シリア騒乱と修羅の世界情勢

第三次世界大戦を阻止するブログです。

ヘンリー&メーガン、「宿敵」を報道官に起用したチャールズ皇太子にご立腹

2022年11月23日 | 国際社会
Meghan Markle, Prince Harry Allegedly Furious At Prince Charles After This Move: Royal Commentator
2022年7月26日(火)20時19分
キャサリン・アルメシン


チャールズ皇太子夫妻とヘンリー王子夫妻(2018年6月) Peter Nicholls-REUTERS

<チャールズ皇太子が新たに広報担当者に選んだのは「敏腕」で知られる人物だが、ヘンリーとメーガンにとっては気に入らない相手のようだ>


英王室メンバーと確執があると言われるヘンリー王子とメーガン妃。今度は、チャールズ皇太子が7月初旬に下した決断にずいぶん腹を立てているという。

NBCニュースやMSNBC、米トーク番組『アクセス・ハリウッド 』で王室・エンターテインメントを担当するニール・ショーンは自身のYouTubeチャンネルで、ヘンリー王子夫妻とチャールズ皇太子の関係に注目。

報道官ポストをめぐるチャールズ皇太子の選択に、夫妻は納得できない気持ちでいると指摘した。

「(メーガン妃とヘンリー王子は)いささか落ち込み、おそらく裏切られたように感じている。チャールズ皇太子が(自身の公邸)クラレンス・ハウス、引いては皇太子夫妻の新たなコミュニケーション担当責任者として、ある男性を選んだためだ」

「指名されたトービン・アンドリエは、特に10年スパンで、状況をプラスに変える手腕の持ち主らしい。チャールズ皇太子とカミラ夫人のイメージアップを確実にする人物と期待されている」

ショーンによれば、今回の選択は、言わば「タブロイド対策のバトルゲーム」だという。とはいえヘンリー王子夫妻にとって、皇太子夫妻の新たな報道官の大きな問題は、その前職だ。

ショーンいわく、アンドリエはタブロイド業界の「大物」だ。これまで、英紙デイリー・メール、ウェブ版「メール・オンライン」やメール・オン・サンデー、親会社デイリー・メール&ジェネラルトラスト(DMGT)で活躍してきた。

いずれも、ヘンリー王子とメーガン妃が法廷で対決したタブロイド紙だ。

ヘンリーたちとは無関係のはずだが

ヘンリー王子は今も、名誉棄損で提訴したデイリー・メール発行元と係争中。メーガン妃は同社に対して起こした訴訟で勝訴している。

ショーンによると、チャールズ皇太子によるアンドリエの起用は、ヘンリー王子夫妻とは無関係の決定と考えられる。それでも、2人は「何でも大事件に仕立てる」カップルだ。

「チャールズ皇太子とカミラ、さらにケンジントン宮殿やクラレンス・ハウスの関係者にしてみれば、英王族の発言を世界各地で正しい目で、さらに重要なことに、正しい人々に受け止めてもらえるよう努めているだけだ。

ヘンリーとメーガンにとっても、先日の国連総会でのパフォーマンスから判断する限り、そこから学ぶ必要があるのではないかと思われる」

アンドリエは以前、自身が率いるタブロイド紙について「とても力強く、パワフルな視点を持っている。私にとっては驚きだが、誰もが受け付けるわけではない」とBBCで語ったことがある。

アンドリエの報酬は、チャールズ皇太子の個人所得から支払われるという。













Charles' Household Plagued by 'Internal Backstabbing,' New Book Claims
2022年9月27日(火)18時15分
ジェームズ・クロフォード=スミス


エリザベス女王の棺の後ろを歩くチャールズ国王3世(9月14日)  ISABEL INFANTES/REUTERS

<皇太子時代のチャールズに仕えたスタッフたちが口々に語った公邸の雰囲気の悪さ、外部顧問の口出し、そして「ペン事件」で有名になった短気が王室を揺るがす>


英国王チャールズ3世の(皇太子時代の)旧公邸クラレンス・ハウスの職員は「内部の裏切り」と「仕事中毒の上司」に苦しんでいた――近日出版される英王室関連の暴露本は述べる。

