ、大統領の任期を延長したことは、レバノンの政治システムの微妙なバランスを崩してしまう行為で、ハリリが抗議して首相を辞めたのは当然たった。
シリア政府内で、ラフード大統領の任期延長を決めたのは、バッシャール・アサド大統領自身だったとされている。アサドがラフード再任を決 めた後、ハリリはアサドに呼ばれてダマスカスに出向いた。そこでアサドはハリリに、ラフードの再選に協力してほしいと要請した。ハリリはアサドに「何で首 相の私にも相談せずにラフード再任を決めたのですか」と苦情を言ったが、アサドは「言うとおりにしてくれ」とだけ言って、10分で会談を切り上げてしまっ たという。(関連記事)
今回自殺したカナーン内相ら、アサド政権内の古参側近たちは、ラフードの再任に反対したが、バッシャールは聞き入れなかった。カナーン は、2000年に死去したバッシャールの父親、ハフェズ・アサド前大統領が育てた側近の一人である。シリアは、父親のハフェズの時代には、レバノン人の顔 を立てつつも、反抗する者に対しては裏で隠然と脅しをかけるなど、もっと上手にレバノン支配をしていた。しかし、二世のバッシャールの時代になって、シリ アは上手にレバノン運営ができなくなった。
▼カナーンは「アサド後」を期待されていた?
カナーンの死をめぐっては、もう一つ推論がある。それは、彼がシリアの治安問題に最も精通している諜報・公安関係の第一人者で、しかもシリアを支配するイスラム教アラウィ派勢力の重鎮でもあるということに関係している。(関連記事)
アラウィ派はシーア派系の山岳イスラム教徒で、シリアでは東部の山岳地帯にかたまって住んでいる。彼らが特別なのは、シリアを植民地(国 際連盟の委任統治)支配したフランスが、シリア社会内部の勢力対立を活用し、少数派のアラウィ派(人口の11%)を使って、多数派のスンニ派(人口の 70%)を抑える政策をとり、アラウィ派を優先的に軍人や警察官に就けたことに始まる。
その結果、シリアが1946年にフランスから独立した後も、軍人の半数以上がアラウィ派という状態が続き、これを利用して1970年に政 権をとったのが、アラウィ派将校グループの中心にいたハフェズ・アサドだった。アサドは、政府の治安担当責任者を信頼できるアラウィ派で固め、多数派のス ンニ派をほとんど中枢に寄せつけないようにして、内部からの反逆を防いだ。このため、治安維持などシリアの行政の中心部分は、アラウィ派のアサド家側近者 でないと分からない状態になっている。
欧米の中には以前から、シリアでクーデターを誘発してアサド政権を転覆し、親米政権を作ろうと考える傾向があった。シリアでクーデターに よるスムーズな政権転覆を実現しようと思えば、アラウィ派の重鎮の誰かを動かしてクーデターを実行させ、その人物がアサド家の後の政権を率いるかたちにす る必要がある。そうしないと、政変後のシリアの治安が守れず、混乱してしまう。(関連記事)
アラウィ派の重鎮で、シリアの治安問題に最も精通している人物といえば、長く諜報機関の幹部をやってきたカナーンである。イラク侵攻後、 さかんに「次はシリアだ。必要なら政権転覆を実行する」と言っているブッシュ政権が本気なら、カナーンに目をつけるのが自然な動きだ。しかもカナーンは、 ラフード再任やハリリ辞任をめぐり、今のアサド二世らのやり方に危機感を抱いている。カナーンはレバノン時代にアメリカとの関係がよく、4人の息子のうち 2人がワシントンDCの大学に留学経験がある。(関連記事)
こうした状況を考えると、欧米がカナーンに近づいて政権転覆を画策したが、それがアサド家にばれてカナーンは自殺に見せかけて殺されたの ではないか、という憶測が成り立つ。もしくは、欧米は実際にはカナーンに接近していなかったが、アサド一族の中に、カナーンが欧米と組むことを恐れる者が いて、先制的に殺してしまったとも推測できる。
シリアではこれまでも、自殺と発表されながらも、反逆しそうな高官を政権が殺害したのではないかと疑われている高官の死が何回か起きてい る。5年前には、汚職の疑いで自宅軟禁されていた元首相が、拳銃自殺しているが、これは政権によって殺されたのだろうと考えられている。(関連記事)
▼ブッシュはアサドが譲歩しても潰したい?
