シリア騒乱と修羅の世界情勢

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〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉ウソが次々と明るみに出て謝罪 メーガン妃勝訴の痛すぎる代償

2023年01月14日 | 国際社会
1/14(土) 10:12配信


Netflixと巨額の契約を結んでいる夫妻


〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉

イビサ島で1800万円浪費、キャサリン妃を面罵……英メーガン妃の悪女伝説  から続く 


1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。  

昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を公開する(初出:2021年12月16日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

 ◆◆◆  

父のトーマス・マークル氏宛ての手紙を不当に掲載されたとして、メーガン妃が大衆紙『メール・オン・サンデー』の発行元・ANLを訴えていた裁判で、メーガン妃が勝訴した。今年2月、高裁はメーガン妃の訴えを認める判決を下し、ANLは不服申し立てをしていたが、控訴院は12月2日、訴えを却下したのだ。 

「彼女はヘンリー王子と結婚直後の18年8月、メディアで自分について語る父を批判する手紙を書いた。さらに友人にも父を非難させたため、腹を立てた父は手紙を『メール・オン・サンデー』に提供。

同紙が手紙の約半分を19年2月に掲載したところ、メーガン妃は、プライバシーの侵害で提訴した」(英紙記者)  

判決を受けてメーガン妃は「正しいことのために、立ち向かうのを恐れていた人すべてにとっての勝利だ」との声明を出したが、実はこの結果は意外であった。  

というのも、ANLが提出した証人陳述で、「手紙は私信である」というメーガン妃の主張が覆されていたため。陳述をしたのが、夫妻の報道官を務めていたジェイソン・ナーフ氏だ。 

「手紙の内容はメーガン妃がナーフ氏の助言を受けながら考案したこと、文中で父に『ダディ』と呼び掛けているのは、手紙が公になった際に印象が良くなることを意図した防御策だったことを語っている」(同前)  

極めつけは、裁判所に“謝罪”をしたこと。


メーガン妃の“苦しすぎる弁明”

 ANLは、「手紙は私的なものだとメーガン妃は語っているが、20年8月に出版された夫妻の馴れ初めや王室との確執を綴った『自由を求めて』では、夫妻は自分から私生活を公開している」と主張。

本文中に「湯船に漬かりながらメールを打った」など本人しか知り得ない情報が記されるなど、夫妻の協力は明らかだったが、メーガン妃は「関わっていない」と法廷で証言していた。  

だがこれもナーフ氏の証言で覆された。著者に対してメーガン妃の意を受けて情報提供し、ヘンリー王子から「(著者と)無関係とするのに賛成だ」とのメールを受け取ったと語ったのだ。  

そのためメーガン妃は11月、「やり取りを覚えていなかったことを裁判所に謝罪します」と苦しい弁明をせざるを得なくなった。  

裁判所は「一部を公表するのは適切だった可能性はあるが、半分を公表するほどの理由は無い」との判決を下した。

だが法廷でメーガン妃の“嘘”が明らかとなり、YouGov社の調査(11月24日)ではメーガン妃に対し「好意的だ」と答えたのは27%。4月から9ポイントも下落した。  

ANLは、最高裁へ上告する意向を示している。

近藤 奈香/週刊文春 2021年12月16日号

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最終更新:1/14(土) 10:12文春オンライン 













文春オンライン1/14(土)10:00

〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉ネットフリックスから200億円、自伝本で27億円…“王室批判”メーガン夫妻のお金の使い道 から続く

 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を再公開する(初出:2019年6月13日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。


◆◆◆

「嫌な人だと知らなかった」

 6月の訪英を前にトランプ大統領がそう指摘したのは、英王室のメーガン妃(37)。16年の大統領選の際、メーガン妃が「女性蔑視的なトランプ氏が勝ったらカナダに移住する」などと語っていたことを受けての発言だった。


昨年5月の結婚式には米俳優のジョージ・クルーニーらを招待 ©共同通信社
「母がアフリカ系米国人で米国籍を持つメーガン妃は、ヒラリー氏に投票したとされる。元女優で離婚経験もあり、保守層から批判も浴びていますが、本人は『雑音』と一蹴してきました」(地元記者)

 そのメーガン妃とヘンリー王子に長男・アーチー君が誕生したのは5月6日早朝。“米国人プリンセス”の出産は王室の伝統を覆すものだった。

「通常、ロイヤルベビーの誕生に際しては、王室の広報担当から撮影場所等に関する『事前レク』があります。今回も当初はその募集がかかったのに、1カ月ほど前突然キャンセルの連絡があった。キャサリン妃の時は、写真を撮りやすい夕方の絶妙なタイミングでお披露目があったのですが……」(在英国際ジャーナリストの木村正人氏)


アメリカの朝のワイドショーに発表を合わせた?

 バッキンガム宮殿前のイーゼルに貼り出す誕生告知書には、病院と担当医師の名前が書かれていなかったという。

「王室御用達のセント・メアリー病院で出産したキャサリン妃は、医師の名前も全て出していました。結局10日以上経ってから、出生証明書の記載からポートランド病院と判明。ベッカム夫人が出産したセレブ用の豪華な私立病院です」(英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子氏)

“反トランプ”の姿勢とは裏腹に、“米国ファースト”疑惑も一部で取り沙汰されている。誕生の一報はメディアではなく、英王室のインスタグラムで公表されたのだが、

「『陣痛が始まった』と発表があったのは6日の午後2時前でしたが、約8時間前の午前5時半頃には誕生していた。この時間差について、米国の朝のワイドショーに発表を合わせたのではないか、と指摘されています。

実際、メーガン妃は友人の大物女性司会者、ゲイル・キング氏のいる米CBSに、お披露目会見の独占取材を依頼していました。ベビーシッターもアメリカ人の男性を希望し、ロンドンのアメリカンスクールに通わせると言われています」(同前)

 海の向こうでも、王室の伝統が揺らぎ始めている。

〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉イビサ島で1800万円浪費、キャサリン妃を面罵……英メーガン妃の悪女伝説 へ続く

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月13日号)














スポーツ報知1/14(土)16:15

 英王室を離脱し、現在、米カリフォルニア州サンタバーバラ近郊在住のヘンリー王子の回顧録「スペア」が当初の約半分にカットされたと米メディアが報じた。

 10日に発売された同書は全416ページからなるが、原案の段階では約800ページと2冊分に及んだという。カットされた大半が、兄ウィリアム皇太子、父チャールズ国王との不穏な関係性を詳細に記した部分だったとしている。

 ヘンリー王子は英ニュースサイト「ザ・テレグラフ」のインタビューにも応じているが、「いろいろあった。特に僕と兄、僕と父の間には世の中に知られたくないようなこともあった。それを口に出したら、2人は絶対に僕を許さないだろう」と話している。

 同書の中でヘンリー王子は兄から肉体的暴力を受けたことなどを衝撃的な出来事を“暴露”しているが、さらに過激な内容が含まれていたのか―。

















 ヘンリー王子(38)は、戦闘機の攻撃訓練で父親の車を狙い、その後父親を「助けた」という。

 メール・オンラインが12日に報じたところによると、ヘンリー王子は10日に出版された回顧録『スペア』の中で、従軍時にに英ノーフォークで戦闘機を使いチャールズ皇太子(当時)の車を狙ったことを明かしたという。

 回顧録の中で王子はこう語っている。「私は父に会うのが大好きで、父が私に誇りを感じてくれ、また褒め言葉に支えられていました。しかし、私はミッド・コントローラーで、タイフーン戦闘機 に『ちょっと待て』とは言えませんでした。

父は私のかわいい息子よ仕事に戻りなさいと言って車で走り去りました」「その時私はタイフーン戦闘機に言いました。『新しい目標だ。グレーのアウディ、私の位置から南東へ向かっている』と」「東西に向いた大きな銀色の納屋に向かっているタイフーン戦闘機は父を追跡し、車の真上を低空で通過しアウディの窓ガラスが割れそうになったほどでした」

「しかし最終的には 私の命令で私は父を助けました。タイフーン戦闘機は銀色の納屋を吹き飛ばし粉々にしてしまいました」


 タイフーン戦闘機が送られたことについて同メディアは「マーハム空軍基地は何十もの苦情を受けていた。サンドリンガムは飛行禁止区域のはずだった。苦情を言った人たちは皆、『それが戦争だ』と言われた」と報じている。 
   
 ヘンリー王子は、2012年2月に副操縦士としての資格を取得、2度目のアフガニスタン遠征でタリバンの戦闘員を25人殺したと同著の中で告白していた。

陸軍ではウェールズ大尉として知られたヘンリー王子は、ヘルマンド州で活動する国際治安支援部隊とアフガニスタン軍へのヘリコプター支援に貢献、陸軍航空隊第662飛行隊のバスティオン基地を拠点に、2500時間の飛行時間、100回以上のミッションをこなしている。

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His Side of the Story
2023年1月14日(土)13時08分
ジャック・ロイストン


『スペア』の宣伝ポスター(ロンドン、1月9日) Peter Nicholls-Reuters


<公務を捨てて英王室ネタで稼ぎまくるヘンリー&メーガン夫妻だが、家族の話を商売にできるのも自伝『スペア』出版が最後か>

1月10日、英王室を離脱したヘンリー王子(サセックス公爵)の暴露的な自伝『スペア』が発売された。自分はしょせん王位継承の「スペア(予備)」だったという自虐的なタイトルだ。

もちろん飛ぶように売れたが、スペインで「間違って」先行発売され、その内容が詳しく報じられたせいで、王子の好感度は奈落の底へ落ちた。まあ、自業自得だろう。


かつてのヘンリーは人気者だった。優等生の兄ウィリアムと違い、ヘンリーはいたずらっ子でちゃめっ気もあった。

アメリカ人で黒人の血を引くメーガン・マークルと婚約した時点(2017年末)で、英国内での彼の好感度は81%。エリザベス女王や兄ウィリアムに負けない数字だった。

メーガン妃に対する大衆紙のネガティブな報道に苦言を呈した19年にも、イギリスの世論調査機関ユーガブの調べで、彼は72%の好感度を維持していた。

ただしメーガン妃が「好き」は54%、「嫌い」は34%で、フィリップ殿下(女王の夫)や父チャールズ(現国王)といい勝負だった(それでも現王妃のカミラよりは常に上だった)。

公務を離脱すると2人の人気は急落したが、それでもヘンリーを「好き」な人は「嫌い」な人より多かった。20年にはアメリカで新生活をスタートさせ、「芸能人」としてメディアと契約し、莫大な金を稼ぐことになった。

しかし21年3月、アメリカの著名司会者オプラ・ウィンフリーによるインタビュー特番が放送されると、英国内ではヘンリーを「嫌い」な人が「好き」な人よりも多くなった。

放送の直前までは「好き」が53%、「嫌い」が41%だったが、逆転した。以後、再逆転はほぼ起きていない。

ユーガブの月次調査で見ると、21年8月段階では「好き」が34%で、「嫌い」が59%だった。そして『スペア』発売直前(1月6日)の好感度は26%にまで落ちていた。


「チェスの駒」を殺したとの暴言も

ちなみにアメリカでは、まだヘンリーもメーガンも一定の人気を維持している。ただしケイト・ミドルトン(皇太子妃キャサリン)の好感度には遠く及ばない。

つまり、メーガンとヘンリーは英王室に関する爆弾発言で世界中の注目を浴び、おかげでネットフリックスやスポティファイとの巨額の契約を結べたが、ヘンリーの母国イギリスでは見捨てられた。新天地のアメリカでも、これ以上の人気上昇は見込めない。