王室ジャーナリストのバレンタイン・ロウによる新著「Courtiers: The Hidden Power Behind The Crown(原題)」は、英王室に仕えるスタッフたちの生活や役割、そして彼らが君主制の維持にどう貢献してきたかを検証している。

ロウは昨年、メーガン妃によるケンジントン宮殿スタッフに対するいじめ疑惑を最初に暴露した人物だ。メーガンとヘンリー王子(サセックス公爵夫妻)に厳しい要求を突きつけられていた多くのスタッフは、自分たちのことを「サセックス・サバイバークラブ」と呼んでいたという。

新著の中で、ロウはかつてヘンリーとメーガンに仕えていたスタッフだけでなく、チャールズ皇太子(当時)、故エリザベス女王やウィリアム王子(当時)の公邸スタッフからも話を聞いている。

英タイムズ紙に掲載された抜粋によれば、ロウは新著の中で、チャールズは王室メンバーのなかでもチャールズは最も「要求水準が高く」、「仕えるのは並大抵のことではない」と書いている。

休みを知らない新国王

ある元公邸スタッフは同著の中で、「彼(チャールズ)は自分自身や自分が成し遂げてきたことに満足することがない。彼の周りにいる者たちは、彼についていくために必死で働かなければならなかった。

とてつもないスタミナのある人物だ」と語り、また別の元スタッフも次のように証言している。「(チャールズは)自分が常に働いているから、スタッフにも同じことを要求した。彼は週に7日間働き、決して止まることがない」

「(スタッフは)彼からいつ何を聞かれるか分からない。彼は常に自分のアイデアやさまざまな書類に取り組んでおり、仕事のペースがとても速い」と、ロウは書いている。

またロウによれば、あるスタッフはチャールズの(有名な)怒りっぽさについて、次のように詳しく述べた。

「彼には、とても愉快な一面もあった。短気を起こしても、それを特定の個人に向けることは滅多にない。何かがきっかけでカッとなるとものを投げる。レベル0の状態から一気に60になり、またすぐ元通りになる。彼を特に苛立たせるのはメディアだ」

チャールズが国王に即位した直後、世界は2度にわたって彼の短気を目の当たりにしている。

1回目は9月10日にセントジェームズ宮殿で行われた王位継承評議会での一幕。公式書類に署名をする際、チャールズはデスクの上のペンケースの配置に苛立った。

怒りを露わにした顔でペンケースをどけるように指差し、側近が素早く片付けた。その後に署名をしたウィリアム皇太子は、元の位置に戻されたペンケースをまったく気にせず署名を済ませた。


2回目は9月13日。チャールズが国王に即位した後、イギリスを構成する4つの連合王国を訪問して弔意を受けるために、アイルランドを訪れていた時のことだ。

ヒルズボラ城で来訪者名簿に記帳をする際、ペンからインクが漏れて指につくと「なんてひどいペンだ!」と悪態をつき、「耐えられん!毎回こうなるんだ」と吐き捨てた。


ロウは新著の中で、チャールズの皇太子時代、スタッフは主に2つの「難題」に直面していたと述べる。

一つは「内部の裏切り」だ。公邸のスタッフの間には、「上司」である王室メンバーの心証を良くするために「ほかのスタッフを陥れる策略」が渦巻いていたという。

課題は公邸スタッフとの信頼関係の構築か

もう一つは、チャールズの歓心を得ようとする外部顧問と公邸スタッフの対立だ。ロウが話を聞いた多くの元スタッフによれば、チャールズはしばしば、公邸スタッフとは相反する助言を行う外部顧問の意見に影響を受けた。これはまずい。

この点は、ヘンリーとメーガンに対する批判と共通する部分がある。彼らは王室でつらい思いをしていた時期に、アメリカのPR会社やオプラ・ウィンフリー、タイラー・ペリーなどの著名な友人に助言を求めていた。

チャールズ新国王の下で英王室がどのようになるのかはまだ分からないが、故エリザベス女王に仕えていた数多くのスタッフが今後、チャールズの下で働くことになる見通しだ。

*バレンタイン・ロウの新著はヘッドライン・ブックスから、イギリスで10月6日に発売される。













Prince Harry's Reaction to Kate Middleton at Royal Wedding Goes Viral
2022年8月20日(土)14時41分
ジェームズ・クロフォード=スミス