とはいえ、アサドがカナーンに代わっても、シリアはブッシュ政権が望む「民主主義」になるわけではない。軍や警察や諜報機関が幅を利か せ、少数派のアラウィが多数派のスンニを支配している状態は変わらない。そもそも、アサド二世は反米主義者ではなく、何とかしてアメリカに許してもらいた いと考え、イラク国境の警備を強化したり、レバノンから撤退したり、国連調査団がカナーンら側近たちを尋問することを許可するなど、譲歩を重ねている。(関連記事)
2015年1月26日
PolicyWatch 2360
2015年1月23日
PolicyWatch 2359
2015年1月23日
PolicyWatch 2358
ジェームズ·ジェフリー、 デビッド·ポロック、 ロバート·サットロフ、 とアンドリュー·J .. Tabler
2015年1月21日
PolicyWatch 2357
2015年1月21日
PolicyWatch 2354
2015年1月13日
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「フォーラムのアイデア」
2015年1月12日
PolicyWatch 2352
2015年1月5日
議会の前に証言
外務国際開発に関する常任委員会、コモンズのカナダハウス
12月4日/ 2014年12月
PolicyWatch 2345
12月/ 2014年12月11
特別な行事
2014年のための賞をステーツマンの研究者を提供するディナー
12月2日/ 2014年12月
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フォーラムのアイデア
12月5日/ 2014年12月
PolicyWatch 2342
12月4日/ 2014年12月
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「外務省」
12月/ 2014年12月3
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政治家
12月1日/ 2014年12月
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「ワシントン·ポスト」
2014年11月23日
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"ヒル"
2014年11月19日
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「ヒュッリイェトデイリーニュース "
2014年11月17日
議会の前に証言
「米下院金融サービス委員会。 "
2014年11月13日
PolicyWatch 2336
2014年11月12日
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「Sپictator」
10月27日/ 2014年10月
PolicyWatch 2330
10月27日/ 2014年10月
PolicyWatch 2327
10月21日/ 2014年10月
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フォーラムのアイデア
10月14日/ 2014年10月
政治警告
Soner Cagaptay とアンドリュー·J .. Tabler
10月10日/ 2014年10月
シリア
シリア軍と組織間のデイル·アル·Zour軍事空港激しい衝突 "Daash」付近を見て、爆弾がHasakah Qahtaniyahの市場町の中心に爆発した。
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31/01/2015 17時01分午後 | シリア |
(レポート)シリア人はクネイトラの殉教者を記念して、パノラマビューで質的に極めて重要と話すのを待って、抵抗語の指導者から話を聞くとすべての彼のスピーチの中で彼と対話することに慣れている。
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31/01/2015夜03時46分午後 | シリア |
シリアのイニシアチブの議会のメンバーと頭が率いるクルド図形数との会議中にシリアワエル·リングの閣僚会議のヘッド。
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11:55で31/01/2015 | シリア |
(レポート)の言葉の魔法と署名し、態度は、言葉や態度は、氏がシリアの抵抗から話を聞くとすべての彼のスピーチでそれらと対話するために慣れているん。
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午前9時01分に31/01/2015 | シリア |
(レポート)シリア軍はダマスカスの田舎のJobar周辺にあるテロリストグループやベイトの町内の位置とグループ化の武器とロケット空軍の爆撃だけAljmoriaの追求を続け、
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午前8時52分に31/01/2015 | シリア |
シリア軍がレバノン国境に隣接した戦略的な町Yaboosダマスカスの田園地帯を見下ろす「ローズヒル」を制御することができました。
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30/01/2015 18:42 PM | シリア |
シェイク貧しい街でシリア軍と武装グループ間の衝突、過激派の数が死亡、負傷。
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30/01/2015午前13時29分午後 | シリア |
軍は各地で武装グループに直面し、砲撃と空襲やミサイルの位置や農村ダマスカスでのコミュニティをターゲットに
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9時35分に30/01/2015 | シリア |
シリアの異なる領域が、一方では武装勢力との軍事ユニットの衝突のレベルでの開発を目撃し、内部他方では、これらのグループの中で起こってプレーオフ。
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2015年1月29日13時53分午後 | シリア |