実際、アメリカのメディアも同じ話の繰り返しに飽きてきた。王室批判の蒸し返しが商売になるのは『スペア』が最後だとの見方もある。

この本はオーディオ版で聴くと、約15時間かかる。これだけ延々としゃべっても、過去の発言で残された疑問は解消されていない。

兄や父の悪口はいくらでも言えるが、突っ込みすぎれば名誉毀損で訴えられ、自分の居場所がなくなるからだ。

一方で、アフガニスタンで軍務中に25人の「チェスの駒」を殺したとの新たな暴言も飛び出した。38歳のヘンリーが400ページ超の回顧録を著した度胸には敬服するが、人気回復につながるとは思えない。残念だ。




2023年1月17日号(1月11日発売)は「中国革命2023?」特集。ゼロコロナを撤回させた「白紙革命」。独裁の土台はついに揺るぎ始めたのか。インタビュー:中国デモを世界に発信する「李老師」











ヘンリー&メーガン「王室批判ビジネス」ついに限界? 米国民にも「飽き」の気配が

2023年01月14日 | 国際社会
1/14(土) 13:13配信


<公務を捨てて英王室ネタで稼ぎまくるヘンリー&メーガン夫妻だが、家族の話を商売にできるのも自伝『スペア』出版が最後か>




『スペア』の宣伝ポスター(ロンドン、1月9日) Peter Nicholls-Reuters
1月10日、英王室を離脱したヘンリー王子(サセックス公爵)の暴露的な自伝『スペア』が発売された。自分はしょせん王位継承の「スペア(予備)」だったという自虐的なタイトルだ。


もちろん飛ぶように売れたが、スペインで「間違って」先行発売され、その内容が詳しく報じられたせいで、王子の好感度は奈落の底へ落ちた。

まあ、自業自得だろう。 かつてのヘンリーは人気者だった。優等生の兄ウィリアムと違い、ヘンリーはいたずらっ子でちゃめっ気もあった。 アメリカ人で黒人の血を引くメーガン・マークルと婚約した時点(2017年末)で、英国内での彼の好感度は81%。エリザベス女王や兄ウィリアムに負けない数字だった。 

メーガン妃に対する大衆紙のネガティブな報道に苦言を呈した19年にも、イギリスの世論調査機関ユーガブの調べで、彼は72%の好感度を維持していた。ただしメーガン妃が「好き」は54%、「嫌い」は34%で、フィリップ殿下(女王の夫)や父チャールズ(現国王)といい勝負だった(それでも現王妃のカミラよりは常に上だった)。 

公務を離脱すると2人の人気は急落したが、それでもヘンリーを「好き」な人は「嫌い」な人より多かった。20年にはアメリカで新生活をスタートさせ、「芸能人」としてメディアと契約し、莫大な金を稼ぐことになった。 

しかし21年3月、アメリカの著名司会者オプラ・ウィンフリーによるインタビュー特番が放送されると、英国内ではヘンリーを「嫌い」な人が「好き」な人よりも多くなった。放送の直前までは「好き」が53%、「嫌い」が41%だったが、逆転した。

以後、再逆転はほぼ起きていない。 ユーガブの月次調査で見ると、21年8月段階では「好き」が34%で、「嫌い」が59%だった。そして『スペア』発売直前(1月6日)の好感度は26%にまで落ちていた。


 ■「チェスの駒」を殺したとの暴言も 

ちなみにアメリカでは、まだヘンリーもメーガンも一定の人気を維持している。ただしケイト・ミドルトン(皇太子妃キャサリン)の好感度には遠く及ばない。

 つまり、メーガンとヘンリーは英王室に関する爆弾発言で世界中の注目を浴び、おかげでネットフリックスやスポティファイとの巨額の契約を結べたが、ヘンリーの母国イギリスでは見捨てられた。

新天地のアメリカでも、これ以上の人気上昇は見込めない。 実際、アメリカのメディアも同じ話の繰り返しに飽きてきた。王室批判の蒸し返しが商売になるのは『スペア』が最後だとの見方もある。 

この本はオーディオ版で聴くと、約15時間かかる。これだけ延々としゃべっても、過去の発言で残された疑問は解消されていない。兄や父の悪口はいくらでも言えるが、突っ込みすぎれば名誉毀損で訴えられ、自分の居場所がなくなるからだ。 

一方で、アフガニスタンで軍務中に25人の「チェスの駒」を殺したとの新たな暴言も飛び出した。

38歳のヘンリーが400ページ超の回顧録を著した度胸には敬服するが、人気回復につながるとは思えない。残念だ。

ジャック・ロイストン

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最終更新:1/14(土) 13:43ニューズウィーク日本版 













1/14(土) 12:46配信

<41歳の誕生日を迎えたキャサリン妃。プリンセスとしての信頼と地位を地道に築いてきたが、2022年は転機となった。その覚悟がファッションにも見られる>



2023年1月12日、ウィリアム皇太子とともに王立リバプール大学病院を訪問 Phil Noble-REUTERS


1月9日、キャサリン妃は41歳の誕生日を迎えた。2011年にロイヤルファミリーの一員となってから11年、「現代のプリンセス」としてのイメージを着実につくりあげてきた。 


近年、イギリス王室はファッション業界に年間10億ポンド(約1560億円)の効果を与えている。特にキャサリン妃のファッションは「ケイト効果」と呼ばれ、そのインパクトは大きい。

 2022年9月、エリザベス2世女王の逝去後、新国王チャールズ3世は息子のウィリアム王子を新しい「プリンス・オブ・ウェールズ」にすると発表した。これはキャサリン妃が「プリンセス・オブ・ウェールズ」となることも意味し、1997年にダイアナ元皇太子妃が亡くなって以来、初めての皇太子妃となる。

 皇太子妃としての新しい地位、役割、そしてファッションセンスも含めた品格への期待がさらに高まる中、キャサリン妃にとって最も重要なファッションの年でもあった。激動の2022年のキャサリン妃のファッションとその変化について、本誌が追った。


 ■40歳の誕生日でのポートレート 

2022年、キャサリン妃は40歳の誕生日に、イギリス君主制の長い歴史を彷彿させるような衣装で新しい美学と時代を吹き込むポートレート写真を撮影。

 アレキサンダー・マックイーンのガウンドレスに身を包んだキャサリン妃を撮影したのは、ファッション・フォトグラファーのパオロ・ロベルシ。 

その写真は、1860年代にのちにエドワード7世の妻で王妃となったアレクサンドラ妃(エリザベス2世女王の曾祖母)を描いた画家フランツ・ヴィンターハルターの作品を想起させた。

また、その撮影スタイルは、エリザベス女王の戴冠式のポートレート写真を撮影した写真家セシル・ビートンをも彷彿させるものであった。 

■カリブ海ツアー

 2022年の海外公務で最も重要かつ重い責務は、3月のカリブ諸国訪問だった。イギリス王室と植民地問題、人種差別に対する抗議や議論があるなか、ウィリアム王子夫妻(当時)は、1週間の日程でベリーズ、ジャマイカ、バハマを訪問した。 

ジャマイカ滞在中、キャサリン妃はイギリスのデザイナーのジェニー・パッカム(Jenny Packham)による、ボリュームのあるグリーンのイブニングドレスを着て、ジャマイカの国旗に敬意を表した。

このシルエットの服は1950年代にエリザベス2世女王が好んで着用しており、女王が所有していたイエローゴールドとエメラルドの宝石を合わせた。

 ■フィリップ殿下の追悼式 

2021年4月に逝去したフィリップ殿下の追悼式では、キャサリン妃はイタリア生まれでロンドンを拠点とするデザイナーのアレッサンドラ・リッチ(Alessandra Rich)による1980年代スタイルの白と黒の水玉模様のドレスに、大きなつばの黒の帽子と真珠、ダイヤモンドのイヤリングを合わせた。

 ■イースター礼拝

 2022年、エリザベス女王の健康状態が不安定になると、王室メンバーは女王をサポートするために、より重要な任務を担っていく。

4月にウィンザー城のセントジョージ礼拝堂での日曜礼拝では、キャサリン妃が最も信頼しているデザイナーの1人、エミリア・ウィックステッド(Emilia Wickstead)の水色のコートを5年ぶりに着用した。バンドゥ・プリーツ・ハットを合わせた姿が新鮮さを添えた。

 ■プラチナ・ジュビリー

 エリザベス女王の即位70周年を記念して6月に行われた、プラチナ・ジュビリー。バルコニーでのキャサリン妃は、エレガントな白のドレスにつばの広い帽子をかぶり、かつてダイアナ妃が所有していたダイヤモンドとサファイアの宝石を身に着けた。

 ■ケンブリッジ公爵夫人としての公式肖像画

 2022年6月、ケンブリッジ大学のフィッツウィリアム博物館でジェイミー・コレスによる公式肖像画がお披露目された。 

キャサリン妃は、ザ・ヴァンパイアズ・ワイフ(The Vampire's Wife)のきらびやかなグリーンのドレスにマノロ・ブラニクのパンプスを合わせた。その際、女王から貸与されたのは、19世紀にケンブリッジ公爵夫人が身に着けた真珠のブローチだった。

ロイヤル・アスコット

馬車に乗った女王の来場姿がこのイベントの象徴でもあった、英国王室主催のロイヤル・アスコットだが、女王は5日の日程すべて欠席となった。

その代理として、重要な任務を担ったのがキャサリン妃とウィリアム王子だった。 この日、出席者の中では最も「シニア・ロイヤル」となった夫妻。

キャサリン妃はアレッサンドラ・リッチによる白地に茶色の水玉のドレスにチョコレートブラウンのベルベットのアクセサリーを合わせた。 

■エリザベス女王の国葬■ 

キャサリン妃の人生を最も変えたのは、9月8日の女王の逝去であろう。それは最愛の家族を失っただけではなく、夫と息子が王位に一歩近づいたことを意味するものだからだ。

 新しい「プリンセス・オブ・ウェールズ」として、エレガントな黒いコートドレスに黒いベールで飾られたピクチャーハットを着用し、晩年の女王にも縁のある歴史的なジュエリーを合わせることで他の王室メンバーの女性たちを率いる覚悟を見せた。地味ながらもスタイリッシュな装いが印象的だった。 

■皇太子妃として、ウェールズ初訪問 

皇太子妃として初めてウェールズを訪れたキャサリン妃は、故エリザベス女王が好んだ明るい色のコートを着用。

その1カ月前に逝去した女王に敬意を表してベルトとカバンなどアクセサリー類は黒でまとめ、その真っ黒な衣装の上にウェールズ国旗へのオマージュとして、赤のコートを合わせた。

 ■宮中晩餐会■ 

バッキンガム宮殿で行われた宮中晩餐会は、南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領を迎えたチャールズ3世の国王としての最初の晩餐会。

キャサリン妃はジェニー・パッカムによる「エルズペス・ドレス」と名付けられたイブニング・ガウンで参加。 その時のティアラは結婚式のプレゼントとして、エリザベス女王がダイアナ妃に贈ったものだった。この「ラバーズ・ノット・ティアラ」はエリザベス女王の祖母であるメアリー王妃のもので、ダイアナ妃のお気に入りだった。 