ウィリアム王子夫妻とヘンリー王子(2012年6月) Dave Thompson-REUTERS

<バージンロードを歩いてくる現キャサリン妃を見て兄に笑顔で言葉をかけるヘンリー王子の姿に「あの頃が懐かしい」というコメントが続々>


11年前の英ウィリアム王子の結婚式の場で、ヘンリー王子が新婦ケイト・ミドルトンを見た瞬間のリアクションを捉えた動画がソーシャルメディア上で共有され、大きな注目を集めている。


動画は、2011年にウェストミンスター寺院で行われたロイヤルウェディングの一場面。

ケイト・ミドルトン(現キャサリン妃)がバージンロードを歩いてくるなか、ヘンリーが祭壇の前で待つ兄ウィリアムの隣に立っている様子を捉えたものだ。

動画共有プラットフォームのTikTokに投稿されたこの動画は、これまでに100万回以上再生され、18万を超える「いいね」を獲得している。

ヘンリーは今年の9月初旬、慈善イベントに出席するために妻メーガン妃と共にイギリスに帰国することが報じられているが、そんななかでTikTokユーザーのdanideeeee1が「微笑ましい瞬間」というキャプションを添えて、この動画を投稿した。

動画の中で、ウェディングドレス姿のケイトを見たヘンリーは、兄であるウィリアムに笑顔で言葉をかける。

この「兄弟愛」を感じさせる微笑ましい様子に、一部のソーシャルメディアユーザーからは、「英王室の亀裂」とも言われている現在の兄弟の関係を嘆く声が上がった。

あるユーザーは「2人の友情が見られなくなって寂しい」とコメント。別のユーザーは「この3人組が懐かしい。3人の間には、いつも笑顔と笑い声があった」と書き込んだ。

ヘンリーは「彼女は綺麗だ」と言っていた?

ウィリアムとケイトの結婚式は、2011年4月29日にウェストミンスター寺院で行われ、ヨーロッパ各国の元首やイギリスの政治家たちが参列した。

この時、ヘンリーはウィリアムの介添人を務めていた。2018年にヘンリーがメーガン・マークル(現メーガン妃)と結婚した際には、ウィリアムがヘンリーの介添人を務めている。

動画に捉えられた瞬間、歩いてくるケイトを見てヘンリーがウィリアムに何と言ったのか、はっきりとは分かっていない。

だがキャサリン妃の生涯を綴った『Kate: A Biography』の著者であるマーシャ・ムーディの推測によれば、ヘンリーは「ほら、彼女が入って来たぞ。これだけは言える。彼女は綺麗だ」と言ったとされている。

ウィリアムとヘンリーが最後に一緒に写真に収まったのは、2021年7月。

2人の母親であるダイアナ元妃の生誕60周年を記念して、彼女が暮らしていたケンジントン宮殿に設立された元妃の銅像の除幕式に参加した時のことだった。

2022年は、ダイアナが36歳の時にパリでの自動車事故で死亡してから25年の節目となる。

この節目にあたり、英王室が公式な行事を行う計画はないが、ヘンリーはダイアナの命日である8月31日のわずか数日後に、慈善イベント出席のためイギリスに到着することになっている。













Prince Harry Visits Rams Locker Room After Super Bowl Victory
2022年2月17日(木)11時57分
キャサリン・アルメシン


Caitlin Ochs-REUTERS

<王室を離脱して自らスポットライトから逃れたはずのヘンリー王子が、セレブパワーを利用して特別扱いを受けることを疑問視する声が>


2月13日に行われた米プロフットボールNFL王者を決める第56回スーパーボウルで、ロサンゼルス・ラムズが22年ぶりの優勝を果たした。

この試合を従妹のユージェニー王女とともに観戦した英ヘンリー王子だが、その試合後の行動が物議を醸している。

ヘンリー王子は、シンシナティ・ベンガルズを23-20で破ったラムズのロッカールームを訪れ、その様子はSNSに投稿された。なお妻であるメーガン妃は、この日は同行していなかったようだ。

