1/14(土) 10:12配信
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Netflixと巨額の契約を結んでいる夫妻
〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉
イビサ島で1800万円浪費、キャサリン妃を面罵……英メーガン妃の悪女伝説 から続く
1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を公開する(初出:2021年12月16日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
◆◆◆
父のトーマス・マークル氏宛ての手紙を不当に掲載されたとして、メーガン妃が大衆紙『メール・オン・サンデー』の発行元・ANLを訴えていた裁判で、メーガン妃が勝訴した。今年2月、高裁はメーガン妃の訴えを認める判決を下し、ANLは不服申し立てをしていたが、控訴院は12月2日、訴えを却下したのだ。
「彼女はヘンリー王子と結婚直後の18年8月、メディアで自分について語る父を批判する手紙を書いた。さらに友人にも父を非難させたため、腹を立てた父は手紙を『メール・オン・サンデー』に提供。
同紙が手紙の約半分を19年2月に掲載したところ、メーガン妃は、プライバシーの侵害で提訴した」(英紙記者)
判決を受けてメーガン妃は「正しいことのために、立ち向かうのを恐れていた人すべてにとっての勝利だ」との声明を出したが、実はこの結果は意外であった。
というのも、ANLが提出した証人陳述で、「手紙は私信である」というメーガン妃の主張が覆されていたため。陳述をしたのが、夫妻の報道官を務めていたジェイソン・ナーフ氏だ。
「手紙の内容はメーガン妃がナーフ氏の助言を受けながら考案したこと、文中で父に『ダディ』と呼び掛けているのは、手紙が公になった際に印象が良くなることを意図した防御策だったことを語っている」(同前)
極めつけは、裁判所に“謝罪”をしたこと。
メーガン妃の“苦しすぎる弁明”
ANLは、「手紙は私的なものだとメーガン妃は語っているが、20年8月に出版された夫妻の馴れ初めや王室との確執を綴った『自由を求めて』では、夫妻は自分から私生活を公開している」と主張。
本文中に「湯船に漬かりながらメールを打った」など本人しか知り得ない情報が記されるなど、夫妻の協力は明らかだったが、メーガン妃は「関わっていない」と法廷で証言していた。
だがこれもナーフ氏の証言で覆された。著者に対してメーガン妃の意を受けて情報提供し、ヘンリー王子から「(著者と)無関係とするのに賛成だ」とのメールを受け取ったと語ったのだ。
そのためメーガン妃は11月、「やり取りを覚えていなかったことを裁判所に謝罪します」と苦しい弁明をせざるを得なくなった。
裁判所は「一部を公表するのは適切だった可能性はあるが、半分を公表するほどの理由は無い」との判決を下した。
だが法廷でメーガン妃の“嘘”が明らかとなり、YouGov社の調査(11月24日)ではメーガン妃に対し「好意的だ」と答えたのは27%。4月から9ポイントも下落した。
ANLは、最高裁へ上告する意向を示している。
近藤 奈香/週刊文春 2021年12月16日号
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最終更新:1/14(土) 10:12文春オンライン
文春オンライン1/14(土)10:00
〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉ネットフリックスから200億円、自伝本で27億円…“王室批判”メーガン夫妻のお金の使い道 から続く
1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた 「週刊文春」 の記事を再公開する(初出:2019年6月13日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
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「嫌な人だと知らなかった」
6月の訪英を前にトランプ大統領がそう指摘したのは、英王室のメーガン妃(37)。16年の大統領選の際、メーガン妃が「女性蔑視的なトランプ氏が勝ったらカナダに移住する」などと語っていたことを受けての発言だった。
昨年5月の結婚式には米俳優のジョージ・クルーニーらを招待 ©共同通信社
「母がアフリカ系米国人で米国籍を持つメーガン妃は、ヒラリー氏に投票したとされる。元女優で離婚経験もあり、保守層から批判も浴びていますが、本人は『雑音』と一蹴してきました」(地元記者)
そのメーガン妃とヘンリー王子に長男・アーチー君が誕生したのは5月6日早朝。“米国人プリンセス”の出産は王室の伝統を覆すものだった。
「通常、ロイヤルベビーの誕生に際しては、王室の広報担当から撮影場所等に関する『事前レク』があります。今回も当初はその募集がかかったのに、1カ月ほど前突然キャンセルの連絡があった。キャサリン妃の時は、写真を撮りやすい夕方の絶妙なタイミングでお披露目があったのですが……」(在英国際ジャーナリストの木村正人氏)
アメリカの朝のワイドショーに発表を合わせた?