■ボストンでのアースショット賞 

ボストンで開催された2022年のアースショット賞授賞式には、レンタルドレスであったことも話題となった、ソレイスロンドン(Solace London)のネオングリーンのマキシドレスで参加。

ダイアナ妃が愛したエメラルドのチョーカーを合わせて、プリンセスが環境に配慮して「グリーンカーペット」に立ったことを印象づけた。 

■クリスマスは一緒に 

キャサリン妃の2022年の最後の重大な任務は12月にロンドンのウェストミンスター寺院で行われた、「チャリティー・キャロル・サービス」であった。

 この催しは、ヘンリー王子とメーガン妃が王室のメンバーに対して「爆弾の告発」を行ったNetflixドキュメンタリー『ハリー&メーガン』第2弾のリリース日と重なった。 

キャロル・サービスでは、王室のほぼすべてのメンバーが出席。アン王女の長女ザラ・ティンダル、シャーロット王女、そしてキャサリン妃の妹ピッパ・ミドルトンも集まり、お揃いのバーガンディ色のコートを身にまとった。

ジェームズ・クロフォード=スミス

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最終更新:1/14(土) 13:37ニューズウィーク日本版 













1/14(土) 12:25配信


英ウィリアム皇太子とキャサリン妃(ロイター)


 英王室のウィリアム皇太子とキャサリン妃が、ヘンリー王子の“暴露本”について完全無視を決め込んだ。 


ケンブリッジ公爵夫妻は現地時間13日、ヘンリー王子の回顧録「スペア」発売後初めて公の場に姿を現した。英リバプールの病院を訪れ、メンタルヘルス病棟で専門家らと面会。

病院に入る際、規制線の外に集まっていた記者から「ヘンリー王子の本について一言お願いします!」という質問を完全に黙殺。

去る際も「本は読みましたか?」との問いかけに無反応で、病院関係者らと笑顔で挨拶をかわして立ち去った。  

「スペア」は10日に発売され、同書内でヘンリー王子はウィリアム皇太子を「愛すべき兄であり宿敵」とし暴力を受けたことなど衝撃的な告白をしている。  

英王室は同書についてコメントなど一切、発していない。

報知新聞社

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【イタすぎるセレブ達】ウィリアム皇太子夫妻とチャールズ国王、ヘンリー王子の回顧録発売後に笑顔で公務 「頑張って」と励まされる場面も

2023年01月14日 | 国際社会
イタすぎるセレブ達 2023.01.13 10:40
writer : tinsight-ikumi

ロイヤル・リバプール大学病院を訪問したウィリアム皇太子夫妻(画像は『The Prince and Princess of Wales 2023年1月12日付Instagram「Wonderful to be in Liverpool to thank NHS staff for their hard work and dedication」』のスクリーンショット)


ヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』が発売された2日後、ウィリアム皇太子夫妻とチャールズ国王はそれぞれ別の場所で公務を行った。回顧録では親子や兄弟間の確執が次々と暴露されたものだが、皇太子夫妻と国王は笑顔で公の場に現れた。ウィリアム皇太子は、現地で交流した高齢女性から手を固く握られて「頑張って」と励まされる場面もあったという。

ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が現地時間12日、英マージーサイド州の都市リバプールにあるロイヤル・リバプール大学病院を公式訪問した。
この2日前となる現地時間10日にはヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』が正式に発売され、兄ウィリアム皇太子との兄弟間の確執や、父チャールズ国王との親子関係などが暴露されたばかりだった。

英メディア『Evening Standard』によると、この日、病院前に到着した車からウィリアム皇太子夫妻が降り立つと、群衆の中の1人が「ヘンリーの本のコメントで、心が痛みましたか?」と呼びかけたという。夫妻はこの声が聞こえなかったのか、何も反応しなかったそうだ。



夫妻が病院に入ると、診察に訪れていたシルヴィア・スタニフォードさん(Sylvia Staniford、81)という女性がウィリアム皇太子の手を強く握り、「頑張って。前進するのよ。“スカウサー(リバプールの人々)”は、あなたを愛しているから」と励ました。

すると皇太子はシルヴィアさんに温かく微笑みかけ、「はい、そうします」と答えたそうだ。


また同日にはチャールズ国王が、スコットランドのアバディーンシャーを公式訪問。スコットランドの民族衣装であるキルトを着用し、昨年10月にオープンした地元の人々が交流するためのコミュニティセンター「Aboyne and Mid-Deeside Community Shed」を訪れた。

国王は、犬を撫でたり慈善団体で働く人々とジョークを交わすなどとびきりの笑顔で人々と交流していたという。


英メディア『Daily Mail Online』によると、国王は屋外の群衆の中にいたオーストラリア出身の女性と対面した際、「私の愛をオーストラリアに伝えてください」と話しかけたそうだ。



ヘンリー王子による爆弾発言が続いた後、笑顔で公の場に現れたチャールズ国王とウィリアム皇太子の姿にSNSではこのような意見が寄せられた。

「私達の多くが国王と王族の味方だということを知らせるために、現地の人々が沢山のサポートをしてくれることを願うよ。」

「ヘンリーの茶番劇に対処する、君主と家族の姿は立派だ。チャールズ国王に心から敬意を表します。」

「この騒ぎの中、ウィリアムと家族は良くやっている。彼らのアプローチは正しい。敵が間違いを犯している時は、決して口を挟まないことだ。」

画像は『The Prince and Princess of Wales 2023年1月12日付Instagram「Wonderful to be in Liverpool to thank NHS staff for their hard work and dedication」、2023年1月12日付Instagram』『The Royal Family 2023年1月12日付Instagram「Thanks to everyone in Aboyne and Mid Deeside who welcomed The King to their Community Shed today!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)



















「週刊文春」編集部
23分前
source : 週刊文春 2020年1月23日号
genre : ニュース, 国際, 社会


 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。

王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。

長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2020年1月23日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。


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〈王室の主要メンバーから退き、経済的に自立する〉




 1月8日、ヘンリー王子とメーガン妃がインスタグラムで発表した「王室離脱」。“首謀者”と見られているのはメーガン妃だ。
「現代のマリー・アントワネット」の異名もこの記事の画像(8枚)


◆ ◆ ◆

王族の地位と特権は手放さず、王室を利用?

 同日、夫妻は「サセックスロイヤル」というホームページを立ち上げ、“離脱”を宣言。英王室を揺るがす事態となっている。

「サセックス」とはヘンリー夫妻の公爵位だが、サイトの説明文によると、「王室離脱」とは、〈エリザベス女王を支えていく〉とした上で、「収入の5%に当たる王室費を返上し、自ら収入を得る」、「バランスをとりながらイギリスと北米で過ごす」、「王室の記者クラブではなく自身でメディアを選ぶ」と主張している。


 英在住ジャーナリスト、木村正人氏が解説する。

「英国内世論は、夫妻に否定的。

王族の地位と特権は手放さず、王室を利用している印象を持たれているからです。夫妻の収入のうち95%にあたる200万ポンド(約2億8600万円)はチャールズ皇太子の公領の不動産収入などですが、それは手放さない。

住居も240万ポンド(3億4300万円)かけて改装したウィンザー城領内にあるフロッグモア・コテージに住み、爵位も持ったままです。さらに爵位であるサセックスをブランド化し、『サセックスロイヤル』として洋服や書籍、新聞などを商標登録しています」


エリザベス女王

 批判の矛先は、首謀者とされるメーガン妃に向けられている。1月13日には、緊急の家族会議を開き、エリザベス女王が声明を発表したものの、経済面などの課題は残されたままだ。

 メーガン妃の“悪女”ぶりは今に始まったことではない。婚約当初から、次々とスキャンダルが報じられてきた。


キャサリン妃を泣かせるお騒がせセレブ

「中でも大きかったのが、家族との確執でしょう。現在、彼女と関係を保っているのが母親だけで、他の親族とは絶縁状態にあります。結婚式にも母親しか参列していませんが、自己破産した父親は、昨年2月、メーガンから届いた『マスコミと話さないで』といった内容の直筆の手紙を公開している。姉は『メーガンは父に冷たい』などとテレビで語り、暴露本まで執筆しています」(現地記者)


 メーガン妃はアメリカの元女優だけあって、分かりやすいセレブ生活を好む。

「昨年8月、スペインのイビサ島を訪れた際、プライベートジェットを使い、高級ヴィラに宿泊し、6日間で計12万8000ポンド(1800万円)も浪費。また、ニューヨークの高級ホテルで行ったベビーシャワーでもプライベートジェットで往復し、計30万ポンド(4300万円)かかった。口では環境保護、チャリティの重要性を説きますが、成金趣味以外の何物でもない」(同前)


 王室も、彼女の処遇に手を焼いていた。


「犬猿の仲」のキャサリン妃とウィリアム王子


「結婚式の衣装合わせで、メーガンが、キャサリン妃を面罵し、彼女を泣かせていたと報じられました。2人の不仲は度々報じられ、夫妻が“王室離脱”を発表した翌日がキャサリン妃の誕生日だったことも、様々な憶測を呼びました」(同前)


 英王室に詳しいウィリアム・ハンソン氏はこう語る。

「問題の大半は、彼らがいいとこ取りをしようと考えていること。もう1つは他の王族への伝え方。エリザベス女王やチャールズ皇太子にも伝えていませんでしたが、メディアで公開する前にきちんと説明するべきでした」
 今後もお騒がせセレブとして世界を席巻するだろう。














近藤 奈香
33分前
source : 週刊文春 2021年12月16日号
genre : ニュース, 国際


 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を公開する(初出:2021年12月16日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

◆◆◆

 父のトーマス・マークル氏宛ての手紙を不当に掲載されたとして、メーガン妃が大衆紙『メール・オン・サンデー』の発行元・ANLを訴えていた裁判で、メーガン妃が勝訴した。今年2月、高裁はメーガン妃の訴えを認める判決を下し、ANLは不服申し立てをしていたが、控訴院は12月2日、訴えを却下したのだ。


Netflixと巨額の契約を結んでいる夫妻この記事の画像


「彼女はヘンリー王子と結婚直後の18年8月、メディアで自分について語る父を批判する手紙を書いた。さらに友人にも父を非難させたため、腹を立てた父は手紙を『メール・オン・サンデー』に提供。

同紙が手紙の約半分を19年2月に掲載したところ、メーガン妃は、プライバシーの侵害で提訴した」(英紙記者)

 判決を受けてメーガン妃は「正しいことのために、立ち向かうのを恐れていた人すべてにとっての勝利だ」との声明を出したが、実はこの結果は意外であった。

 というのも、ANLが提出した証人陳述で、「手紙は私信である」というメーガン妃の主張が覆されていたため。陳述をしたのが、夫妻の報道官を務めていたジェイソン・ナーフ氏だ。

「手紙の内容はメーガン妃がナーフ氏の助言を受けながら考案したこと、文中で父に『ダディ』と呼び掛けているのは、手紙が公になった際に印象が良くなることを意図した防御策だったことを語っている」(同前)

 極めつけは、裁判所に“謝罪”をしたこと。


メーガン妃の“苦しすぎる弁明”

 ANLは、「手紙は私的なものだとメーガン妃は語っているが、20年8月に出版された夫妻の馴れ初めや王室との確執を綴った『自由を求めて』では、夫妻は自分から私生活を公開している」と主張。本文中に「湯船に漬かりながらメールを打った」など本人しか知り得ない情報が記されるなど、夫妻の協力は明らかだったが、メーガン妃は「関わっていない」と法廷で証言していた。


“過激すぎる”と話題のヘンリー王子の書籍「スペア(Spare)」


 だがこれもナーフ氏の証言で覆された。著者に対してメーガン妃の意を受けて情報提供し、ヘンリー王子から「(著者と)無関係とするのに賛成だ」とのメールを受け取ったと語ったのだ。

 そのためメーガン妃は11月、「やり取りを覚えていなかったことを裁判所に謝罪します」と苦しい弁明をせざるを得なくなった。


 裁判所は「一部を公表するのは適切だった可能性はあるが、半分を公表するほどの理由は無い」との判決を下した。だが法廷でメーガン妃の“嘘”が明らかとなり、YouGov社の調査(11月24日)ではメーガン妃に対し「好意的だ」と答えたのは27%。4月から9ポイントも下落した。

 ANLは、最高裁へ上告する意向を示している。














「週刊文春」編集部
48分前
source : 週刊文春 2020年1月23日号
genre : ニュース, 国際, 社会


 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。

長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2020年1月23日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

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〈王室の主要メンバーから退き、経済的に自立する〉

 1月8日、ヘンリー王子とメーガン妃がインスタグラムで発表した「王室離脱」。“首謀者”と見られているのはメーガン妃だ。


「現代のマリー・アントワネット」の異名


◆ ◆ ◆

王族の地位と特権は手放さず、王室を利用?