シリアの政府代表団と野党の数字の間にモスクワ協議会で、今日終了します。ロシア外務省はアイテムを共有した2代表団に論文を発表。
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9時48分に2015年1月29日 |
バーレーン
バーレーン当局は「危険性やテロの脅威のセキュリティと安定性と制御を維持する。」手続に72市民の市民権を落とした
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31/01/2015 16:16 PM | バーレーン |
ブランドの顔、協会アコードシェイク·アリ·サルマンの事務総長に開か氏はアブドラAlgriffiは、彼の裁判は事件の裁判と国民の意志でメッセージを述べた
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9時02分に31/01/2015 | バーレーン |
「和解」国立バーレーンシェイク·アリ·サルマンの事務総長の継続的な拘留、裁判に対するバーレーンのデモに続いた。
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30/01/2015午前19時04分午後 | バーレーン |
2015年1月29日午後07時05分午後 | バーレーン |
組織「ヒューマン·ライツ·ウォッチは、「2014年にバーレーン政府が基本的権利を侵害していると考え、裁判所は、抑圧的な政権を維持していること。
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2015年1月29日午前12時45分 | バーレーン |
バーレーン当局は「和解」国立投獄シェイク·アリ·サルマン、野党の事務総長を拡張し、裁判を延期してきた。
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10時13分に2015年1月29日 | バーレーン |
バーレーン当局は、野党Wefaq、シェイク·アリ·サルマンの事務局長の継続的な投獄、そして25来年2月に彼の裁判の延期を発表しました。 | ||
11時36分に28/01/2015 | バーレーン |
「和解」バーレーン反対シェイク·アリ·サルマンの事務総長の裁判の前夜に著名人や活動家の参加を得て、国、マナマの郊外の古い地域の質量デモ、アウト。
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27/01/2015 19時38午後 | バーレーン |
バーレーン反対はシェイク·アリ·サルマン、反対Wefaqの事務総長の解放を要求するバーレーンのすべての分野で怒って抗議の継続を発表しました
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8時41分に27/01/2015 | バーレーン |
自分の車を攻撃した後、バーレーンの治安部隊は首都マナマでZinjの交差点近くに民間人の服で6人を逮捕しました
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2015年1月26日14時43分午後 |
イラク
シックスが死亡し、他の人はキルクーク、バグダッド北部の武装勢力による攻撃」Daash」への応答中にクルドpeshmerga軍から負傷した。
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30/01/2015 16:42 PM | イラク |
イラクの治安部隊は10コンポーネント組織Daashの5を殺し、ラマディの中央付近の複雑な政府部門を規制する攻撃を撃退
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30/01/2015 13時42分午後 | イラク |
中央バグダッド東部のセクションで、市場の領域を対象と芽細胞に四〇から四死亡し、70以上が負傷に上昇した。 | ||
午前11時18時30/01/2015 | イラク |
国防のイラク省はDaashが「アブQatada、「ダース武装した男性と科学とSHIRQATの分野での組織のための軍の公式と呼ばれるテロ組織の上級指導者の死を発表しました
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2015年1月29日午後6時54分午後 | イラク |
バグダッド作戦司令部は、資本の8武装集団「Daash "西の死を発表した434過激派「Daash」は操作の結果として死亡していることを述べた。
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10時01分に2015年1月29日 | イラク |
イラク軍はラマディの街、そこDaashに軍事作戦の幅広い分野の編集を続行
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10時05分に28/01/2015 | イラク |
イラク外相イブラーヒーム·アル=ジャアファリーはイラクが危機の戦闘機を受けないことを言ったが、それは後方支援と知性を必要とします。
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午前9時16時27/01/2015 | イラク |
中心領域での米軍の司令官にイラク首相ハイダーアル·アバディ、将軍ロイド·オースティンは、航空支援とイラク軍の支持を高めることの重要性は、一般的な過激派Daashを提供し続けるために | ||
2015年1月26日夜05時35分午後 | イラク |
完全に過激派との激しい戦いの後にイラク軍や人気の群衆ディヤラ州の力を解放する」Daash。」またMuqdadiyahの村を浄化するために管理。
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10時14分に2015年1月26日 | イラク |
イラクの地上作戦の指導者やアドバイザー国の治安情勢の国際連合開発のリーダーシップと、イラク国防相カレド·アル·Obeidiを検索します。
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2015年1月25日13時04分午後 |