バッキンガム宮殿前のイーゼルに貼り出す誕生告知書には、病院と担当医師の名前が書かれていなかったという。
「王室御用達のセント・メアリー病院で出産したキャサリン妃は、医師の名前も全て出していました。結局10日以上経ってから、出生証明書の記載からポートランド病院と判明。ベッカム夫人が出産したセレブ用の豪華な私立病院です」(英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子氏)
“反トランプ”の姿勢とは裏腹に、“米国ファースト”疑惑も一部で取り沙汰されている。誕生の一報はメディアではなく、英王室のインスタグラムで公表されたのだが、
「『陣痛が始まった』と発表があったのは6日の午後2時前でしたが、約8時間前の午前5時半頃には誕生していた。この時間差について、米国の朝のワイドショーに発表を合わせたのではないか、と指摘されています。
実際、メーガン妃は友人の大物女性司会者、ゲイル・キング氏のいる米CBSに、お披露目会見の独占取材を依頼していました。ベビーシッターもアメリカ人の男性を希望し、ロンドンのアメリカンスクールに通わせると言われています」(同前)
海の向こうでも、王室の伝統が揺らぎ始めている。
〈ヘンリー王子 暴露で波紋〉イビサ島で1800万円浪費、キャサリン妃を面罵……英メーガン妃の悪女伝説 へ続く
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年6月13日号)
スポーツ報知1/14(土)16:15
英王室を離脱し、現在、米カリフォルニア州サンタバーバラ近郊在住のヘンリー王子の回顧録「スペア」が当初の約半分にカットされたと米メディアが報じた。
10日に発売された同書は全416ページからなるが、原案の段階では約800ページと2冊分に及んだという。カットされた大半が、兄ウィリアム皇太子、父チャールズ国王との不穏な関係性を詳細に記した部分だったとしている。
ヘンリー王子は英ニュースサイト「ザ・テレグラフ」のインタビューにも応じているが、「いろいろあった。特に僕と兄、僕と父の間には世の中に知られたくないようなこともあった。それを口に出したら、2人は絶対に僕を許さないだろう」と話している。
同書の中でヘンリー王子は兄から肉体的暴力を受けたことなどを衝撃的な出来事を“暴露”しているが、さらに過激な内容が含まれていたのか―。
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ヘンリー王子(38)は、戦闘機の攻撃訓練で父親の車を狙い、その後父親を「助けた」という。
メール・オンラインが12日に報じたところによると、ヘンリー王子は10日に出版された回顧録『スペア』の中で、従軍時にに英ノーフォークで戦闘機を使いチャールズ皇太子(当時)の車を狙ったことを明かしたという。
回顧録の中で王子はこう語っている。「私は父に会うのが大好きで、父が私に誇りを感じてくれ、また褒め言葉に支えられていました。しかし、私はミッド・コントローラーで、タイフーン戦闘機 に『ちょっと待て』とは言えませんでした。
父は私のかわいい息子よ仕事に戻りなさいと言って車で走り去りました」「その時私はタイフーン戦闘機に言いました。『新しい目標だ。グレーのアウディ、私の位置から南東へ向かっている』と」「東西に向いた大きな銀色の納屋に向かっているタイフーン戦闘機は父を追跡し、車の真上を低空で通過しアウディの窓ガラスが割れそうになったほどでした」
「しかし最終的には 私の命令で私は父を助けました。タイフーン戦闘機は銀色の納屋を吹き飛ばし粉々にしてしまいました」
タイフーン戦闘機が送られたことについて同メディアは「マーハム空軍基地は何十もの苦情を受けていた。サンドリンガムは飛行禁止区域のはずだった。苦情を言った人たちは皆、『それが戦争だ』と言われた」と報じている。
ヘンリー王子は、2012年2月に副操縦士としての資格を取得、2度目のアフガニスタン遠征でタリバンの戦闘員を25人殺したと同著の中で告白していた。