 同日、夫妻は「サセックスロイヤル」というホームページを立ち上げ、“離脱”を宣言。英王室を揺るがす事態となっている。

「サセックス」とはヘンリー夫妻の公爵位だが、サイトの説明文によると、「王室離脱」とは、〈エリザベス女王を支えていく〉とした上で、「収入の5%に当たる王室費を返上し、自ら収入を得る」、「バランスをとりながらイギリスと北米で過ごす」、「王室の記者クラブではなく自身でメディアを選ぶ」と主張している。


 英在住ジャーナリスト、木村正人氏が解説する。

「英国内世論は、夫妻に否定的。王族の地位と特権は手放さず、王室を利用している印象を持たれているからです。

夫妻の収入のうち95%にあたる200万ポンド(約2億8600万円)はチャールズ皇太子の公領の不動産収入などですが、それは手放さない。

住居も240万ポンド(3億4300万円)かけて改装したウィンザー城領内にあるフロッグモア・コテージに住み、爵位も持ったままです。

さらに爵位であるサセックスをブランド化し、『サセックスロイヤル』として洋服や書籍、新聞などを商標登録しています」


エリザベス女王

 批判の矛先は、首謀者とされるメーガン妃に向けられている。1月13日には、緊急の家族会議を開き、エリザベス女王が声明を発表したものの、経済面などの課題は残されたままだ。

 メーガン妃の“悪女”ぶりは今に始まったことではない。婚約当初から、次々とスキャンダルが報じられてきた。


キャサリン妃を泣かせるお騒がせセレブ

「中でも大きかったのが、家族との確執でしょう。現在、彼女と関係を保っているのが母親だけで、他の親族とは絶縁状態にあります。結婚式にも母親しか参列していませんが、自己破産した父親は、昨年2月、メーガンから届いた『マスコミと話さないで』といった内容の直筆の手紙を公開している。

姉は『メーガンは父に冷たい』などとテレビで語り、暴露本まで執筆しています」(現地記者)


メーガン妃はアメリカの元女優だけあって、分かりやすいセレブ生活を好む。

「昨年8月、スペインのイビサ島を訪れた際、プライベートジェットを使い、高級ヴィラに宿泊し、6日間で計12万8000ポンド(1800万円)も浪費。

また、ニューヨークの高級ホテルで行ったベビーシャワーでもプライベートジェットで往復し、計30万ポンド(4300万円)かかった。口では環境保護、チャリティの重要性を説きますが、成金趣味以外の何物でもない」(同前)


 王室も、彼女の処遇に手を焼いていた。


「犬猿の仲」のキャサリン妃とウィリアム王子


「結婚式の衣装合わせで、メーガンが、キャサリン妃を面罵し、彼女を泣かせていたと報じられました。2人の不仲は度々報じられ、夫妻が“王室離脱”を発表した翌日がキャサリン妃の誕生日だったことも、様々な憶測を呼びました」(同前)


 英王室に詳しいウィリアム・ハンソン氏はこう語る。

「問題の大半は、彼らがいいとこ取りをしようと考えていること。もう1つは他の王族への伝え方。エリザベス女王やチャールズ皇太子にも伝えていませんでしたが、メディアで公開する前にきちんと説明するべきでした」

 今後もお騒がせセレブとして世界を席巻するだろう。











ヘンリー王子「スペア」めぐり航空会社が異例の声明 記載事実のようなことはない

2023年01月14日 | 国際社会


ヘンリー王子の回顧録「スペア」について、ニュージーランド航空が12日に内容を否定する声明を出した。英国の各メディアが伝えた



ヘンリー王子(ロイター)© 東スポWEB


10日に発売されたヘンリー王子の回顧録「スペア」が、英国、米国、カナダだけでも発売から丸1日で143万部を突破。早くも増刷が計画されているという。内容には賛否両論が出ており、ウソや事実誤認をめぐり、英米メディアや王室批評家が検証を続けている。


今回問題になったのは、ヘンリー王子とメーガン妃の結婚式が行われた2018年に、当時パパラッチとの「やらせ写真演出」で非難を浴びて、娘とは疎遠になっていたメーガン妃の父親トーマス・マークルをメディアからの嫌がらせから守るために、ニュージーランド航空のメキシコ―英国間のファーストクラスをメーガン妃が予約したと書かれている部分だ。


これを受けてニュージーランド航空は12日に「メキシコと英国の間でフライトを運航したことはない」「(同社にファーストクラスはなく)ビジネス・プレミアクラスしかない」との声明を出した。


英国の王子に対して他国の大企業がこのような声明を出すのは異例中の異例。結局、トーマスは結婚式に出席していない。ニュージーランド航空は公式ツイッターでも、この「ウソ」に対する揶揄(やゆ)を投稿している。

「スペア」のウソや事実誤認については米メディア「ページ・シックス」が家庭用ゲーム機「Xbox」についての記述の誤りについて報じたばかりだが、存在しないフライトを予約したという誤りは「記憶違い」とは言い訳する余地もない。空前のベストセラーとなった「スペア」だが、もはや間違い探しのような状況になっている。













Photo:スプラッシュ/アフロ、ゲッティイメージズ
2023-01-13


ヘンリー王子の回顧録『Spare』に書かれた内容について、いくつかの“間違い”を指摘されていることを受けてゴーストライターが釈明した。(フロントロウ編集部)

ヘンリー王子の回顧録『Spare』にいくつかの“間違い”が見つかる

 イギリス王室のチャールズ国王の次男で、2020年3月末をもって高位王族の座を退いたヘンリー王子が回顧録『Spare(原題)』を出版した。タイトルの『Spare』(意味:予備、代わり)は、は古くから君主とその兄弟が「継承者とそのスペア」と表現されてきたことに因んでつけられたもので、ヘンリー王子の口述をもとに、ゴーストライターのJ・R・モーリンガー氏が代筆した。



 個人的な話だけでなく、家族や王室を非難するような記述も多く含まれていることから何かと物議をかもしている『Spare』だが、それだけでなく、内容に関していくつかの“間違い”を指摘されている。

 たとえば、2002年3月にエリザベス女王の母でクイーン・マザーの名で知られたエリザベス皇太后が亡くなったときのことを振り返った箇所で、ヘンリー王子は訃報を聞いたとき「寄宿学校にいた」と言っていたが、当時の報道では、父チャールズ国王と兄ウィリアム皇太子とスイスでスキー旅行中だったとされている。

 また、ヘンリー王子は大手ディスカウントショップのTK Maxxがお気に入りで、「とくに年に一度のセールが好きだった」という話については、TK Maxxが王子が言うようなセールは行なっていないと否定している。

それ以外にも、ヘンリー6世が「ひい ひい ひい ひい ひい ひい ひいおじいさん」であるという不正確な情報(ヘンリー6世の1人息子は17歳で亡くなっており、直系の子孫はいない)や、母ダイアナ元妃の死後に家庭用ゲーム機のXboxをプレゼントされた(しかし、当時まだ発売されていなかった)話など、首をかしげるようなエピソードが。  

 なお、間違いを指摘されたモーリンガー氏は、メアリー・カー氏の著書『The Art of Memoir(原題)』から引用した「記憶と事実、解釈と事実の境界線は曖昧です。そういううっかりミスは、いくらでもあるのです」という言葉をツイッターに投稿して釈明。

 さらに、『Spare』から抜粋した「根拠はどうであれ、私の記憶は私の記憶であり、自分の思うように集められ、整理されています。いわゆる客観的な事実と同じように、自分の記憶や記憶のしかたにも真実があるのです。年表や因果関係といったものは、私たちが過去について語る寓話に過ぎないことが多いのです」、「Xboxでした。嬉しかったです。テレビゲームが好きでしたから。

とにかくそういう話です。私の人生の多くの記述に福音として登場しています。それが真実かどうかはわかりません。パパがママは頭を負傷したと言っていましたが、もしかしたら私の方が脳に障害があるんじゃないでしょうか?防衛本能なのか、私の記憶力は、かつてのように記録することができなくなっていました」というヘンリー王子の言葉を用いて遠回しに反論した。





(フロントロウ編集部)

2023-01-13















国際情報
2023.01.14 07:00NEWSポストセブン


  • 有識者がパネル討論「企業のカーボンニュートラルの取り組みに向け…(PR)パナソニック ホールディングス on 未来コトハジメ

ヘンリー王子の回顧録はベストセラーとなっている(AFP=時事)


 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、回顧録がベストセラーとなっているヘンリー王子の「レジリエンス」低下について。
 * * *
 英王室を離脱したヘンリー王子の回顧録『Spare(スペア、原題)』が10日、世界各国で発売された。タイトルからして衝撃的で、ネガティブな印象が強く、人々の興味を掻き立てるためには十分効果的だ。

 2番手や補充要員という意味の”スペア”は、貴族階級などでは継承者に何かあった場合にそれを補う予備の者を指すという。その言葉をタイトルにつけたというだけで、苦しさや悲しさ、辛さや怒り、フラストレーションといったマイナス感情ばかりが伝わり、今のヘンリー王子が心から英王室との和解を望んでいるとは思えないだろう。

 販売元のペンギン・ランダムハウスが出したプレスリリースには「この本はヘンリー自身が、ようやく自分の物語を語る機会となる」と書かれていたといい、ヘンリー王子の最新のインタビューでは出版の理由を「私たちを守る唯一の方法は真実を書き残すことです」と語ったという。

 本の中では、ウィリアム皇太子と口論した際に暴力を振るわれたことがあると語り、アフガニスタンの従軍中、イスラム主義組織タリバンの戦闘員を25人殺害し、その人々を「チェスの駒」と表現していると報じられた。英国ではすでにベストセラーとなっているようだが、それに反して英国での王子の支持率は過去最低の26%となった模様だ。

 王子の境遇、立場、環境などを思い返せば、胸の内に複雑な感情があることは理解できる。だがこんなにも心が傷つきやすい人だったのだろうか。結婚前の王子は一般的にも無邪気でやんちゃなイメージが強かった。