写真には、ラムズの帽子をかぶったヘンリー王子が、ロッカールームでラムズのオーナーであるスタン・クロエンケと談笑する様子などが収められていた。

クロエンケは、英プロサッカーチームの名門、アーセナルのオーナーでもある人物だ。

また別の写真では、ヘンリー王子はスーパーボウル優勝チームに与えられるトロフィー「ヴィンス・ロンバルディ・トロフィー」を興味深そうに眺めていた。

これらの写真を投稿したラムズの公式アカウントは、「王族になったような気分だ」とのコメントを添えた。



とはいえヘンリー王子の行動は、単に勝利に沸く試合後のロッカールームをセレブが訪問したという出来事以上の反応を引き起こすこととなった。

彼の登場を素直に楽しむ人もいれば、なぜそんなことをするのか疑問に思う人もいたようだ。

セレブパワーは問題なく使うのか

ツイッターには様々なコメントが寄せられた。

「後ろにいる選手たちは『あいつ、ここで何やってんだ?』とか『誰だあれ?』とかって思っているように見えるね」といったものや、

「王族として本来やるべきことに従えば、より若いファンたちがチームに会えるよう企画した方がよかったのでは? 

自分の記念写真や目立ちたがりの行動ではなく」といった批判的な声が多く上がった。

「彼はもう『王族』の称号は自ら手放した。スポットライトから外れたいと願ったはずの男だけど、『セレブ』の力を使うことに疑問は感じないんだね」というコメントもあった。

ラムズ側の「王族になったような気分だ」というコメントに対し、「彼はもう王室を離脱したよ」と突っ込む人もいた。

一方、彼とラムズの選手たちが会ったことを喜ぶ声もある。「アメリカンフットボールのパトロンに? いい話じゃないか!」といった皮肉めいたものもあるが、「ハリーにはとても満足している。彼の母親はアメリカの人々を愛し、またアメリカの人々から愛された。

ハリーが受け入れられている姿の見るのは素晴らしいことだ。チャールズとカミラの毒から逃れて、がんばれハリー。私たちはあなたを愛している」というコメントもある。

ヘンリー王子といえば、かつては熱心なラグビーファンとして知られ、イングランドのラグビー協会のパトロンを務めていた。

だが王室を離脱したことに伴い、その役割は義理の姉であるキャサリン妃に引き継がれている。

現在はアメリカで暮らすヘンリー王子は、スポーツの趣味もアメリカに染まってきたのだろうか。













Meghan Markle, Prince Harry Acknowledge Britain's 'Uncomfortable' Past
2020年7月7日(火)13時35分
ジャック・ロイストン


長男アーチー君の誕生を祝うヘンリー王子とメーガン妃。この時はまだ王室の一員だった(2019年5月)  Dominic Lipinski/REUTERS

<奴隷貿易や植民地主義の罪をまだ認めてもいないエリザベス女王をさしおいて、「イギリスは過去を認めるべき」と主張>


ヘンリー王子とメーガン妃は7月1日、英連邦の若者を支援する慈善団体「クイーンズ・コモンウェルス・トラスト」が主催したビデオ会議に参加。

制度化された人種差別や無意識の偏見について話し、イギリスは「過去を認める」べきだとして、人種差別と大英帝国に関する「気まずい」問題を取り上げた。

アメリカで黒人男性が白人警察官に殺害されたことをきっかけに起こったBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大切)運動は、イギリスにも広がりを見せている。

だがエリザベス女王はこれまでBLM運動について意見を表明したことも、かつての大英帝国が犯した罪について謝罪したこともない。

英連邦の加盟国54カ国のほぼ全てが、かつて大英帝国の植民地だった。

ヘンリー王子はビデオ会議の中で、「英連邦全体を見渡したとき、私たちが過去を認めずに前に進む道はない」と主張。

メーガン妃は「大きな出来事が起きた時だけではなく、平穏な時にこそ人種差別や無意識の偏見がひそかに助長されていく」と指摘し、「そうすると多くの人にとって、自分たちが能動的にも受動的にも差別の助長に一役買っていることが理解しにくくなる」と語った。

