私は会社の負担を少しでも軽く出来るのだからと、「そうすれば」と勧めたけれど、彼は「ちょっと待って、会社と話してからにするから。」と購入を中断してしまった。私は理由が分からず「なぜ嫌なの。」と問いただした。
「混雑しているバスの乗り降りで話かけられるのが困るからだよ。『障害者手帳を見せてください』と言っているのか、他のことを尋ねているのかがわからないで、後の人達に迷惑をかけてしまうのが困るんだ。」それを聞いて、私は親なのに彼の障害の困難さについては何にも分かっていないと思った。
幸い会社は普通の通勤定期で良いと言ってくださったので、時間のない息子に頼まれて買って来た日の夕方、バス会社の窓口から電話がかかってきた。瞬間、何だか嫌な予感がした時、
「定期の名前を間違いました。今度書き直しますから、都合の良い時に窓口まで来てください。申し訳在りません。」とのこと。
とっさのことだったので「分かりました」と言って電話を切ったものの、あわてて定期を見てみると、氏が2文字入れ替わっている。
発券に長時間掛かり、私はすっかりイライラしてしまって、渡された時に良く確認しなかった。そのことをとても後悔した。
そのままでも使えますと言われても、名前が違うということは他人の物。まして会社が違う名前の定期に交通費を払ってくれるわけもない。
今日、息子を乗せて3度目に出かけると窓口は祭日で閉まっていた。私が息子に
「私も確認をしなかったことが悪いとは思うけれど、なんで向こうが間違っているのになんの責任も取らないで、私たちがこんなに何度もウロウロしなければならないと思う?理不尽だ」怒っている私に息子は
「落ち着け。僕は責める気持ちになれない。僕だって間違った時、みんなに迷惑をかけてしまうから・・・むしろその間違った人に同情しているよ。親近感を覚えているよ。」その言葉に私は笑ってしまった。大笑いをしてなんだか肩の力がすっかり抜けてしまった。
「明日、自分で行って来るから、もう心配しなくても良いよ。」と息子に言われてこの問題は終わり。
そう言えば今朝、
「だから、あなたがたは、天の父が完全なように、完全でありなさい。」
マタイ5章後半を繰り返し読んでいて、なぜイエスさまはこのような絶対にできないことを言われたのだろう・・と思いを巡らせていた。そうして、
「ああ、だから助け主なる聖霊が私と共にいてくださるのだ。」そのことに気づいて、私にはできなくても、「どんなことでも神にはできる。」と言われているのだから、私がそのことを信じきることができるようにと祈ったばかりだった。
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meek
石ころ
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