王子がもともと持っていた資質によるものも大きいだろう。そんな側面ばかりがメディアで取り上げられてきたためかもしれないが、ストレスにさらされてもうまく対処し、回復していくという力「レジリエンス」が高い印象があった。心が傷つき、落ち込んでも、そこから立ち直るしなやかさや精神的な回復力が高いように見えたのだ。


2019年、エリザベス女王の誕生パレードを出迎えるロイヤルファミリー。ヘンリー王子とメーガン妃も笑顔で参加していた(EPA=時事)


 だが今やそのイメージは変わってきている。環境や人間関係に敏感に反応し、物事をネガティブに捉えやすい面が露わになるにつれ、王子のレジリエンスがどんどん低下している印象が拭えない。

困難な状況も乗り越え、より良い対処法を探すより、本音を暴露し自分たちを被害者とみなし、正当化する方が優先されている気がする。

 多くの人が指摘するように、王子の主張には強烈な矛盾が感じられる。自分たちの意思で王室から離れておきながら、身を引く気配はない。プライバシーの侵害を盾にメディアを批判しながら、大切なはずのプライバシーを切り売りして注目を集める。

家族を傷つける意図はないとしながら、王室の内実をさらけ出して波風を立てる。不平不満をぶちまけるように様々なエピソードが明かし、自分やメーガン妃を正当化する。

 王子の苦悩やメーガン妃のストレスに共感していたメディアや世間も、それが度重なればマイナス感情をぶつけられることに疲れてくる。

王室やメディアを利用して多額の富を得ながら、自分たちを正当化し続ける彼らにうんざりしてくる。共感や同情は諸刃の剣である。行き過ぎれば不快感を与え、反発や反感を生むことになる。

 移住した米国では、王子やメーガン妃を擁護する声が多いらしいが、この暴露本でその一線を越えてしまった感のあるヘンリー王子。いったい王子はどこに向かっているのだろうか。













2023/01/13 16:00

〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉エリザベス女王が自費で調査した「メーガン妃のいじめ問題」 報告書が“非公表”になった本当の理由 から続く

 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を再公開する(初出:2022年12月22日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

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 12月8日、英国王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が自らプロデュースしたドキュメンタリー「ハリー&メーガン」(全6話)のうち3話分が米動画配信大手ネットフリックスで配信された(後半は15日配信)。米国では配信初日だけで少なくとも100万世帯近くが視聴し、英国では約80万世帯が視聴した。

 15時間以上のプライベート動画やメールを惜しみなく提供し、英国では「メグフリックス」(メーガンとネットフリックスを掛け合わせた造語)と揶揄される。

 配信番組でヘンリー王子は、メーガン妃への人種差別的な報道があっても王室からの指示は「『何も言うな』だった」と明かした。その上で、「自分の子供たちが混血であることを誇りに思っている」と語り、王室内の差別意識も批判したがチャールズ国王のことが念頭にあるという指摘もある。




世界中のイベントに夫婦で出席

「エリザベス女王を軽んじている」との批判が相次ぎ…

 一方、メーガン妃は、2017年にウィリアム皇太子夫妻と初めて会った時、「プライベートな空間なのに堅苦しく形式ばった態度を取られた(アメリカ的なハグを拒んだ)」と主張した。さらに故エリザベス女王と初めて対面した際の「お辞儀」について触れた箇所は大問題になっている。

メーガン妃は、女王へのお辞儀は「中世風の演出をするレストラン」のショーのようだったと笑いながら振り返り、その様子を、仰々しく手を広げながら再現した。これに対し「女王を軽んじている」との批判が相次いだのだ。


ネットフリックスから200億円、自伝本で27億円…なぜこんなにお金が必要なのか

 すでに予告編公開の段階で、パパラッチに囲まれる夫妻の映像とされるものが「トランプ元大統領の弁護士を追うパパラッチの映像」だった等、複数の虚偽映像の使用も判明し、物議を醸し続ける配信番組。

 9日付の朝刊には「卑劣なヘンリー」(ザ・サン紙)などの見出しが並んだ。

 王室離脱直後に2人は制作会社「アーチウェル・プロダクションズ」を開設し、USウィークリーによれば、ネットフリックスと140億から200億円の独占契約を結んだという。

 王室への攻撃は止まるどころか、ヘンリー王子は自伝『スペア』を2023年1月に出版予定で、27億円を手にする。

 なぜこんなにお金が必要なのか。夫妻の警備費は年間で数億円とされ、米国の自宅が各所に知られセキュリティーの問題で引っ越しを検討中。新居の候補地のテニスコートや乗馬用の庭付き邸宅は、優に30億円を超える。

 王子は「愛する女性がまた特ダネ競争の餌食になるのを見るのは耐え難い」と配信番組で語ったが、夫妻で話題作りに奔走し続ける日々はまだ続きそうだ。

(近藤 奈香/週刊文春 2022年12月22日号)











【独自解説】ヘンリー王子“タリバン兵殺害”発言は「家族も自身も危険にさらした」 回顧録『スペア』に綴られた赤裸々告白を専門家が分析

2023年01月14日 | 国際社会
2023年1月13日 UP




 1月10日、イギリスで発売されたヘンリー王子による回顧録「スペア」ですが、本の中では、確執が続くロイヤルファミリーを批判。その衝撃的な告白の数々に波紋が広がっています。英国王室のエキスパート、多賀幹子さんとデーブ・スペクターさんの専門家2人が解説します。


タイトル「スペア」に込められた意味とは


1984年ヘンリー王子が誕生した際 父・チャールズ国王が発した言葉


 ヘンリー王子の回顧録「スペア」は、全416ページの本で、契約金が60億円だといいます。タイトル「スペア」に込められた意味は、1984年ヘンリー王子が誕生した際に父チャールズ国王が、母ダイアナ元妃に対して発した言葉、「これで跡継ぎと『スペア』を授かった、だから僕の仕事は終わった」にあり、この発言を二十歳のときに聞いたヘンリー王子の「自分はスペアだ、兄が跡継ぎ。父やエリザベス女王でさえスペアと言っていた。私はプランB、何かが起こったときのためこの世に生を受けた」という憤りを表したといいます。


ジャーナリスト 多賀幹子さん


Q.この「スペア」という言葉は、どう捉えたらいいのですか?昔からイギリス王室は使っていた言葉なのですか?

(多賀さん)「女王も『かわいいスペアちゃん』と言っているわけで、悪意がある言葉ではないと思います。ヘンリー王子がどう捉えたかは別ですが、王室や貴族は、継承ということがとても大切になります。広大な土地や建物を引き継いでもらわなければいけません。そうなると後継者と、その人に病気や事故などで何かあった場合の代わりの人を、半分冗談で『スペア』ということはあります。ただ本当の『後継者』も、その悩みや責任感、重みと言う点で大変な思いをしているということも少しは考えてほしかったと思います」

イギリスでの「スペア」の初日の売り上げは40万部を突破しました。この数字は、ノンフィクション部門で最速だということです。国民からは、「王室の人々はバッキンガム宮殿で悲鳴を上げている」「彼は愚かだと思います」といった声がきこえています。


デーブ・スペクターさん


Q.契約金の60億円は、ペイできるのですか?

(デーブさん)「できると思います。『スペア』を読んだのですが、非常に文章がよくて読み応えがありました。ただ、ハリー王子の自伝ですので、すべて彼からの発信になっていて、特に取材による裏付けなどはないために少し物足りなく感じました」

1月8日、ヘンリー王子はインタビュー番組で「父を愛しています。兄を愛していますし、家族を愛しています。常にです。この本や他のものを通して彼らに危害を加えたり、傷つける意図は私には決してありません。真実を語ったまでです」「私や私の家族に関するウソが何年にもわたって言われ続け、王室の特定のメンバーは自分たちのイメージ回復のため悪魔になることを選んだ。その回復が他人に迷惑をかける行為の場合、私は王室と一線を引きます」と語りました。

Q.ヘンリー王子は「彼らに危害を加えたり、傷つける意図は私には決してありません」と言っていますが、本の内容はかなり踏み込んだ内容になっていますよね?

(多賀さん)「そうですね。兄やキャサリン妃への個人攻撃もしています。一体どうしてしまったんだろうと思うくらい酷いです」

Q.「王室の特定のメンバーは自分たちのイメージ回復のため悪魔になることを選んだ」というのは、リーク合戦の事を言っているのでしょうか?

(デーブさん)「そうですね。ヘンリー王子は、他の王室メンバーの広報担当が悪意を持ってメディアと取引していたと思い込んでいるのです。広報とメディアは協力関係にあって、日本で言う番記者的な付き合いもあり、全部が全部そうではないです。でもヘンリー王子は思い込みで発言しているように強く感じます。このインタビューは77か国で放送されていて、本以上に印象が残るので、このままフォローなしだとちょっと残念な気がします」


ヘンリー王子の好感度は過去最低(1月6日の調査)

 このインタビューだけでなく、英米の放送局に次々と出演しインタビューに応じるヘンリー王子ですが、多賀さんは「メーガン妃が一回も番組に登場しなかった。ヘンリー王子の暴露に対する世間の批判の声を警戒し、メーガン妃が一定の距離をとった可能性もあるのでは」と指摘しています。



また、世代によって違いはありますが、イギリス国内のヘンリー王子の好感度データは、王室離脱前は80パーセント前後あったのが、1月6日の調査では過去最低の26%になっています。調査会社は「国民の同情を買おうとしたヘンリー王子の思惑は失敗した」と指摘しています。

Q.本の内容が過激なので、メーガン妃は自分も批判の対象になるのを恐れて出てこなかったのでしょうか?

(多賀さん)「そうでしょうね。メーガン妃は人前に出るのを嫌がるような人ではないのに、4回あったインタビューのどれにも同席していません。これは本に何か問題があったときに、『私の本ではないですよ』と逃げを打っているのではないかと感じました」


(デーブさん)「世間は、ヘンリー王子はメーガン妃に感化されて王室を離脱したと思っているので、こういう時にメーガン妃は表に出て来ません。本を読んでいて驚いたのが、メーガン妃の話がなかなか出てこないんです。416ページの本でやっと267ページ目で出て来ます。ヘンリー王子一人の思いだという印象を付けたいと思うので、今回この本の宣伝にメーガン妃は参加しないと決めたのでしょう」


“タリバン兵を殺害”発言は「失敗」


ヘンリー王子「殺した25人を人間だとは思っていなかった」

 ヘンリー王子は10年間にわたってイギリス陸軍に在籍していました。2012年、アフガニスタンに派遣された際、ヘリコプターの砲手を担当しタリバン兵25人を殺害しました。ヘンリー王子は本の中で、「殺した25人を人間だとは思っていなかった。人だと思うと人は殺せない。彼らはボードから取り除かれたチェスの駒だった。善良な人々を殺す前に悪人を排除した」と語りました。

Q.ヘンリー王子が軍に在籍していることを英雄視した時代もありましたよね?

(多賀さん)「イギリス王室の次男や三男のプリンスは伝統的に戦場に出るというのがありました。チャールズ国王の弟のアンドリュー王子もフォークランド紛争の時に活躍して英雄視されました」

Q.戦場に行くという我々日本人には想像できない状況で、このコメントはどう捉えればいいのでしょうか?