人種差別は「風土病のようだ」

彼女はさらにこう続けた。「私たちは今、少しばかり気まずい思いに耐えなければならない。その居心地の悪さを乗り越えて初めて、すべての人にとっていい世界が実現できるのだから」

英連邦の加盟各国で活躍する「若いリーダーたち」が参加したこのビデオ会議は、同トラストがBLM運動の広がりを受けて毎週行っているディスカッションの一環として開催された。

同トラストは「世界中の若いリーダーを支持し、彼らに資金を提供し、また彼らを結びつけること」をモットーに掲げている。

メーガン妃は6月、母校であるロサンゼルスのイマキュレート・ハート高校の卒業生に向けたエモーショナルなスピーチの中で、BLM運動への支持を表明。

ヘンリー王子は7月1日に出席した慈善団体のイベントで、制度化された人種差別は社会に「風土病のように」まん延していると批判していた。

しかし英連邦の首長であるエリザベス女王は、これまで大英帝国が犯した罪を公に認めたことはなく、奴隷貿易について謝罪したこともない。

一方、女王の息子であるチャールズ皇太子は2018年にガーナを訪れた際に、奴隷貿易は「最悪の残虐行為」だったと認める発言を行った。



歴史と向き合う必要性を強調

メーガン妃はビデオ会議の中で、「これから(人種差別や偏見について)議論を行っていくためには、歴史を見つめることも必要だ。

歴史をマクロの視点からだけでなく、ミクロの視点からも見ていかなければならない」と述べ、さらにこう続けた。

「私たち一人ひとりが、自分が過去にどのようなことをしてきたのかに向き合う必要がある。今こそ、その報いを受けるべき時だ」

ヘンリー王子は、さらにこうつけ加えた。「私たちは、これまで世界について違う見方をするように教育されてきた。それは否定も無視もできない事実だ」

「だが世界に偏見があることに気づき始めたら、それを認めるべきだし、その問題についてもっと知るために努力する必要がある。

そうすることで、大いに間違っている、そして今の私たちの社会では許容されるべきではないことに立ち向かう上で、自分が役に立てるようにするべきだ」














Meghan Markle, Prince Harry’s Royal Wedding Invitations Subtly Acknowledged Duchess’ Divorce
2020年2月19日(水)15時45分
キャサリン・アメシン


「開かれた王室」から本当に出て行ってしまった2人 Jonathan Brady/REUTERS

<それは、離婚歴のあるメーガン・マークルを一人の現代的な女性として歓迎する英王室の意思表示だった>


2018年5月19日に華々しいロイヤル・ウエディングで結ばれた英ヘンリー王子とメーガン妃。2人の結婚式の招待状には、メーガン・マークル(当時)が離婚経験者であることをほのめかす記載があった。

ヘンリー王子の結婚が決まった当初、その相手が人気ドラマ「スーツ」に出演していた女優のマークルであることに抵抗を覚えた人も多かった。

彼女に離婚の過去があったからだ。マークルは2011年に映画プロデューサーのトレバー・エンゲルソンと結婚。だが結婚生活は23カ月しかもたなかった。

報道によれば、マークルが突然、一方的に離婚を通告したという。

専門家は、ロイヤル・ウエディングの招待状にはマークルのこの離婚歴が反映されていたと指摘する。

印刷会社バーナード&ウェストウッドが作成した招待状には、次のように書かれていた。

「ウェールズ公(チャールズ皇太子)は、2018年5月19日の土曜日にウィンザーの聖ジョージチャペルで執り行われるヘンリー王子とMs.メーガン・マークルの結婚式およびウィンザー城でのレセプションに、貴殿を喜んでお招きいたします」

注目すべきは、メーガン妃の名前の敬称に「Ms.」が使われていること。2011年に行われたウィリアム王子とケイト・ミドルトン(当時)の結婚式の招待状では、キャサリン妃の名前は「Miss.キャサリン・ミドルトン」と書かれていた。