陸軍ではウェールズ大尉として知られたヘンリー王子は、ヘルマンド州で活動する国際治安支援部隊とアフガニスタン軍へのヘリコプター支援に貢献、陸軍航空隊第662飛行隊のバスティオン基地を拠点に、2500時間の飛行時間、100回以上のミッションをこなしている。
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His Side of the Story
2023年1月14日(土)13時08分
ジャック・ロイストン
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『スペア』の宣伝ポスター(ロンドン、1月9日) Peter Nicholls-Reuters
<公務を捨てて英王室ネタで稼ぎまくるヘンリー&メーガン夫妻だが、家族の話を商売にできるのも自伝『スペア』出版が最後か>
1月10日、英王室を離脱したヘンリー王子(サセックス公爵)の暴露的な自伝『スペア』が発売された。自分はしょせん王位継承の「スペア(予備)」だったという自虐的なタイトルだ。
もちろん飛ぶように売れたが、スペインで「間違って」先行発売され、その内容が詳しく報じられたせいで、王子の好感度は奈落の底へ落ちた。まあ、自業自得だろう。
かつてのヘンリーは人気者だった。優等生の兄ウィリアムと違い、ヘンリーはいたずらっ子でちゃめっ気もあった。
アメリカ人で黒人の血を引くメーガン・マークルと婚約した時点(2017年末)で、英国内での彼の好感度は81%。エリザベス女王や兄ウィリアムに負けない数字だった。
メーガン妃に対する大衆紙のネガティブな報道に苦言を呈した19年にも、イギリスの世論調査機関ユーガブの調べで、彼は72%の好感度を維持していた。
ただしメーガン妃が「好き」は54%、「嫌い」は34%で、フィリップ殿下(女王の夫)や父チャールズ(現国王)といい勝負だった(それでも現王妃のカミラよりは常に上だった)。
公務を離脱すると2人の人気は急落したが、それでもヘンリーを「好き」な人は「嫌い」な人より多かった。20年にはアメリカで新生活をスタートさせ、「芸能人」としてメディアと契約し、莫大な金を稼ぐことになった。
しかし21年3月、アメリカの著名司会者オプラ・ウィンフリーによるインタビュー特番が放送されると、英国内ではヘンリーを「嫌い」な人が「好き」な人よりも多くなった。
放送の直前までは「好き」が53%、「嫌い」が41%だったが、逆転した。以後、再逆転はほぼ起きていない。
ユーガブの月次調査で見ると、21年8月段階では「好き」が34%で、「嫌い」が59%だった。そして『スペア』発売直前(1月6日)の好感度は26%にまで落ちていた。
「チェスの駒」を殺したとの暴言も
ちなみにアメリカでは、まだヘンリーもメーガンも一定の人気を維持している。ただしケイト・ミドルトン(皇太子妃キャサリン)の好感度には遠く及ばない。
つまり、メーガンとヘンリーは英王室に関する爆弾発言で世界中の注目を浴び、おかげでネットフリックスやスポティファイとの巨額の契約を結べたが、ヘンリーの母国イギリスでは見捨てられた。新天地のアメリカでも、これ以上の人気上昇は見込めない。
実際、アメリカのメディアも同じ話の繰り返しに飽きてきた。王室批判の蒸し返しが商売になるのは『スペア』が最後だとの見方もある。
この本はオーディオ版で聴くと、約15時間かかる。これだけ延々としゃべっても、過去の発言で残された疑問は解消されていない。
兄や父の悪口はいくらでも言えるが、突っ込みすぎれば名誉毀損で訴えられ、自分の居場所がなくなるからだ。
一方で、アフガニスタンで軍務中に25人の「チェスの駒」を殺したとの新たな暴言も飛び出した。38歳のヘンリーが400ページ超の回顧録を著した度胸には敬服するが、人気回復につながるとは思えない。残念だ。
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2023年1月17日号(1月11日発売)は「中国革命2023?」特集。ゼロコロナを撤回させた「白紙革命」。独裁の土台はついに揺るぎ始めたのか。インタビュー:中国デモを世界に発信する「李老師」