(デーブさん)「元兵士は自分が人を殺すことに参加していたというのは当たり前のことです。しかし、人数や具体的なことは言わないのが礼儀でもあります。ヘンリー王子も自慢するために言ったのではないと反論しています。『人間だと思うと撃てないので、チェスの駒だと思った』ということで、これは本音だと思います。ヘンリー王子の言い方も失敗ですが、メディアの取り上げ方もちょっと曲解していると思います」


タリバン幹部がSNSで反論

 このヘンリー王子の発言に、タリバン幹部がSNSで、「あなたが殺した人たちはチェスの駒ではなく人間だった。帰りを待つ家族もいた」と反論し、戦争犯罪だと主張しています。また、アフガニスタンにいた元イギリス軍事司令官は、「このヘンリー王子の発言によって、王子の安全がより危険にさらされる可能性もある」と警告を発しています。

Q.身の安全に関しては危険が高まってしまったように思います。

(デーブさん)「ヘンリー王子自身がセキュリティー(警備)のこといつも言っているわけです。イギリスにいる時もセキュリティーを戻してくれとか訴えているのに、この発言で一生ターゲットにされかねないのです。彼だけでなく2人の子どもや家族も危険な状況に置いたわけです。しかもこれが何年も続く状況ですので、今回の発言は失敗だったと思います。

この前、ニューヨークで人気番組の収録があったとき、本来は客前で収録する予定だったのが、この発言のあと別撮りになったそうで、それはセキュリティーのためだといいます。また、今後は身辺警護の費用も高くついてしまいますので、この発言は今回の本の騒動で一番マイナスに働いたものだと思います」


(多賀さん)「ヘンリー王子は反論していて、これは戦場から帰ってきた軍人が自殺することがあるので、そういうことを防ぎたいというようなことを言っていました。しかし内に秘めていたほうがよかったと思います」


17歳でのコカイン摂取を告白

 ほかにも本の中では、当時は否定していた17歳のころのコカイン使用の話に触れて、「この頃 コカインをやっていたんです。ある人のカントリーハウスで週末に一服させてもらいそれ以来何度かやっていた。あまり楽しいものではなかったし、特に幸せにはならなかったが、自分が変わったように感じられた。私は17歳の不幸な少年で現状を変えるためならほとんど何でもやってみようと思っていた」と書かれています。

Q,ここまで言わなくてもいいんじゃないかと感じるのですが、ヘンリー王子は言いたいんでしょうか?

(多賀さん)「言いたいのだと思います。こんな薬に手を出すほどつらかったということを分かってほしいのです。しかし、この本での終わり方は悪かったと思います。青少年も読むわけですので、『自分が変わったように感じられた』と言うだけではなくて、『やっぱりこれはひどかった』とか、『克服した』というようなことを言ってもらわないと心配です」


2018年2月、慈善活動行う財団のフォーラムに当時ヘンリー王子の婚約者だったメーガン妃も参加しました。そのメーガン妃がステージに上がる前、化粧直しをしようとして、リップグロスを忘れたことに気付き、キャサリン皇太子妃に「貸してください」と尋ねたところ、キャサリン妃は気が進まない感じでしたが貸してくれたといいます。メーガン妃はそのリップグロスをチューブから指に出して唇に塗ったのですが、それを見ていたキャサリン妃は顔をしかめていたということです。この件に関してヘンリー王子は「アメリカ人のメーガン妃にとっては当たり前のことだ」と言い、こういうことをきっかけに次第に大きな確執に発展したと主張しています。

Q.リップグロスの貸し借りはアメリカ人にとっては当たり前の事なのですか?

(デーブさん)「友達同士なら、よくある事だと思いますが、この状況はまだ友人とは言えないので、キャサリン妃は驚いてしまったと思います」


ウイリアム皇太子からの暴力も暴露

 この本にはほかにもナチス制服“事件”にウイリアム皇太子とキャサリン妃が関係していたことの暴露や、ウイリアム王子から暴力を振るわれたことなども書かれています。また、カミラ王妃を「危険人物」と批判したりしています。


5月にはチャールズ国王の戴冠式…ヘンリー王子の出席は?

Q.5月に戴冠式がありますが、こんな内容の本を書いてヘンリー王子とメーガン妃は行けるのでしょうか?

(多賀さん)「チャールズ国王の戴冠式は大きなターニングポイントです。しかし、アーチー君の誕生日ですので、メーガン妃は良いママというのをアピールするために家に居て、ヘンリー王子だけが行く可能性もあります。ヘンリー王子さえ行けない恐れもあります」

(デーブさん)「一応、王室は招待するけれど、ヘンリー王子夫妻が自ら欠席するというのがいいかもしれません。参加するといっても観客席で何もすることはないので、かえって格好悪いと思います」

Q.この本の内容に王室は反論しないのですか?

(多賀さん)「王室は挑発には乗りません。同じ土俵には上がらないのです。粛々と公務をやっていくことで国民は分かってくれるという姿勢です」

(情報ライブミヤネ屋2023年1月11日放送)

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“王室批判”メーガン夫妻のお金の使い道

2023年01月14日 | 国際社会
2023/01/13 16:00文春オンライン0



〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉エリザベス女王が自費で調査した「メーガン妃のいじめ問題」 報告書が“非公表”になった本当の理由 から続く


 1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2022年12月22日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

◆◆◆

 12月8日、英国王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が自らプロデュースしたドキュメンタリー「ハリー&メーガン」(全6話)のうち3話分が米動画配信大手ネットフリックスで配信された(後半は15日配信)。米国では配信初日だけで少なくとも100万世帯近くが視聴し、英国では約80万世帯が視聴した。


 15時間以上のプライベート動画やメールを惜しみなく提供し、英国では「メグフリックス」(メーガンとネットフリックスを掛け合わせた造語)と揶揄される。

 配信番組でヘンリー王子は、メーガン妃への人種差別的な報道があっても王室からの指示は「『何も言うな』だった」と明かした。その上で、「自分の子供たちが混血であることを誇りに思っている」と語り、王室内の差別意識も批判したがチャールズ国王のことが念頭にあるという指摘もある。


「エリザベス女王を軽んじている」との批判が相次ぎ…

 一方、メーガン妃は、2017年にウィリアム皇太子夫妻と初めて会った時、「プライベートな空間なのに堅苦しく形式ばった態度を取られた(アメリカ的なハグを拒んだ)」と主張した。さらに故エリザベス女王と初めて対面した際の「お辞儀」について触れた箇所は大問題になっている。

メーガン妃は、女王へのお辞儀は「中世風の演出をするレストラン」のショーのようだったと笑いながら振り返り、その様子を、仰々しく手を広げながら再現した。これに対し「女王を軽んじている」との批判が相次いだのだ。


ネットフリックスから200億円、自伝本で27億円…なぜこんなにお金が必要なのか

 すでに予告編公開の段階で、パパラッチに囲まれる夫妻の映像とされるものが「トランプ元大統領の弁護士を追うパパラッチの映像」だった等、複数の虚偽映像の使用も判明し、物議を醸し続ける配信番組。


 9日付の朝刊には「卑劣なヘンリー」(ザ・サン紙)などの見出しが並んだ。

 王室離脱直後に2人は制作会社「アーチウェル・プロダクションズ」を開設し、USウィークリーによれば、ネットフリックスと140億から200億円の独占契約を結んだという。

 王室への攻撃は止まるどころか、ヘンリー王子は自伝『スペア』を2023年1月に出版予定で、27億円を手にする。

 なぜこんなにお金が必要なのか。夫妻の警備費は年間で数億円とされ、米国の自宅が各所に知られセキュリティーの問題で引っ越しを検討中。新居の候補地のテニスコートや乗馬用の庭付き邸宅は、優に30億円を超える。

 王子は「愛する女性がまた特ダネ競争の餌食になるのを見るのは耐え難い」と配信番組で語ったが、夫妻で話題作りに奔走し続ける日々はまだ続きそうだ。

(近藤 奈香/週刊文春 2022年12月22日号)


世界中のイベントに夫婦で出席

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イタすぎるセレブ達 2023.01.13 10:40
writer : tinsight-ikumi


ロイヤル・リバプール大学病院を訪問したウィリアム皇太子夫妻(画像は『The Prince and Princess of Wales 2023年1月12日付Instagram「Wonderful to be in Liverpool to thank NHS staff for their hard work and dedication」』のスクリーンショット)


ヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』が発売された2日後、ウィリアム皇太子夫妻とチャールズ国王はそれぞれ別の場所で公務を行った。回顧録では親子や兄弟間の確執が次々と暴露されたものだが、皇太子夫妻と国王は笑顔で公の場に現れた。ウィリアム皇太子は、現地で交流した高齢女性から手を固く握られて「頑張って」と励まされる場面もあったという。

ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が現地時間12日、英マージーサイド州の都市リバプールにあるロイヤル・リバプール大学病院を公式訪問した。
この2日前となる現地時間10日にはヘンリー王子の回顧録『Spare(原題)』が正式に発売され、兄ウィリアム皇太子との兄弟間の確執や、父チャールズ国王との親子関係などが暴露されたばかりだった。

英メディア『Evening Standard』によると、この日、病院前に到着した車からウィリアム皇太子夫妻が降り立つと、群衆の中の1人が「ヘンリーの本のコメントで、心が痛みましたか?」と呼びかけたという。夫妻はこの声が聞こえなかったのか、何も反応しなかったそうだ。



夫妻が病院に入ると、診察に訪れていたシルヴィア・スタニフォードさん(Sylvia Staniford、81)という女性がウィリアム皇太子の手を強く握り、「頑張って。前進するのよ。“スカウサー(リバプールの人々)”は、あなたを愛しているから」と励ました。すると皇太子はシルヴィアさんに温かく微笑みかけ、「はい、そうします」と答えたそうだ。

また同日にはチャールズ国王が、スコットランドのアバディーンシャーを公式訪問。スコットランドの民族衣装であるキルトを着用し、昨年10月にオープンした地元の人々が交流するためのコミュニティセンター「Aboyne and Mid-Deeside Community Shed」を訪れた。国王は、犬を撫でたり慈善団体で働く人々とジョークを交わすなどとびきりの笑顔で人々と交流していたという。

英メディア『Daily Mail Online』によると、国王は屋外の群衆の中にいたオーストラリア出身の女性と対面した際、「私の愛をオーストラリアに伝えてください」と話しかけたそうだ。



ヘンリー王子による爆弾発言が続いた後、笑顔で公の場に現れたチャールズ国王とウィリアム皇太子の姿にSNSではこのような意見が寄せられた。

「私達の多くが国王と王族の味方だということを知らせるために、現地の人々が沢山のサポートをしてくれることを願うよ。」

「ヘンリーの茶番劇に対処する、君主と家族の姿は立派だ。チャールズ国王に心から敬意を表します。」

「この騒ぎの中、ウィリアムと家族は良くやっている。彼らのアプローチは正しい。敵が間違いを犯している時は、決して口を挟まないことだ。」

画像は『The Prince and Princess of Wales 2023年1月12日付Instagram「Wonderful to be in Liverpool to thank NHS staff for their hard work and dedication」、2023年1月12日付Instagram』『The Royal Family 2023年1月12日付Instagram「Thanks to everyone in Aboyne and Mid Deeside who welcomed The King to their Community Shed today!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)





















ヘンリー王子


 ヘンリー王子は、アフガニスタン従軍経験に関する自らの発言が「文脈を無視」して報道されたと指摘している。英陸軍に10年間従事したヘンリー王子は、今週出版された回顧録『スペア』の中で、アフガニスタン従軍中にイスラム主義組織タリバンの戦闘員25人を殺害したことを告白。それらのタリバン兵を「ボードから取り除かれた」チェスの駒に例えていたが、このことに関する報道は「危険な嘘」だと非難している。