王室の歓迎の証だったのに

王室専門家のリチャード・フィッツウィリアムズによれば、王室メンバーの結婚において、女性の敬称に「Ms.」が使われたのはメーガン・マークルが初めてだった。

離婚経験者の敬称は「Ms.」とするのが正しい作法とされている。

王室がこの敬称を使ったのは、マークルを現代的な女性として、離婚経験者として歓迎していることを表しているという。

フィッツウィリアムズはさらにこう続けた。「メーガンがフェミニストであることを考えても、この敬称は適切だ。

Ms.を敬称に使うのは、(既婚者の敬称である)Mrs.や(未婚女性を表す)Miss.を使うのを避ける現代的な方法であり、メーガンも賛同したのだろう。

これもまた、王室が時代と共に変化していることの証だ」

ヘンリー王子とメーガン妃は1月に、高位王族の地位を退くと発表。経済的に自立するために仕事をするつもりだとも明らかにし、この電撃発表の後、2人はカナダに渡った。













2020年01月24日(金)17時20分


メーガン妃の父トーマスは「メーガンとヘンリー王子は英王室の品位を落とした」と言うが?(写真は2019年6月8日) Hannah Mckay-REUTERS

<「ヘンリー王子との交際が始まってからすべてが変わった」──父トーマスはなぜ最愛の娘夫婦をメディアで攻撃し続けるのか、すべてを明かす>


結婚相手は自分で選べるとしても、相手の家族までは選べない。
結婚経験がある人は、人生の中で何度もこの「真実」に直面せざるを得なかったのではないだろうか。

イギリスの王室から近く「離脱」予定で、現在はカナダ・バンクーバー島に滞在中のヘンリー王子(エリザベス女王の孫)とその妻でアメリカ人の元女優メーガン妃は特にそう感じているに違いない。今週はさらに、「またか」という思いでいっぱいだろう。

というのも、22日夜、メーガン妃の父トーマス・マークルさん(75歳)がイギリスの民放チャンネル5の番組「トーマス・マークル、私のストーリー」の中で、王室離脱を決めた2人のことを悪し様に語ったからだ。

「長年に渡って存続している(伝統的な)イギリス王室を破壊し、品位を落とし、落ちぶれさせている」「王室をウォルマートに冠を乗せたような姿に変えてしまった。ありえない。こんなことはするべきじゃなかった」と失望をあらわにした。

メーガン妃にとってはまさに泣きっ面に蜂、というところだろう。

そればかりでなくトーマスさんは、自分がメーガン妃やヘンリー王子にいかに邪険に扱われてきたかを語ったからだ。

ちなみに、イギリスの感覚でいうと、王族やその家族が私的な事柄をメディアに語るのはご法度だ(ただし、1990年代には王子の母ダイアナ妃が夫チャールズ皇太子の不倫をBBCの番組で暴露し、これに皇太子も応じるなど、どろどろの愛憎劇がメディアを通じて繰り広げられたが)。

また、トーマスさんは番組の中で、多額の出演料を受け取ったことを示唆している。

これはさらに悪い。国民のために公務を行うのが王族の主要メンバーの義務であり、家族というコネを利用して収入を得るのはいかがなものか、と国民は考える。

トーマスさんがいかにハリー王子夫妻、特にメーガン妃の足を引っ張る存在となってきたのか。チャンネル5の番組内で明らかにされたトーマスさん側の説明とともに、そのお騒がせぶりをたどってみたい。

やらせ写真で、大ひんしゅく

トーマスさんの存在が、普段は王室に関心のない人の間でも広く知られるようになったのは、「やらせ写真」問題だ。2018年5月のヘンリー王子夫妻の結婚式の直前に出た、最初の大きなスキャンダルである。

2016年以降、ヘンリー王子とメーガン妃の交際が発覚し、イギリスのメディアはメーガン妃のファッションや私生活に大きく注目。トーマスさんまでがパパラッチの取材対象となった。

トーマスさんは米テレビ界で照明係としてのキャリアを築いたが、このころまでには退職し、メキシコに住んでいた。

ラフな格好でスーパーに買い物に出かけるトーマスさんの姿をイギリスのメディアが追った。無精ひげ、突き出た腹部、ジャージ姿に毛が生えたぐらいのラフな格好の高齢の男性が買い物をする様子が世界中に配信された。