 『レイト・ナイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』に出演したヘンリー王子は、こう話している。

 「間違いなく、彼らが話した最も危険な嘘は、私がアフガニスタンで殺した人の数を自慢していたというものです。もし私が他の人がそのようなことを自慢しているのを耳にしたら、怒りを覚えるでしょう。しかし、それは嘘であり、本が出版された今、人々は文脈を見ることができます」

 「文脈を知っている彼らがあのようなことをして許されるのは非常に困惑し、動揺することです。ただ1行だけだったわけではありません。彼らはその箇所全体を持っていたのです。彼らは、そこから剥ぎ取り、ただ彼がこれを自慢していると言ったのです。それはとても危険なことです。私の言葉は危険ではありません。私の言葉に対する彼らの誤った解釈が非常に危険なのです」

 2018年にメーガン妃と結婚し、2020年に英王室を離脱して家族で米国に移住したヘンリー王子は、その発言の目的は「自殺を減らす」ことにあったとして、「私の目的、そしてあの詳細を共有しようという試みは、自殺数を減らすためだったのです!」と説明した。

 ヘンリー王子は「(殺害した人の)数を恐れないことが必要不可欠のようでした。私の数字は25です」「満足感を得る数字でも、恥じる数字でもありません」と回顧録に綴っていた。














海外エンタメヘンリー王子とメーガン妃


 メーガン妃が、イギリスを発つ飛行機の中で、ある客室乗務員から膝をつかれ感謝の言葉を受けたという。2020年3月のことで、メーガン妃はウエストミンスター寺院で行われたコモンウェルス・デーの礼拝に出席し、英王室のメンバーとして最後の公務を済ませ、息子アーチー君と再会するためカナダ行きの飛行機に搭乗。一方、夫のヘンリー王子は王室から退位する最終条件の調整でイギリスに残っていた。


 話題のドキュメントシリーズ「Harry & Meghan(ハリー&メーガン)」のエピソード5でメーガン妃はその客室乗務員に関してこう話していた。

 「彼は帽子を取り、私が見つめるとこう話してきました。『あなたが我々の国のためにしてくれた全てのことに感謝します』」

 「誰かが自分の犠牲を見てくれていたんだと私が感じたのはこれが初めてでした」

 「私の国ではなく、この国のための犠牲。自分の国ではありません」

 そしてメーガン妃は到着時、自身の警護の1人に腕を支えてもらいながら飛行機を降りたそうで、「私は『本当に一生懸命やりました!』という感じでした。彼は『わかっています。よくなさいました。私はわかっていますよ』という感じでした」


 「そしてこれが引き金だったわけです。それでも私は十分じゃなかった、未だ相応しくなかったのですから」

 一方、同エピソードで、ヘンリー王子は王室からの離脱の最終調整の際、兄ウィリアム王子から怒鳴られたと明かしている。

 「私は公表していたものと同じ提案を出したのです。しかしその場で5つの選択肢が示されました。何も変わらず全てを継続することから、全てからの離脱までです。ミーティング中、私は3番目の選択をしました。半分継続、半分離脱です」

 「自分たちの仕事をしつつ、女王をサポートし続けるというものです。そこでは、議論や意見を交わすのがゴールではないということが、すぐさま明確になりました」

 一方ロサンゼルスへの移住はメーガン妃による決定ではなかったそうで、「実際私が決めたことでした。離脱を彼女が頼んだことは一度もありません。私が自分のためにしなければいけなかったのです」とヘンリー王子は続けていた。












1/13(金) 16:12配信


〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉メーガン妃を王室追放したエリザベス女王の「やり場のない怒り」  から続く 


1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。  


昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を再公開する(初出:2022年7月7日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

 ◆◆◆

「メーガン妃は誰かを攻撃していなければ気が済まない」




夫妻でNetflixの番組に出演予定


 メーガン妃の英王室職員への“いじめ疑惑”で、波紋が広がっている。きっかけは英『タイムズ』紙の、2021年3月の報道だ。 

「メーガン妃のいじめで、『職員二人が退職に追い込まれ、もう一人も不安な状況だ』と、ジェイソン・クナウフ報道官(当時)が18年10月、王室に窮状を訴えたメールが掲載された。メールには、『Xさん(職員名)への態度は看過しがたい』『公爵夫人は誰かを攻撃していなければ気が済まない』などと記されており、記事ではその他、いじめを目撃した職員の証言なども紹介されていた」(英紙記者)  

オプラ・ウィンフリーがヘンリー王子とメーガン妃にインタビューした番組の放送直前だったこともあり、世界中のメディアが挙って問題を取り上げた。元職員の中にはPTSDの症状を訴える者もいたという。


調査費は女王負担で調査が開始


 そして報道の翌日、英王室は内部調査に乗り出したことを公表。調査費用はエリザベス女王が負担することにもなったのだ。

 メーガン妃は広報担当者を通じて「悪質なデマ」「自分もいじめの標的になった者として、人格攻撃を悲しく思う」と報道を否定。だが実は、『タイムズ』紙報道の前から“いじめ疑惑”は取り沙汰されてきた。 

「17年の婚約発表直後、側近が職員への態度を改めるよう苦言を呈すと、メーガン妃は『甘やかすのは私の仕事ではない』と発言。結婚式直前にはキャサリン妃を泣かせたとされる。18年12月には、女王に17年間仕え、メーガン妃の秘書を務めたサマンサ・コーエン氏が退職したことが判明した」(前出・記者)  

英『デイリー・テレグラフ』紙によると、18年の結婚以降、秘書、ボディガード、子守など、少なくとも12人が退職。多くが1年未満で辞めており、極めて“異例”のことだ。


まさかの調査内容は「非公表」

 1年にわたり調査が行われ、当初、その内容は、6月末には明らかになると見られていた。だが今回、英王室は内部調査の結果を、公表しないと発表したのである。


 非公表の理由は明らかにされておらず、調査協力者には不満を持つ人間もいるという。だが王室ウォッチャーの多くは、妥当だと考えている。「いじめが事実だから公表しなかった」ともっぱら受け止められており、また報告書を出さないことで、メーガン妃の反論を封じることも出来るからだ。


 6月の女王即位70周年記念式典に参加したものの、群衆からブーイングを受けたヘンリー王子とメーガン妃。チャールズ皇太子、ウィリアム王子と言葉を交わすことなく、式典最終日の行事を見届けず、アメリカに帰国した。


文/近藤奈香


〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉ネットフリックスから200億円、自伝本で27億円…“王室批判”メーガン夫妻のお金の使い道 へ続く


「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年7月7日号

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次は、メーガン妃の自叙伝?!...ヘンリー王子「赤裸々すぎる」暴露本の影で、ほくそ笑む?あの人(井津川倫子)

2023年01月14日 | 国際社会
2023/01/13




まさかここまで暴露するとは...。エリザベス女王の崩御で発売が延期されていたヘンリー王子の暴露本「Spare」(スペア)が発売になり、その赤裸々な内容に世界中が騒然となっています。


発売前から内容が次々とリークされていましたが、ふたを開けてみたら、記録を塗り替えるほどの好調な売れ行き。メーガン妃とキャサリン妃のあつれきなど、英王室の裏側が遠慮なく暴露されているとあって、ゴシップ好きな人々の心をわしづかみにしているようです。

それにしても、ここまで暴露して大丈夫なのか...。巨額の契約金を手に入れたヘンリー王子とメーガン妃ですが、「そろそろ賞味切れ」もささやかれています。「暴露本」で得をしたのは誰なのでしょうか?


エリザベス女王「過去の秘密」まで暴露...もっとも激怒しているのは誰?

2023年早々、世界中のメディアを騒がせているヘンリー王子の自叙伝「Spare」(スぺア)。なぜか、解禁前にスペインの書店に並ぶという「トラブル」が発生し、発売前から次から次に刺激的な内容がメディアにリークされていました。

兄であるウイリアム皇太子と怒鳴り合いのけんかをして暴力を受けたことや、イートン校時代にコカインを吸引したこと、英陸軍に所属してアフガニスタンに派遣された時にイスラム主義組織タリバンの兵士25人を殺害したことなどが、世界中で報じられました。

ここまで事前に内容が知られたら、わざわざ本を買う人が減るのではないか? そんな憶測をあざ笑うように、ヘンリー王子の「自叙伝」は記録的な売り上げを達成したようです。


Prince Harry's publisher says book sales 'beyond expectations' (ヘンリー王子の出版社は、本の売り上げが「期待以上だ」と述べている:英BBC)

Prince Harry's memoir breaks UK sales records and tops Amazon bestseller lists (ヘンリー王子の自叙伝はイギリス売り上げ記録を破り、アマゾンベストセラーの上位にランクインしている:米CNBC)


日本のテレビでも、開店前からロンドンの書店に並ぶ人々の様子が紹介されていましたが、「Spare」は発売初日に40万部を売り上げて英国の記録を塗り替えたそうです。16か国語に訳されて、英国や欧州だけでなくオーストラリアやサウジアラビアといった国々で、アマゾンのベストセラーにランクインしたとか。

出版社が「exceeding our most bullish expectations」(我々の、もっとも強気な期待でさえ超えた)とコメントするほど、好調な売れ行きだったことが伝わってきます。むしろ、事前に本の内容が漏れ伝わったことが人々の好奇心をあおり、効果的な宣伝になったようです。

さて、肝心の本の内容ですが、各国メディアが競うように報じているヘンリー王子の「告白」は、まさに「beyond expectations」(予想を超えている)エピソードが満載!

年上女性との情事や、ロンドンホテルでのメーガン妃とのあいびき。兄のウイリアム皇太子や父親のチャールズ国王、さらにカミラ王妃やキャサリン妃に関する「身内ネタ」を、これでもか、というくらいオープンにしているのです。

さらに、2002年に開催された故エリザベル女王を祝う記念式典で、元クイーンのブライアン・メイが演奏している時、女王が耳栓をしていたという「秘密」まで暴く始末。今のところ、ブライアン・メイの反応は報じられていませんが、「人生を変える瞬間だった」と当時の興奮を語っていた彼は、大きなショックを受けていることでしょう。

ちなみに英BBCは、「『暴露本』発売にもっとも激怒しているのはNetflixだろう」という専門家のコメントを紹介しています。ヘンリー王子とメーガン妃はNetflixとも巨額の契約を結んでいて、第一弾となるドキュメンタリー番組が先日公開されたばかり。前評判とは裏腹に英王室ネタの暴露が少なかったことから、「評判だおれ」との批判も受けていました。

Netflixにしても、出版社にしても、ヘンリー王子夫妻に期待するのは王室ネタの暴露なのかもしれません。両社ともに夫妻とは複数契約をしていると報じられています。今後はさらに過激なネタを期待されることでしょう。それだけに、ヘンリー王子夫妻は、「底なし沼」に足を踏み入れてしまったようにも見えます。


「暴露本」で評判を上げた「影武者」とは

「暴露本」の発売に合わせて、米英メディアに積極的に出演してPRにいそしんでいるヘンリー王子。元女優でメディアの扱いに長けているメーガン妃と比べて、残念ながらヘンリー王子はメディアとの距離感をうまくコントロールできていない印象です。

海千山千のインタビュアーに乗せられて、時にはスタジオでお酒を飲みながら、とにかくしゃべる、しゃべる! テレビのインタビュー番組では、チャールズ国王が再婚したカミラ王妃について「危険な人物だ」「イメージアップのために、メディアに僕たちのネタを売った」と痛烈に非難したり、ウイリアム皇太子に喧嘩して引きちぎられたネックレスをわざわざ見せたりするなど、「暴露劇場」は止まりません。

母国英国では、ヘンリー王子の好感度が「過去最低」に落ち込んでいるそうですが、比較的好意的だった米国でさえ、「もう、うんざり」といった声が広がっているようです。

What's next for Harry, Meghan after bombshell book further isolates them from royals? (王室からさらに孤立して、ヘンリー王子とメーガン妃は暴露本の次は何をするのか?:米メディア)


エンタメ界をよく知るハリウッドの関係者は、「ヘンリー王子は暴露しすぎた。この先、何をしても、これ以上世間の関心を集めることはないだろう」と断言しています。

さらに、人々の関心を引きつけるには「some mystique」(ある程度神秘的)であることが重要であるとして、「賞味切れ」になる危険性を示唆しています。


そんななか、「自叙伝の成功者」としてその手腕を高く評価されているのが、「Spare」のゴーストライターとされるモーリンガー氏です。元米紙新聞記者の同氏は、これまでも元テニス選手のアンドレ・アガシ氏の自叙伝や、ナイキ創設者の本を「執筆」したことで知られている著名ライターです。

ジャーナリストとしても、数々の賞を受賞するなど輝かしい経歴の持ち主ですが、今回の「Spare」は、「とにかく文章がうまい!」「400ページをあっという間に読ませるスキルが卓越している」と、高評価を得ているのです!