「え、これがあのメーガンさんの父?」多くの人が驚いた。自宅にまで押し掛けたイギリスのメディアの取材に、トーマスさんはどう対処したらいいのか、わからなかった。

「王室は、何のアドバイスも支援もしてくれなかった」(トーマスさん、チャンネル5の番組で)。

ヘンリー王子やメーガン妃から電話をもらった際に、どうしたらいいかと聞くと、「絶対にメディアの取材に応じてはだめだ」と言われたという。

2018年5月には結婚式が予定され、トーマスさんも出席予定だった。

「何とか、自分のゴミのようなイメージを変えたい」。そう思っていたところ、あるイギリスのメディア関係者から連絡をもらい、「良い写真を撮りませんか」と誘われた。

これに乗ったトーマスさんは、ネットカフェで結婚式についての情報を読んだり、カフェで雑誌をめくったり、体のサイズを測る様子を撮影してもらった。

すべてが相手に指定された設定で、「体のサイズを測る」場面は「結婚式の準備のために、洋服のサイズを測ってもらうトーマスさん」というイメージのはずだった。

ところが、大衆紙に掲載後にこれが「やらせ」であったことが発覚すると、トーマスさんに批判が集中した。

あたかも「たまたま、撮影された」ふりをしていたことや、一連の撮影で、トーマスさんが多額の報酬を受け取ったことが反発を買った。

「王室に嫁ぐ娘を使って、お金儲けをするなんて」という批判である。
 
結婚式には出席できず

チャンネル5の番組によると、このスキャンダルが発覚したことで、トーマスさんは王子とメーガン妃から電話をもらい、「だからメディアに話すな、といったでしょう」と厳しく怒られた。

「僕の言うとおりにしていたら、こんなことにならなかったのに」とヘンリー王子に言われたトーマスさん。かなり「カチンときた」ようだ。

「私が死ななくて、残念でしたね。死んだら、悲しそうな様子を見せられたのにね」。そう言ってトーマスさんは受話器を置いてしまったという。

娘や王室に多大な迷惑をかけてしまったことで、トーマスさんはパニック状態となった。心臓に負担がかかり、結婚式の直前、緊急入院してしまう。

それでもトーマスさんはロンドンに飛ぶつもりだったが、「ドクターストップがかかった」。

トーマスさんは病院からメーガン妃に電話した。「メーガンは泣いていた」。

結婚式の様子を、トーマスさんは保養施設に置かれたテレビで見た。自宅前にはメディアが張り付いていたので、帰るに帰れなかったのである。

「緊急入院?これもやらせじゃないの?」。この時、イギリスでは「トーマスさん=ダメな父親」説が圧倒的となった。

この後、トーマスさんはあっと驚く行動に出る。


テレビ出演、大衆紙の取材も受ける

出席できなかった結婚式から1カ月後、トーマスさんはイギリスの民放の朝の情報番組「グッドモーニング・ブリテン」に出演し、ヘンリー王子の政治的発言(トランプ米大統領を支持しないなど)を紹介するとともに、式に出席できなかったことで自分が「歴史の些細な一コマ」になってしまったことを残念そうに語った。

ちなみにだが、イギリスの王族は政治的姿勢を公にすることは許されていない。

翌7月、今度は日曜大衆紙「メール・オン・サンデー」の長時間のインタビューに応じ、娘と音信不通状態になっていることを暴露した。

「娘は私を完全に切ってしまいました。とても傷ついています」。さらに「メーガンや王室にはもう我慢がなりません」、「いなくなってほしいと思っているんですよね、でも黙ってはいませんよ」。そして「今のメーガン妃があるのは、私がいたからなのに」と続けた。

これだけでも普通では考えられないほどの異例の行為だが、極めつけは、メーガン妃が父親あてに書いた「お願いだから、もうメディアにあることないことをしゃべるのやめて」と懇願する手紙(2018年8月)を、トーマスさん自らが新聞社に持って行ったことだ。