特に、マスコミ嫌いのヘンリー王子の心を開き、多くの「暴露ネタ」を聞き出した手腕は、「内容はともかく、賞賛に値する」と絶賛。「影武者」であるはずのゴーストライターがスポットライトを浴びるのは妙な話ですが、セラピストのように過去の記憶を引き出し、まるでヘンリー王子自身が書いたような文体で表現する技は、素人目にも「超一流の仕事」であることが伝わってきます。


ヘンリー王子とメーガン妃は、出版元のペンギン・ランダムハウス社と、今回の自叙伝を含む4冊の出版を契約しているとか。「次はメーガン妃の自叙伝だ」という噂がまことしやかに流れるなか、いちばん評価を上げたのはゴーストライターであることは間違いなさそうです。

それでは、「今週のニュースな英語」は、「beyond expectations」(期待を超えた)を使った表現を紹介します。

Inflation rate was beyond expectations (インフレ率は予想以上だった) He performed beyond expectations (彼は期待以上の演技をした) The result is beyond my expectations (私が期待した以上の結果だ)


ヘンリー王子で思い出すのは、母親の故ダイアナ妃が「ハリーは、学校でもどこでも、常に問題を起こしている」と嘆いていた、というエピソードです。やんちゃぶりと飾らない人柄で人気を集めたヘンリー王子。今後、どこまで商売に「利用」されるのか。そろそろ、目を覚ましてほしいところです。

(井津川倫子)














2023/01/13




ウィリアム皇太子が弟ヘンリー王子の回顧録『スペア』を読んだかどうかについての回答を避けた。皇太子は12日(木)、ロイヤルファミリーに関する暴露本として波紋を呼んでいる回顧録が発売されて以来初めて公務に登場したが、その話題についてはコメントしなかった。

妻のキャサリン妃と共にリバプールのオープン・ドア・チャリティを訪問した皇太子は、スカイ・ニュースのインザマン・ラシード記者から「あなたの弟さんの本を読む機会はありましたか?」という質問をされたものの、それをスルー、同記者は同じ質問を繰り返したが皇太子がそれに答えることはなかった。

ラシード記者は2021年、オプラ・ウィンフリーとのインタビューの中でヘンリー王子とメーガン妃夫妻が人種差別で王室を非難したことから「王室は人種差別的家族ですか?」と質問、皇太子は「いいえ。私達は人種差別をする家族では全くありません」と答えていた。

ヘンリー王子は、『スペア』の中で、皇太子(当時は王子)がメーガン妃のことを「難しい」「無礼」などと言ったことから喧嘩になり、皇太子から床に叩きつけられたと綴っている。

そんな皇太子は、昨年10月に開設したロイヤル・リバプール大学病院も訪れた今回の公務中、本書により弟との関係がさらに悪化しているものの「前進し続ける」意向を王室ファン達に明かしていた。

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配信 : サイゾーウーマン23/01/13 21:46


 1月10日の発売初日に143万部以上を売り上げ「1日で史上最も多く売れたノンフィクション本」になったと発表されたヘンリー王子の自叙伝『スペア』。

リーク通りの内容をウィットにあふれた語り口でつづった読みやすい本だが、本を読んだ人からは「初体験、薬物体験、戦争で殺した人数など書く必要はあったのか」「70年間王室を守ってきたエリザベス女王に申し訳ないと思わないのか」「いつになったら被害者意識から抜け出すのか」と批判が続出。


 また、プロモーションのためメディアに立て続けに出たことからか、「ニューヨーク・タイムズ」は「同じことを繰り返すだけで、飽き飽きする」としらけ気味。さらに、事実と異なる箇所がいくつもあるため、「ノンフィクションではなくフィクション本なのでは」と揶揄する声も上がっているようだ。


 売り上げ好調の『スペア』には、すでに欧米メディアが抜粋して報じているウィリアム皇太子やチャールズ国王との確執、カミラ王妃のように自分自身のPRのためメディアに情報を流す王室メンバーへの批判、母・ダイアナ元妃の死と、メディアやタブロイドへの不満などがつづられている。


 また、自身の初体験秘話や、勉強ができず早々に大学進学を諦めたこと、アメリカのコメディ『フレンズ』が大好きで三枚目キャラのチャンドラーと自分を重ね合わせていたこと、そのコメディの出演者コートニー・コックスの自宅に泊まったことがあり(マジック)マッシュルームでトリップしたことなど、”ヘンリー王子のトリビア”がふんだんに盛り込まれ、ファンを大喜びさせる内容となっている。


 一方で、世間から最も問題視されている「タリバン兵を25人殺した」という告白について、王子は本の発売当日に出演した米CBSの深夜トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』で、「私がこの数を自慢しているとイギリスのメディアは伝えているが、誤りだ」「彼らは私の家族を危険にさらすような報道をしている」と批判。


「(戦争のPTSDで)自殺する退役軍人が多いから、それを防ぐために、あえて数字を書いた」と説明したが、本には退役軍人の自殺率の高さやそれを防ぎたいという記述はなかった。このことに関して、現役・退役軍人たちは「戦争で殺害した人数を公言することが問題なのだ」と強く非難している。


 イギリス国民からも「恥ずかしい」という声、「もう王子じゃない。ハリウッドスターに成り下がった」と軽蔑する声が噴出。中には、「王子の口から、彼が経験したストーリーを語る必要があった」「彼のメンタルヘルスのため、トラウマのヒーリングのために必要だった」と、『スペア』出版に賛同する人もいるが、ネット上では家族の許可なくプライバシーに関わる情報をあけすけに語っていることに不快感を示す人のほうが圧倒的に多い。






 レーガン元大統領の娘で、「虐待され、トラウマを負った」と自著で暴露したパティ・デイビスは、自身の経験から、今後の家族との関係、そして今後の自分自身のためにも、王子は「もう黙るべき」だと忠告。25年間続いた裁判番組で全米からリスペクトされているジュディ・シェリダン判事は、王子のことを「自己中心的、わがまま、感謝知らず」「育ててくれた恩をあだで返す」「見苦しい」と痛烈に非難した。


 そのほか、ジョン・マケイン元米上院議員の娘で政治評論家のメーガン・マケインや、メーガン夫人のアンチとして有名なイギリスの名物司会者ピアーズ・モーガンも、ヘンリー王子に批判的な態度を見せている。


 対するヘンリー王子だが、前出の『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』で、エリザベス女王の激動の半生を描いたNetflixのドラマシリーズ『ザ・クラウン』を「見ている」と明かし、ファクトチェックもしていると発言。自著を指さし「(ドラマになることもあるから)歴史は正しく伝えることが重要なんだよ」とドヤ顔で語った。


 しかし、『スペア』には事実とは異なる箇所がいくつかあり、ネット上では「『ザ・クラウン』はフィクションドラマなのだから、ファクトチェックの必要はないのでは? それよりも自分の本をファクトチェックすべき」と指摘する声が続出している。


 例えば、王子が通っていたイートン校の創設者であるヘンリー6世は、7代前までさかのぼった直系の祖先だと書かれているが、ヘンリー6世の唯一の息子であるエドワード・オブ・ウェストミンスターは子どもをつくらないまま17歳で亡くなっており、先祖ではない。


 また、1997年8月ににダイアナ元妃が亡くなる直前、9月に13歳の誕生日を迎えるヘンリー王子へのプレゼントとしてXboxを購入し、誕生日当日、元妃の姉から渡された、と記載されているが、Xboxは2001年に発売されたもので、イギリスでは翌02年に販売された。


 同年に他界した曽祖母であるエリザベス王太后の死の知らせを「イートン校で受けた」とも記されているが、実際はこの時、チャールズ国王、ウィリアム皇太子と共に、スイスにバケーション中だった。訃報を受け取り急いで帰る3人の姿は、報道写真として残っている。


 ほかにも、結婚する前にメーガン夫人が父親のトーマス・マークルをマスコミから守るため「ニュージーランド航空のメキシコ発イギリス行きのファーストクラス航空券を購入したいと申し出た」と記されているが、ニュージランド航空にはメキシコからイギリスへの直行便はなく、ファーストクラスはなくビジネス・プレミアしかない。


 このように明らかに事実ではない箇所が複数あることから、著書の中で紹介されている皇太子とのやりとりや、メーガン夫人とキャサリン妃がやりとりしたメッセージの内容など、ネット上では「どこまで事実なのかが疑わしい」「フィクション本」だと批判する声が上がっている。




 一部では「長年受けたトラウマから記憶障害になっているのでは?」「ドラッグだの、サイケデリック療法だのに手を出しているから、脳がダメージを受け、記憶があいまいになっているのかも」という意見もあるが、出版する前にファクトチェックが行われなかったことも問題であり、「そもそも作り話ばかりだからスルーされたのでは」ともささやかれている。


 王子は「王室が”情報筋の話”として、自分たちの都合がいいよう、メディアに情報をリークする」と批判しているが、米週刊誌「USウィークリー」は情報筋の話として、ウィリアム皇太子が『スペア』の内容に「ゾッ」とし、「自分の弟(が書いたこと)だとは思えない」「和解できると信じたいが、難しいことだと思い知らされた」と深く悲しんでいると報道。


 米月刊誌「ヴァニティ・フェア」も「自分自身のPRのために王子を犠牲にした」などと悪役として書かれているカミラ王妃が「愕然としている」という情報筋の話を掲載。英紙「インディペンデント」は、国王夫妻、皇太子は、ヘンリー王子が「セラピーとメーガン夫人に取り疲れている」と心配しており、王子に連絡しないのは「自分たちの言葉がすべてメディアに流され、そして商業的な利益に変えられてしまうから」「(王子と王室の)信頼関係は完全に崩壊している」とも報じている。


 なお、ヘンリー王子は、出版社のペンギン・ランダムハウスから、計4冊の本を出す予定。契約金は3500?4000万ドル(45?51億円)だと報じられている。