昨年2月、手紙の一部がメール・オン・サンデー紙に掲載された。同年秋、メーガン妃は「私的な手紙を違法に出版した」として同紙を提訴している。

90分にわたるインタビュー番組の反応は

チャンネル5の取材班は、トーマスさんのメキシコにある自宅を訪れた。海岸沿いに面し、波の行き来が見渡せる場所に立つ複数の家の一つだ。取材の大部分は2018年に行われた。

水色のシャツに小さなマイクを付けたトーマスさんは、自分が撮影した多くのメーガン妃の写真や動画を見せながら、質問に答えた。

生まれた時からメーガン妃を心から愛し、11歳から18歳まで一緒に暮らしたというトーマスさん。「これほど仲が良かった父と娘がなぜ不和になったのか」、「なぜ娘を傷つけるのか」。そんな疑問が視聴者の心に渦巻いたに違いない。

すべてが変わったのはヘンリー王子とメーガン妃との交際が始まってからだ。
交際開始から間もなくして、イギリスの大衆紙の取材攻勢にあい、おろおろしたトーマスさん。

「メディアに話しかけるな」というヘンリー王子夫妻のアドバイスは正しかったが、日々の行動のアドバイスや娘が王室に入るとはどういうことか、家族はどうふるまえばいいのかを教えてくれる人はいなかった。

結婚を決めた二人がトーマスさんに電話をかけてきた。ヘンリー王子は電話口でメーガン妃との結婚の許しを求めてきた。「娘に絶対に手をあげないで」とトーマスさんは王子に頼んだという。

しかし、外国の、それも王室という特殊な世界に最愛の娘を嫁がせようというとき、なぜヘンリー王子はジェット機で飛んで父に会いに来なかったのだろう?

あるいは、王室の関係者をメキシコに送り、テレビ電話を設定したりできなかったのだろうか?

「なぜ、一人ぼっちにさせておいたのかな」。トーマスさんがぽつんと言った。結婚式のときに、メーガン妃の母親が教会内で一人で立っていた様子が画面に映し出された時のことだ。

トーマスさんが出席していれば、隣に立ったのかもしれないが、それにしても、「王室側に配慮が足りなかったのではないか」ということをトーマスさんは言いたいのである。

トーマスさんはメーガン妃の母親とすでに離婚しているが、「元夫」だからこそ、気づいたのかもしれない。

考えてみると、メーガン一家にとって、イギリスの王室は「とてつもなく、中に入りがたい」場所だったのではないだろうか。

娘にも、孫にも会えない

2018年8月以降、メーガン妃はトーマスさんとの連絡を絶った。トーマスさんによると、以前にもらった電話番号が使えなくなったと言う。

初の子供アーチー君の誕生(昨年5月)を知ったのは、ラジオのニュースを聞いた時だった。現時点で、トーマスさんは夫妻にもアーチー君にも会う機会を持てないままだ。

何度も何度も、トーマスさんはイギリスのメディアに出て、自分の気持ちを娘に伝えようとした。

「連絡を取ってほしい」、「愛している」というのが主なメッセージだ。しかし、すべてが逆効果に終わっている。

チャンネル5の番組に出演したことでで、またもトーマスさんは相当の報酬をもらったようだ。

「王室も、ヘンリー王子も、メーガンも私に支払いをしてしかるべきだ。私がこれまで経験してきたことを考えると、(報酬を得るのは)当然だ」とトーマスさんは正当化した。

「娘は私が高齢になったら面倒を見てくれるといったんだ。私は今、高齢だ。お父さんを面倒見るときが来たんだ」。

イギリスの王室といえば、イギリス社会ばかりか世界中から仰ぎ見られる存在だ。そんな王室をいわば敵に回したトーマスさん。

「お騒がせ」ではあったけれども、番組は「娘や孫に会えない」、「取り残された」人物の悲しみ、焦り、怒りを浮き彫りにした。

番組放送後、ツイッターではトーマスさんに同情を寄せる発言があふれた。

「彼は本当に娘を恋しく思っているんだ。悪いことをしたかもしれないが、害をもたらそうと思ったわけじゃない。そうさせられたんだよ」「本当にまともな父親だ。著名な人と結婚したから、娘は父と一切関係を持ちたくないっていうのは悲しい」

メーガン妃がいつかこの番組を見ることはあるだろうか。
















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